- 本の紹介
- 海外進出に際しての税務の基本や検討ポイントを解説すると共にどのようなスキーム選択が税務上有利かをケーススタディにより考察。クロスボーダーのグループ内再編にも言及。
目次
クロスボーダーM&Aの税務
―ストラクチャー選択の有利・不利判定
目次
第1章 M&Aの手法
1 日本国内におけるM&A
⑴ 株式購入
⑵ 三角株式交換
⑶ 事業譲受 ……ほか
2 外国のM&Aにおける留意事項
第2章 企業買収に関する基本的な税法の理解
1 内国法人における課税関係(日本国内におけるM&A)
⑴ 繰越欠損金
⑵ 受取配当等の益金不算入
⑶ 流通税
2 居住者における課税関係(日本国内におけるM&A)
⑴ 配当所得課税
⑵ 譲渡所得課税
⑶ 退職所得課税
3 インバウンド税制(外国法人の日本進出に関連する税制)
⑴ 恒久的施設
⑵ 非居住者,外国法人への課税
⑶ 租税条約による減免 ……ほか
4 アウトバウンド税制(内国法人の海外進出に関連する税制)
⑴ 外国税額控除
⑵ 外国子会社配当益金不算入制度
⑶ タックス・ヘイブン対策税制 ……ほか
5 外国の税制における一般的な留意事項
⑴ 無形資産,のれんの償却
⑵ 繰越欠損金
⑶ 優遇税制 ……ほか
6 資本税制
⑴ 減 資
⑵ 自己株式の取得
⑶ その他資本剰余金を原資とする配当 ……ほか
7 日本における組織再編税制に関する規定
⑴ 概 要
⑵ 税制適格要件
⑶ 繰越欠損金と特定資産譲渡等損失 ……ほか
8 日本におけるスクイーズ・アウトに関する規定
9 クロスボーダーの組織再編成に関する規定
⑴ クロスボーダーの現物出資
⑵ 三角組織再編成
⑶ 日本法と国外法における税制適格要件の違い ……ほか
第3章 日本の株主から外資に売却する場合における有利・
不利判定(ケーススタディ)
1 オーナー企業のM&A
⑴ 単純な買収
⑵ 役員退職慰労金の支給
2 他の内国法人の子会社のM&A
⑴ 含み益の原因が資産調整勘定(のれん)であるケース
⑵ 含み益の原因が土地であるケース
⑶ 少数株主が存在するケース ……ほか
3 買い手サイドの論点
⑴ 概 要
⑵ 買い手サイドの資金調達方法
⑶ 買い手サイドのエグジットの論点
第4章 外国法人を対象としたM&Aにおける有利・不利判定
(ケーススタディ)
ケース1 含み益の原因が「のれん」を含む無形資産であるケース
⑴ 事業譲受会社において,税務上「のれん」の償却ができる
ケース
⑵ 事業譲受会社において,税務上「のれん」の償却はできない
が,一定の無形資産は償却できるケース ……ほか
ケース2 含み益の原因が土地であるケース
ケース3 株式購入前に多額の配当を行う手法
⑴ 被買収会社の株主において,配当は非課税,株式譲渡益は
課税のケース
⑵ 被買収会社の株主において,配当も株式譲渡益も非課税の
ケース ……ほか
ケース4 被買収会社において繰越欠損金があるケース
⑴ 被買収会社において,株主変更により繰越欠損金が失効
しないケース
⑵ 被買収会社において,株主変更により繰越欠損金が失効する
ケース
ケース5 被買収会社が優遇税制の適用を受けているケース
ケース6 被買収会社(事業譲受会社)に融資するケース
⑴ 基本的な考え方
⑵ 被買収会社が日本より高税率の国にある場合 ……ほか
第5章 外資系の日本法人を対象としたM&Aにおける有利・
不利判定(ケーススタディ)
ケース1 含み益の原因が「のれん」であるケース
⑴ 被買収会社の株主において,配当も株式譲渡益も課税の
ケース
⑵ 被買収会社の株主において,配当も株式譲渡益も非課税の
ケース
ケース2 含み益の原因が土地であるケース
⑴ 被買収会社の株主において,配当も株式譲渡益も課税の
ケース
⑵ 被買収会社の株主において,配当も株式譲渡益も非課税の
ケース
ケース3 株式購入前に多額の配当を行う手法
ケース4 被買収会社において繰越欠損金があるケース
第6章 海外から撤退する場合における有利・不利判定
(ケーススタディ)
ケース1 含み益の原因が「のれん」を含む無形資産であるケース
⑴ 事業譲受会社において,税務上「のれん」の償却ができる
ケース
⑵ 事業譲受会社において,税務上「のれん」の償却はできない
が,一定の無形資産は償却できるケース ……ほか
ケース2 含み益の原因が土地であるケース
ケース3 株式購入前に多額の配当を行う手法
⑴ 被買収会社の所在地国に配当源泉税がないケース
⑵ 被買収会社の所在地国に配当源泉税があるケース ……ほか
ケース4 被買収会社において繰越欠損金があるケース
⑴ 被買収会社において,株主変更により繰越欠損金が失効
しないケース
⑵ 被買収会社において,株主変更により繰越欠損金が失効する
ケース ……ほか
ケース5 被買収会社が優遇税制の適用を受けているケース
ケース6 被買収会社の清算により株式譲渡損が認識されるケース
第7章 クロスボーダーのグループ内再編
1 日本に支店を有する外国法人の合併
2 外国に支店を有する内国法人の合併
3 日本に子会社を有する外国法人の合併
4 外国子会社同士の合併
5 外国子会社の清算
6 外国子会社によるその他資本剰余金を原資とする配当
著者プロフィール
佐藤 信祐(さとう しんすけ)
公認会計士・税理士
公認会計士・税理士 佐藤信祐事務所 所長
平成11年 明治大学経営学部卒業
朝日監査法人(現有限責任 あずさ監査法人)入所
平成13年 公認会計士登録,勝島敏明税理士事務所(現税理士法人トーマツ)入所
平成17年 税理士登録,公認会計士・税理士佐藤信祐事務所開業,現在に至る。
主な著書
『ケース別にわかる企業再生の税務』(共著,中央経済社),
『企業買収・グループ内再編の税務―ストラクチャー選択の有利・不利判定―』(共著,中央経済社),
『組織再編税制 申告書・届出書作成と記載例』(共著,清文社),
『制度別逐条解説 企業組織再編の税務』(共著,清文社),
『組織再編における株主課税の実務Q&A』(共著,中央経済社),
『組織再編における包括的租税回避防止規定の実務』(中央経済社),
『債務超過会社における組織再編の会計・税務』(共著,中央経済社)
『グループ法人税制における無対価取引の税務Q&A』(共著,中央経済社),
『組織再編・グループ内取引における消費税の実務Q&A』(共著,中央経済社),
『実務詳解 組織再編・資本等取引の税務Q&A』(共著,中央経済社)
『グループ法人税制・連結納税制度における組織再編成の税務詳解』(共著,清文社)など
佐和 周(さわ あまね)
公認会計士・税理士
佐和公認会計士事務所 代表
関西学院大学非常勤講師
平成11年 東京大学経済学部卒業
朝日監査法人(現有限責任 あずさ監査法人)入所
平成20年 英国ケンブリッジ大学経営大学院首席修了(MBA)
平成21年 KPMG税理士法人に転籍
平成23年 佐和公認会計士事務所開業,現在に至る。
主な著書
『海外進出・展開・撤退の会計・税務Q&A』(中央経済社),
『海外進出企業の税務調査対策チェックリスト』(中央経済社),
『英和・和英 海外進出の会計・税務用語辞典』(中央経済社),
『担当者の疑問に答える タックス・ヘイブン対策税制Q&A』(共著,中央経済社),
『貸借対照表だけで会社の中身が8割わかる』(中央経済社),
『Q&A 大規模災害時の会計・税務』(中央経済社),
『中国ビジネス 技術・ブランドの活かし方―事業企画・知財・法務・税務のノウハウ』(共著,経済産業調査会)など