グローバル経営の意思決定スピード―世界で勝ち残る経営管理の条件とアプローチ

安井 望

定価(紙 版):3,080円(税込)

発行日:2013/12/25
A5判 / 244頁
ISBN:978-4-502-08540-6

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本の紹介
世界市場に対峙する日本企業が構築すべき経営管理の本質は、意思決定の「スピード」を速めること。その実現に必要な事項やアプローチ方法、留意点等を事例も交えて解説。

目次


グローバル経営の意思決定スピード
■世界で勝ち残る経営管理の条件とアプローチ
目次

 まえがき

第1章 グローバル経営管理と意思決定スピード
 1 ビジネス環境の変化がもたらす経営管理における2つのキーワード
  ⑴ 自動車業界におけるグローバル化の流れ
   ① ステップ1:日本式を世界へ
   ② ステップ2:世界中で生産 ……ほか
 2 「グローバル」重視の経営管理
  ⑴ これまでの日本型経営管理
   ① 日本市場の依存度が高い企業における2つの経営管理手法
   ② 日本を中心とした意思決定の限界
  ⑵ グローバル先進企業のマネジメント
   ① レベル0:国単位の経営管理
   ② レベル1:地域の統合 ……ほか
  ⑶ 日本企業に求められる「グローバル」の管理
   ① 「グローバル」の管理とは
   ② 「グローバル」の管理で留意すべき点
 3 「スピード」重視の経営管理
  ⑴ 日本企業における「スピード」
   ① 月次という「スピード」
   ② 月次という「スピード」がもたらすリスク
  ⑵ グローバル先進企業における「スピード」
   ① サムスンの「スピード」
   ② 他の海外企業に見る「スピード」
  ⑶ 日本企業に求められる意思決定「スピード」の向上
   ① 日本企業に求められる週次という「スピード」
   ② 週次という「スピード」の具体的なイメージ
 4 日本企業に今求められるグローバル経営管理とは

第2章 グローバル経営管理を実現する5つの基本事項
 1 今一度経営者に問う,意思決定の重要性
  ⑴ 意思決定とは
  ⑵ 経営者による意思決定 ……ほか
 2 権限委譲の本当の意味
  ⑴ 経営者以外も行っている意思決定
  ⑵ 意思決定プロセスに見る各階層に対する権限委譲の必要性
   ……ほか
 3 中期経営計画の意味
  ⑴ 日本企業で当たり前となっている中期経営計画策定
  ⑵ 中期経営計画策定の流れ ……ほか
 4 意思決定者のレベルアップ
  ⑴ 情報量の増加とともに重要性を増す意思決定者のレベル
  ⑵ 事例に見る情報量の変遷 ……ほか
 5 システムインフラと経営管理の関係
  ⑴ スピードに不可欠となるシステムインフラ
  ⑵ 日本企業が後れを取るグローバルシステムインフラの整備
   ……ほか

第3章 意思決定のスピードを上げる₇つの共通項
 1 経営戦略と経営管理
  ⑴ 企業の戦略によって異なる経営管理の形
  ⑵ コストリーダーシップ戦略における経営管理の形 ……ほか
 2 「今何が起こっているのか」「将来何が起こりそうか」がわかる
   経営管理へ
  ⑴ あるべき経営管理の形とは
  ⑵ 「今何が起こっているのか」がわかるということ ……ほか
 3 PDCA サイクルからP-FDCA サイクルへ
  ⑴ PDCA サイクルを正しく理解する
  ⑵ P-FDCA サイクルという考え方
 4 来月の予測から来週の予測へ
  ⑴ 「スピード」への対応を強要するビジネス環境の変化
  ⑵ ビジネス環境の変化が求める対応スピードとは ……ほか
 5 日本企業に求められる企業情報マネジメントという考え方
 6 意思決定の質を担保するための標準化
  ⑴ 意思決定の質を担保することの重要性
  ⑵ 意思決定の質を担保するために必要となる取り組み ……ほか
 7 意思決定を速めるための権限委譲
  ⑴ 実際には十分に進んでいない権限委譲
  ⑵ 権限委譲はP-FDCA サイクル実現の大前提
 8 意思決定できる情報を準備できる体制へ
  ⑴ これまでとは異なる企画部門の役割
  ⑵ 分析担当者に見るグローバル先進企業と日本企業との違い
   ……ほか

第4章 スピードの要,企業情報マネジメント(EIM)
 1 企業情報マネジメント(EIM)の定義
 2 企業情報マネジメント(EIM)における情報収集プロセス
  ⑴ 必要となる情報の定義
  ⑵ 情報取得タイミング
 3 企業情報マネジメント(EIM)における分析プロセス
 4 企業情報マネジメント(EIM)におけるレポーティングプロセス
  ⑴ レポーティングの現状
  ⑵ あるべきレポーティングとは
 5 企業情報マネジメント(EIM)におけるモニタリング&フィードバック
   プロセス
  ⑴ モニタリング&フィードバックの必要性
  ⑵ モニタリングプロセスの定義

第5章 週次マネジメント実現に向けた課題解決アプローチ
 1 日本企業における実現に向けたアプローチ
  ⑴ 日本企業に適したアプローチとは
  ⑵ グローバル先進企業の取り組み事例から学ぶ ……ほか
 2 情報収集の実務
  ⑴ 業務面での留意点
  ⑵ システム面での留意点
 3 情報分析の実務
  ⑴ 業務面での留意点
  ⑵ システム面での留意点
 4 レポーティングの実務
  ⑴ 業務面での留意点
  ⑵ システム面での留意点
 5 意思決定内容の伝達
  ⑴ 業務面での留意点
  ⑵ システム面での留意点
 6 組織と権限委譲

 あとがき


著者プロフィール 安井 望(やすい のぞむ)
デロイト トーマツ コンサルティング株式会社 執行役員 パートナー
神戸大学大学院経営学研究科MBA プログラム修了。
同志社大学経済学部卒業。
外資系コンサルティングファーム数社を経て現職。
グローバル経営管理や会計に関わるオペレーション変革・組織変革を支援するCFO サービスユニットの責任者を務める。
また,IT 戦略立案やテクノロジーを使った経営改革を手がけるテクノロジーアドバイザリーユニットの責任者も兼務している。
経営戦略・IT 戦略策定や基幹システム導入,グローバルSCM(サプライチェーンマネジメント)に関する経験も長く,これらの分野を統合した企
業全体のオペレーション変革やマネジメント変革におけるコンサルティングを得意としている。
グローバル経営管理の分野では,多種多様な業種のクライアントに対してコンサルティングサービスを提供している。

主な著書
『導入ガイド グローバルシェアードサービス』中央経済社,
『BOP 導入ガイドブック』中央経済社,
『図解ロジスティクスマネジメント』東洋経済新報社がある。
経営管理およびITの分野で雑誌等への寄稿多数。






















著者紹介

安井 望(やすい のぞむ)
[プロフィール]
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 パートナー
Deloitte dX Garage Evangelist
神戸大学大学院経営学研究科MBAプログラム修了。同志社大学経済学部卒業。外資系コンサルティングファーム数社を経て現職。
デロイト トーマツ コンサルティングにて,会計系業務コンサルティングの責任者,Digital/テクノロジーサービスの責任者を務めたのち,デロイト トーマツ グループのCIO(情報システム担当執行役)およびCTO(Digital/テクノロジー担当執行役)に5年間従事。
現在は企業のDX推進をビジネスとテクノロジー両面から支援する部隊であるDeloitte dX GarageのEvangelistとして,さまざまな側面からのDX関連支援に従事している。
経営戦略策定から情報システム導入まで一気通貫で行う企業変革コンサルティングを得意としており,業務領域にとらわれない全社改革に多数従事している。昨今ではCIOとしての経験を活かして,情報システム部門が持つ悩みや他部門との折衝,セキュリティを含めたインフラ基盤再構築等を考慮したDigital/経営基盤改革の推進を支援することがテーマとなっている。デジタルトレンド,DX,データドリブン経営等に関する講演・寄稿多数。

[主な著作]
『データドリブン経営入門』
『グローバル情報システムの再構築』シリーズ全3巻(会計/ロジスティクス/情報管理)(以上,中央経済社)
『企業が扱う情報管理のすべて』(東洋経済新報社)