こんなとき、会社は訴えられる！―“被告”にならないためのコンプライアンスの心得
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- 企業経営には、従業員・取引相手・第三者から訴えられるリスクが潜在する。本書では、裁判例をもとに、経営者がリスクに気づくセンスを身につけ経営判断に活かす視点を提供。
目次
こんなとき，会社は訴えられる！
“被告”にならないためのコンプライアンスの心得
目次
はじめに
本書の読み方
第１章 訴えられることによる損失って？
１ 弁護士費用や裁判費用って負けたほうが支払う？
⑴ まずは知ること
⑵ 弁護士費用はどれくらい？
⑶ 訴訟費用ってどのくらい？ ……ほか
２ 弁護士費用や裁判費用以外の目に見えにくい費用って？
３ 訴訟の勝った負けたはどう決まる？
⑴ 訴訟の勝ち負けってどういう意味？
⑵ 訴訟の結果は見通せる？
⑶ 訴訟に勝っても
４ クレームから訴訟に発展する時って？
⑴ クレームの多様化
⑵ クレームの見極め
５ 保険の活用
第２章 従業員から訴えられるリアルケースを知って気づく
１ 賃金等に関する訴え
ケース１ 店長に残業代を支払わなくてよいか!?
ケース２ 単なる移動時間に時給は支払わなくてよいか!?
ケース３ 退職金規程がないから退職金は支払わなくてよいか!?
……ほか
２ 雇用・解雇に関する訴え
ケース１ 退職勧奨を繰り返して退職を促してもよいか!?
ケース２ 副業などをしている従業員を解雇してもよいか!?
ケース３ 社内恋愛をしている従業員を解雇してもよいか!?
３ 職場環境に関する訴え
ケース１ 社内セクハラにどう対処すればよいか!?
ケース２ 社外セクハラにどう対処すればよいか!?
ケース３ パワハラにどう対処すればよいか!? ……ほか
４ たまに見られる訴え
ケース１ 団体交渉を拒否してもよいか!?
ケース２ 従業員の体調管理まで気にすべきか!?
ケース３ 社会保険には加入すべきか!?
第３章 取引相手から訴えられるリアルケースを知って気づく
１ 契約締結，継続的取引関係に関する訴え
ケース１ 契約交渉の打ち切り方に気づく①
ケース２ 契約交渉の打ち切り方に気づく②
ケース３ 継続した取引の打ち切り方に気づく① ……ほか
２ 不動産売買・賃貸に関する訴え
ケース１ 契約の成立に気づく
ケース２ 土壌汚染に気づく
ケース３ 暴力団事務所に気づく ……ほか
３ 取引相手の能力に関する訴え
ケース１ 未成年者取引に気づく
ケース２ 高齢者との取引に気づく
ケース３ 取引内容の公平さに気づく
４ 判断ミスしやすい取引に関する訴え
ケース１ 一般に知られていなかった毒素が原因で食中毒を
起こした時にも責任はあるか!?
ケース２ 取引先との秘密情報（仕入原価）に気づく
ケース３ ネットショッピングでの契約の成立に気づく ……ほか
第４章 第三者から訴えられるリアルケースを知って気づく
１ インターネット利用に関する訴え
ケース１ ホームページ上の掲示板の書き込みを書籍化して
よいか!?
ケース２ 管理する掲示板の誹謗中傷の書き込みは削除すべきか!?
ケース３ 個人情報管理を委託先に丸投げしてよいか!? ……ほか
２ 取引先破産に関する訴え
ケース１ 抜け駆け的な債権回収をしてもよいか!?①
ケース２ 破産会社に債務の支払いをしてもよいか!?
ケース３ 抜け駆け的な債権回収をしてもよいか!?②
３ 他社との競争に関する訴え
ケース１ 他社製品とネーミングが似ている製品名をつけてよいか!?
ケース２ 他社製品との比較広告はしてもよいか!?
ケース３ 従業員の持っていた情報は使ってもよいか!? ……ほか
４ 安全性に関する訴え
ケース１ 一般に知られていなかった毒素が原因で食中毒を
起こした時にも責任はあるか!?
ケース２ お客さんが店舗内で転倒して怪我をした時にも責任は
あるか!?
ケース３ お客さんが施設のドアに挟まれて怪我をした時にも責任
はあるか!? ……ほか
５ 近隣住民との関係に関する訴え
ケース１ 必ず発生する工事の音にも会社は責任を負うか!?
ケース２ マンション建築は住民の景観に配慮すべきか!?
６ きわどい行為に関する訴え
ケース１ マルチ商法的なビジネスモデルを実行してよいか!?
ケース２ 債務者の親族に督促状を送ってもよいか!?
ケース３ 車を買ってみたら実は買い主の物ではなかったことが
判明したら!?
第５章 訴えられる兆候
１ リスクの管理って？
２ 訴えられるってわかるもの？訴えられる兆候
⑴ 内容証明郵便が届いた
⑵ 訴状が届いた
⑶ 差押えの通知が届いた ……ほか
３ 資金繰りが悪化したらどうすべき？
おわりに
著者プロフィール
渡邉 剛（わたなべ つよし）
弁護士。
名古屋大学経営学部経営学科卒業（経営組織論専攻）。
弁護士法人リーガル・プロ所属。
顧問会社に対する経営指導を日常的に行ったり，大会社の破産管財人の職務を経験するなどしている。
また，商工会議所における中小企業経営者を対象とした法律セミナーを担当している。
平成24年度からは熊本大学法科大学院の「倒産法実務」科目の非常勤講師を務めている。