経営学の系譜―組織・戦略理論の基礎とフロンティア
- 本の紹介
- 経営組織、経営管理、経営戦略の各領域における代表的な研究と最先端の経営理論を詳細かつ忠実に解説。基礎理論から最新理論まで代表的研究の重要部分を原典の頁数付きで紹介。
目次
経営学の系譜
組織・戦略理論の基礎とフロンティア
目次
第1章 組織の成立と編成原理
第1節 組織とは
(1)組織の成立
(2)組織と群衆,集団,共同体
(3)組織成立の三要件
第2節 組織の存続
(1)有効性と能率
(2)組織の内的均衡
第3節 組織の構造
(1)統制幅とピラミッド化
(2)情報システムと組織フラット化
第4節 権限と権威
第5節 所属と準拠
(1)現代社会と組織・集団
(2)地位と役割
(3)規範と準拠枠 ……ほか
(4)組織・集団への参加類型
第6節 組織および集団の凝集性
(1)目的適合的な統合としての凝集性
(2)個々のメンバーへの誘因に関連する規定因
(3)組織・集団の内的あるいは外形的特性に関連する規定因
……ほか
第2章 組織における意思決定
第1節 組織および管理者と意思決定
第2節 意思決定のプロセス
(1)サイモンとデューイの意思決定論
(2)ドラッカーの意思決定論
第3節 意思決定の類型
第4節 意思決定と情報要求
第5節 意思決定の階層化
(1)意思決定の階層的分業
(2)企業における意思決定の委譲とその調整
第6節 意思決定の限界と病理
(1)合理性の限界
(2)機会主義
(3)グレシャムの法則 ……ほか
第3章 組織文化
第1節 価値観・信念・仮定としての組織文化
第2節 組織文化の源泉
第3節 組織文化の生成
第4節 組織文化の機能
第5節 組織文化の伝達と強化
第4章 協働体系の維持と高度化
第1節 枠組的問題
(1)協働をめぐる問題の整理
(2)枠組的問題の具体的内容
(3)官僚制と機械的組織,有機的組織
第2節 古典的管理システムとその限界
(1)古典的管理の人間観と問題意識
(2)テイラーの科学的管理法
(3)フォードシステム
第3節 ホーソン実験
(1)ホーソン実験とは
(2)継電器組立実験
(3)面接調査 ……ほか
第4節 動機付け
(1)組織と動機付け
(2)動機付け衛生理論
(3)高次欲求の充足
第5章 資源・能力・知識の蓄積と活用
第1節 資源と能力重視の視座
(1)資源と能力の固まりとしての企業
(2)企業における資源
(3)資源と能力の戦略的価値
第2節 組織能力
第3節 コア・コンピタンスと資源のレバレッジ
(1)企業とコア・コンピタンス
(2)コア・コンピタンスの獲得
(3)資源のレバレッジ ……ほか
第4節 資源と能力の柔軟性および汎用性
第5節 知識ベースビューの登場
(1)知識経済の到来
(2)知識ベースビュー
(3)競争優位資産としての知識
第6節 学習し活用する組織
(1)「学習する組織」の意義と限界
(2)知識活用の重要性
第7節 知識に関する組織能力
(1)競争優位基盤としての知識能力
(2)環境変化と企業の自律性
(3)ダイナミック・ケイパビリティ
第6章 ドメインとポジション
第1節 戦略としてのドメイン定義
(1)企業における戦略
(2)ドメイン設定の意義
第2節 業界構造の分析
(1)新規参入の脅威
(2)既存競争業者間の敵対関係の強さ
(3)代替製品からの圧力 ……ほか
第3節 ドメイン設定と経済的効果
(1)規模の経済性
(2)範囲の経済性
(3)シナジー効果
第4節 業種の選択
(1)専業戦略と多角化戦略
(2)垂直統合戦略
第5節 市場における競争ポジション
第6節 戦略グループの特定とポジショニング
(1)戦略次元と戦略グループ
(2)特定グループへの参入・移動と障壁
第7節 事業ポジションの分析および編成と成長
(1)PPM理論
(2)合理的キャッシュフローと事業成長
第8節 ドメイン論およびポジション論と他理論との関係
第7章 競争の戦略
第1節 競争の目標と指向
第2節 競争優位獲得と戦略
(1)持続的競争優位と収益性
(2)戦略選択の重要性
第3節 三つの基本競争戦略
(1)コストリーダーシップ戦略
(2)差別化戦略
(3)集中戦略
第4節 競争戦略の実行価値と情報技術
引用文献
著者プロフィール
白石弘幸(しらいし ひろゆき)
1961年 札幌市に生まれる
東京大学経済学部,同大学院経済学研究科を経て
1992年 信州大学経済学部専任講師
1996年 金沢大学経済学部助教授
2004年 金沢大学経済学部教授
2008年 同大学組織再編により人間社会学域・経済学類教授
現在に至る
専 攻 経営組織論・経営戦略論・経営情報論
主 著
『組織ナレッジと情報−メタナレッジによるダイナミクス−』(千倉書房,2003年)
『経営戦略の探究−ポジション・資源・能力の統合理論−』(創成社,2005年)