AI・データ関連契約の実務―AI技術、限定提供データの創設を踏まえて

森本 大介 編著
濱野 敏彦 編著

定価(紙 版):2,970円(税込)

発行日:2020/08/31
A5判 / 252頁
ISBN:978-4-502-35671-1

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本の紹介
データに関して、どのような権利等が発生し、どのように管理・保護すべきかをやさしく解説。AIの概念整理やディープラーニング等のAI技術についてもわかりやすく紹介。

目次



AI・データ関連契約の実務
─AI技術,限定提供データの創設を踏まえて

目次

はしがき
第1章 A I
 1 AI(人工知能)
 2 今の「AI」の発端と,「機械学習」の意味
 3 ディープラーニングと,ほかのプログラムの本質的な違い
 4 ディープラーニング  
 5 ディープラーニングの特徴
 6 ディープラーニングを用いたプログラム開発の流れと,
   ディープラーニングに関する用語の整理
 7 今後の傾向

第2章 データの価値の高まりと限定提供データの創設  
 1 限定提供データの創設の背景
 2 限定提供データ(不正競争防止法2条7項)の定義
 3 限定提供データに係る不正競争行為
 4 限定提供データに係る不正競争行為に対する措置

第3章 データに関する権利等と,データの管理・保護  
 1 データに発生し得る権利等
 2 データに対する法規制  
 3 営業秘密と限定提供データの類似性と補完的関係
 4 データの管理・保護
 5 データに関する責任追及(救済措置)
 6 データのAI利用と著作権  

第4章 AI・データ関連契約の類型と留意点  
 1 データ関連契約の類型
 2 データ関連契約における留意点
 3 AI関連契約の類型
 4 AI関連契約における留意点
 5 本章と第5章・第6章との関係

第5章 データ提供契約の条項  
 1 頭 書
 2 提供対象データの定義等  
 3 提供対象データの利用許諾
 4 目的外使用の禁止
 5 派生データ
 6 提供対象データの管理
 7 非保証
 8 対価および支払方法
 9 提供対象データの破棄・返還
 10 秘密情報
 11 損害賠償
 12 有効期間・存続条項

第6章 ディープラーニングを用いたソフトウェア 
     開発委託契約の条項
 
 1 頭 書
 2 定 義
 3 提供データ
 4 業務内容
 5 提供データの利用許諾
 6 目的外使用の禁止
 7 派生データ
 8 提供データの管理
 9 非保証
 10 対価および支払方法
 11 再委託
 12 連絡協議会
 13 検 収
 14 不適合責任
 15 著作権の帰属
 16 提供データの破棄・返還
 17 秘密情報
 18 損害賠償
 19 OSSの利用
 20 有効期間・存続条項
   ⑴ 有効期間 
   ⑵ 存続条項 
索 引



著者プロフィール
〈編著者 〉
森本 大介
濱野 敏彦


著者紹介

森本 大介(もりもと だいすけ)
[プロフィール]
弁護士(西村あさひ法律事務所パートナー)・ニューヨーク州弁護士
2000年東京大学法学部卒業,2001年司法修習修了(54期),2005年九州大学ビジネススクール客員助教授,2007年ノースウエスタン大学ロースクール卒業(LL.M.),2007年~2008年カークランド・アンド・エリス法律事務所(シカゴ・ロサンゼルス)勤務

[主な著作]
『AI・データ関連契約の実務―AI技術,限定提供データの創設を踏まえて』(共著,中央経済社,2020年)
『秘密保持契約の実務(第2版)―作成・交渉から営業秘密/限定提供データの最新論点まで』(共著,中央経済社,2019年)
『M&A法大全〔全訂版〕』(共著,商事法務,2019年)
『危機管理法大全』(共著,商事法務,2016年)
『会社法改正要綱の論点と実務対応』(共著,商事法務,2013年)
『実例解説 企業不祥事対応―これだけは知っておきたい法律実務』(共著,経団連出版,2012年)

濱野 敏彦(はまの としひこ)

担当編集者コメント
契約条項に加えて、AI技術の内容、限定提供データを踏まえたデータの保護・管理方法について詳細に解説


◆本書の内容◆
AI(Artificial Intelligence)という用語は今やすっかり人々の生活の中に溶け込み、日常的に利用されているため、AI技術の本質を理解することは重要です。
また、AI技術の中心である機械学習は、データを用いて「学習」を行うことが多いこと等から、AI技術とデータは密接に関連しており、AIを考えるうえでデータの保護を含めたデータの利用戦略を考えることは不可欠です。そのため、AI・データに関する戦略と、AI・データに関する契約が企業の競争力の維持・向上、および、業務の効率化(働き方改革の推進)という観点から極めて重要になります。
そこで本書では、第1章で、AI技術について技術的な正確性を損なわない範囲で可能な限りわかりやすく、法律書では例をみない程詳細に解説しています。また、AI・データに関する契約を検討するうえでは、データに関してどのような権利等が発生するか、データをどのように管理・保護するべきであるかが重要です。特に、データの価値の高まりを受け、新たな知的財産として創設された「限定提供データ」(2019年7月施行)をどのように保護・利活用していくかがポイントとなります。そこで、第2章を限定提供データについての独立の章としたうえで、第3章でデータに関する権利等とデータの管理・保護について解説しています。そして、これらを前提として、第4章でAI・データ関連契約の類型と留意点を、第5章でデータ提供契約の条項を、第6章でディープラーニングを用いたソフトウェア開発委託契約の条項について解説しています。


●本書の構成●
第1章 AI
第2章 データの価値の高まりと限定提供データの創設
第3章 データに関する権利等と、データの管理・保護
第4章 AI・データ関連契約の類型と留意点
第5章 データ提供契約の条項
第6章 ディープラーニングを用いたソフトウェア開発委託契約の条項