解雇改革―日本型雇用の未来を考える
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- 解雇論議が再燃を見せる今、気鋭の労働法学者である著者が、日本の解雇法制の現状と問題点を丁寧に解説し、ビジネスの現場の論理を踏まえた実践的な提言を行います。
目次
解雇改革
日本型雇用の未来を考える
目次
プロローグ
第1章 ここが問題,解雇ルール!
1 問題提起
2 本書の構成
第2章 いまのルールは,どうなってる?
1 解雇とは何か?
2 民法における解雇ルール―解雇自由の世界―
3 解雇制限の幕開け
4 法律で禁止される解雇とは?
5 判例から法律へ!
6 解雇制限はなぜ必要か?
7 解雇は就業規則によっても制限されている
8 小 括
第3章 企業も解雇はしたくない!
1 合理的な解雇とは?―経済学の観点から―
2 合理的な解雇とは?―法学の観点から―
3 企業はなぜ解雇をしたがらないのか?
4 企業が解雇に踏み切るのはどんなときか?
5 退職強要はなぜ起こる?―解雇規制の副産物―
6 小 括
第4章 いま,岐路に立つ解雇ルール
1 解雇ルールを支えてきた諸制度の変化
2 格差問題
3 経済環境の変化
4 小 括
第5章 司法も解雇には厳しい!
1 解雇ルールが厳格であるとは,どういうことか?
2 人的理由による解雇
3 経済的理由による解雇
4 小 括
第6章 こんなに違う,他国の解雇ルール
1 国際比較によると,日本は…
2 世界的にも特殊なアメリカ
3 ヨーロッパは日本と近い?
4 小 括
第7章 新しい解雇ルールの提言
1 解雇規制はどのような理由で正当化できるか?
2 解雇を困難にしてきた事情
3 日本の解雇規制に足りないもの
4 適用除外とすべき対象
5 金銭解決を導入すべきか?
6 新たな解雇法制のグランドデザイン
終 章 改革実現に向けての課題は…
1 解雇制限はなぜ必要か?
2 分権的な規制モデル
3 不明確性,厳格性,単線性をどう乗り越えるか?
4 これからの課題
エピローグ
参考文献
事項索引
判例索引
著者プロフィール
大内伸哉(おおうち しんや)
1963年生まれ
1995年 東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了
現 在 神戸大学大学院法学研究科 教授
<主な著書>
『雇用社会の25の疑問(第2版)』(2010年,弘文堂)
『君は雇用社会を生き延びられるか』(2011年,明石書店)
『法と経済で読みとく雇用の世界』(共著:2012年,有斐閣)
『労働の正義を考えよう』(2012年,有斐閣)
『経営者のための労働組合法教室』(2013年,経団連出版)
『人事と法の対話』(共著:2013年,有斐閣)等
- 担当編集者コメント
- 日本の解雇法制は何が問題なのか、どう変わっていけば良いのか。
感情論で語られがちな「解雇」というテーマについて、解雇法制の沿革やビジネスの現場の実情などを踏まえ、正面から向き合った著者渾身の作です。
解雇法制のこれから、のみならず、雇用法制全体のこれからを考えるにあたって、本書の内容を知らずには始まらない、といっても過言ではないでしょう。