- 本の紹介
- 事業部業績測定は、米国で理論的に確立されたが、それはどのようなものか、そして、その理論がなぜ実務では必ずしも受け入れられなかったのかを究明する研究書。
- 担当編集者コメント
- 本書のねらいは、次のとおりです。
① 経営管理者に役立つ情報を提供するシステムの理論である管理会計における事業部業績測定に関して、1950年代から1970年代を中心とした米国の文献でどのように取り扱われ、議論され、理論として確立していったのかを検討する。
② 実務における革新がなく1925年以降は適合性が喪失したと警告を発したJohnson and KaplanのRelevance Lostが第7章でとり上げている学究者たちの奮闘を、事業部管理会計に関して確認することである。事業部の自律性を保ちつつも目標整合性を達成するための業績測定尺度の提案、最適な資源配分ができる内部振替価格の設定などが議論されたにもかかわらず、実務的には受け容れられなかった(普及しなかった)理由を探る。
日本企業でも事業部制を導入している企業は多いと推測されますが、企業によって、また時代の変化によってカスタマイズする必要があると思われます。
本書で得られた知見をぜひ実務の参考にしていただければ幸いです。