- 本の紹介
- 監査論の全体像をイメージできる入門テキスト。章末問題で理解度チェックが可能。会計士試験の入門書にも最適。第2版では2018・2019年の監査基準改訂等をフォロー。
目次
はじめてまなぶ監査論(第2版)
目次
第1章 財務諸表監査制度の成立とその目的
1 わが国に財務諸表監査制度がつくられた社会的背景
―第二次世界大戦後の経済政策と企業監査の重要性―
1 現在の財務諸表監査制度
2 財務諸表監査制度の成り立ち
2 財務諸表監査を支える三本柱
1 アメリカのディスクロージャー・システム
2 日本のディスクロージャー・システム
3 公認会計士監査の必要性
【練習問題】
第2章 経済社会を支える財務情報
1 企業の資金調達形態の多様化
2 貯蓄から投資へ-個人金融資産の動き …他
1 一般投資家とはどのような人か
2 一般投資家を保護しなければならない理由 …他
3 取引の公正性の確保方法
4 ディスクロージャー制度の拡充
1 インサイダー取引の禁止
2 ディスクロージャー制度拡充の必要性
5 企業情報の開示範囲の量的拡張
6 企業情報の開示頻度の増加
7 ディスクロージャー制度
1 有価証券届出書
2 有価証券報告書 …他
8 電子媒体による開示
1 EDINET
2 TDnet …他
【練習問題】
第3章 監査を要請する法律
1 監査の必要性と法定監査
1 利害の対立と解消
2 任意監査と法定監査
2 法定監査-監査を要請する法律
1 金融商品取引法
2 会社法
【練習問題】
第4章 監査を担当する専門家
1 監査の成立条件と監査主体
2 公認会計士法-監査主体を規制する法律
1 公認会計士法の構成
2 公認会計士の使命と職責 …他
3 監査人の独立性
1 精神的独立性
2 監査人の能力条件 …他
【練習問題】
第5章 監査を取り巻く組織
1 日本の組織
1 金融庁
2 証券取引等監視委員会(SESC) …他
2 米国の組織
1 証券取引委員会(SEC)
2 財務会計基準審議会(FASB)…他
3 国際的な組織
1 国際会計基準委員会(IASC)と国際会計基準審議会(IASB)
2 国際会計士連盟(IFAC)
【練習問題】
第6章 監査基準(目的基準と一般基準)
1 監査基準の意義および社会的役割
2 わが国「監査基準」の改訂の経緯と体系
1 監査基準(平成14年)の全面改訂
2 監査基準(平成17年)の部分改訂
3 監査の基準の階層化
1 目的基準
2 一般基準
【練習問題】
第7章 監査の実施
1 監査実施の基本
1 監査戦略
2 試査
2 監査のアプローチ
1 監査リスクとは何か
2 リスク・アプローチの考え方と仕組み …他
【練習問題】
第8章 監査の手続
1 監査の実施プロセス
2 監査の実施方法
1 リスク評価
2 監査要点の設定 …他
3 経営者確認書と監査調書
1 経営者確認書
2 監査調書
【練習問題】
第9章 監査結果の報告
1 監査報告書
2 監査報告書の構成と記載内容
1 監査意見
2 監査意見の根拠 …他
3 除外事項と監査意見
1 除外事項の種類と監査意見
2 監査報告書の修正
4 継続企業の前提と監査報告書
5 追記情報
1 追記情報の意義
2 追記情報の種類
6 監査上の主要な検討事項
【練習問題】
第10章 社会を揺るがす経済事件
1 粉飾決算
1 動機・プレッシャーの存在
2 機会の存在 …他
2 具体的事例1:オリンパス事件
3 具体的事例2:東芝事件
【練習問題】
第11章 会社以外のさまざまな監査
1 会計検査院の検査
1 会計検査院
2 会計検査院の検査
2 地方公共団体(地方自治体)の監査
1 地方公共団体における内部監査(監査委員による監査)
2 地方公共団体における外部監査
3 非営利団体の監査
1 政府関連組織体に関する監査
2 非営利法人に関する監査
【練習問題】
著者プロフィール
《編著者紹介》
盛田 良久
元愛知大学経営学部教授
神戸商科大学大学院経営学研究科修士課程修了 経営学博士
(神戸商科大学) 公認会計士試験委員を歴任
百合野正博
同志社大学商学部教授
同志社大学大学院商学研究科修士課程修了 博士(商学)
(同志社大学) 公認会計士試験委員を歴任
朴 大栄
桃山学院大学経営学部教授
神戸大学大学院経営学研究科博士課程単位取得
- 担当編集者コメント
- 本書は、書名のとおり、監査論をはじめてまなぶ方々のテキストです。
特徴は、次のとおり。
➊はじめて監査論をまなぶ人を対象に、わかりやすく、ビジュアルに解説しています。
❷「第1章 財務諸表監査制度の成立とその目的」で監査の社会的な重要性が非常にわかりやすく解説されており、学習のモチベーションが上がるハズです。
❸既存の監査論のテキストと異なり、制度の解説を本当に必要な内容に限定にして、監査の全体像とイメージが把握できるように工夫しています。ですので、前著よりもだいぶ頁数が薄くなっています。とはいえ、内容が薄くなったわけではなく、幹の部分がよくみえるようになっていると思います。
❹株式会社の監査だけでなく、それ以外の重要な監査である、会計検査院の検査、地方公共団体の監査、非営利組織の監査もとり上げています。
❺章末に練習問題を掲載して、内容の理解度がチェックできるようにしています。
❻公認会計士試験の受験生には、まずは全体を把握するために読む入門テキストとしても最適です。
❼さらに、カバーにもあるようなイラストや写真も随所に入っており、かた~いイメージの内容も少しやさしくみえて、楽しく学べます!
ちなみに、目次は以下のとおりです。
◆目次
第1章 財務諸表監査制度の成立とその目的
第2章 経済社会を支える財務情報
第3章 監査を要請する法律
第4章 監査を担当する専門家
第5章 監査を取り巻く組織
第6章 監査基準(目的基準と一般基準)
第7章 監査の実施
第8章 監査の手続
第9章 監査結果の報告
第10章 社会を揺るがす経済事件
第11章 会社以外のさまざまな監査
近年の一連の会計不正に関する報道に接すると、「監査は無力」というイメージが強くなってしまっているかもしれません。
しかし、その重要性はゆるぎないものであり、本書が少しでも興味・関心を持つきっかけになってくれればという編者・著者の熱い想いのこもったテキストです。
第2版では、2018年改訂監査基準等により第9章を全面的にあらためるとともに、その他も見直して、さらに充実しています。
ぜひぜひご覧ください!