- 本の紹介
- 難解といわれる組織再編の税効果を解説。再編の当事者ごとに会計処理を整理すると共に実務で問題となる論点をケースで解説。結合基準改正に伴う実務指針等も盛り込んだ決定版。
目次
組織再編における税効果会計の実務
目次
第1部 組織再編の税効果を理解するための基本事項
第1章 なぜ組織再編の税効果は難しいのか
第2章 組織再編の手法
1 手法別に登場する当事者
2 手法別解説
⑴ 合 併
⑵ 会社分割 ……ほか
第3章 組織再編税制の概要
1 組織再編税制の守備範囲と基本的な仕組み
2 組織再編成に係る税務処理の概要
⑴ 基本的な考え方
⑵ 適格要件 ……ほか
3 欠損金引継制限・使用制限
⑴ 概 要
⑵ 欠損金の引継ぎ ……ほか
4 特定資産譲渡等損失の損金算入制限
⑴ 原則的取扱い
⑵ 特 例
第4章 企業結合会計の概要
1 企業結合会計基準の適用範囲
⑴ 企業結合とは
⑵ 企業結合会計の適用範囲 ……ほか
2 企業結合会計基準における会計処理の基本的な考え方
⑴ 企業結合の取引分類
⑵ 取引分類別の会計処理の基本的な考え方
3 取引分類別の具体的会計処理
⑴ 取 得
⑵ 共同支配企業の形成 ……ほか
⑶ 共通支配下の取引等
第5章 事業分離会計の概要
1 事業分離会計の適用範囲
2 事業分離会計の会計処理の基本的な考え方
⑴ 「投資の清算」と「投資の継続」
⑵ 「投資の清算」と「投資の継続」の判断基準
3 分離元企業の会計処理
⑴ 「投資の清算」に該当する場合
⑵ 「投資の継続」に該当する場合 ……ほか
4 被結合企業の株主の会計処理
⑴ 会計処理の基本的な考え方
⑵ 被結合企業の株主の会計処理の具体例
5 結合企業の株主の会計処理
⑴ 会計処理の基本的な考え方
⑵ 結合企業の株主の会計処理の具体例
第6章 税効果会計の概要
1 税効果会計の目的と仕組み
2 一時差異等について
⑴ 一時差異とは
⑵ 一時差異の種類
⑶ 一時差異に準ずるもの ……ほか
3 繰延税金資産および繰延税金負債の処理方法と計上額
4 繰延税金資産の回収可能性と控除額
⑴ 繰延税金資産の回収可能性の判断要件と実務対応
⑵ 繰延税金資産の回収可能性の見直し
5 繰延税金負債の支払可能性
第2部 当事者別 組織再編の税効果の留意点
第1章 組織再編の税効果の概要
1 組織再編の各当事者に生じる影響
2 企業結合・事業分離の影響と繰延税金資産の回収可能性の
判断の関係性 ……ほか
第2章 事業受入企業の税効果
1 議論の対象となる組織再編の手法と当事者
2 税効果に関連する論点の所在
⑴ 事業受入企業の特徴
⑵ 事業受入企業の税効果の会計処理のポイント ……ほか
3 会計基準の規定
⑴ 繰延税金資産および繰延税金負債の計上
⑵ 繰延税金資産の回収可能性
(受入事業に係る課税所得の反映時期) ……ほか
4 会計・税務の分類別 税効果の具体的会計処理
⑴ 合 併
⑵ 分社型分割 ……ほか
第3章 分離元企業の税効果
1 議論の対象となる組織再編の手法と当事者
2 税効果に関連する論点の所在
⑴ 分離元企業の特徴
⑵ 分離元企業の税効果の会計処理のポイント ……ほか
3 会計基準の規定
⑴ 分離直前事業年度末の繰延税金資産の回収可能性
⑵ 分離後の株式に係る繰延税金資産の回収可能性
4 会計・税務の分類別 税効果の具体的会計処理
⑴ 分社型分割
⑵ 分割型分割
第4章 株主の税効果
1 議論の対象となる組織再編の手法と当事者
⑴ 「株式」の交換
⑵ 「株式」の増加
2 税効果に関連する論点の所在
⑴ 税効果の認識
⑵ 繰延税金資産の回収可能性
3 会計基準の規定
⑴ 税効果の認識
⑵ 繰延税金資産の回収可能性
4 会計・税務の分類別 税効果の具体的会計処理
⑴ 「株式」の交換
⑵ 「株式」の増加
第5章 連結財務諸表における税効果会計【平成26年改正の解説】
1 連結財務諸表における一時差異
2 子会社への投資に関する一時差異
⑴ 発生要因の説明
⑵ 子会社への投資に係る将来減算一時差異 ……ほか
3 改正基準の解説 243
⑴ 子会社への投資に係る付随費用に関する一時差異
(改正連結税効果実務指針29−3項)
⑵ 投資の一部売却後も支配関係が継続している場合の税効果
(改正連結税効果実務指針39項)
⑶ 追加取得または時価発行増資等をした場合の税効果
(改正連結税効果実務指針40項〜40−4項)
第3部 組織再編の税効果に関するケーススタディ
Q1 のれんの税効果 ─ 会計上ののれんと税務上ののれんの違い
Q2 合併直前年度における繰延税金資産の回収可能性の判断
Q3 会社分割に係る税効果(会計:投資継続,税務:適格)
Q4 会社分割に係る税効果(会計:投資継続,税務:非適格)
Q5 会社分割に係る税効果(会計:投資清算,税務:適格)
……ほか
著者プロフィール
■編集責任者(兼執筆者)
松下 欣親(まつした よしちか)
公認会計士
有限責任監査法人トーマツ アドバイザリー開発部 パートナー
大手証券会社への出向を経て,グループ内組織再編業務,純粋持株会社化支援業務,事業承継業務などに従事。
新たなM&A スキーム等に関するワーキンググループ(経済産業省経済産業政策局産業組織課)の委員を務める。
著作
「現物分配制度の実務詳解」(共著,中央経済社),
「M&A 実務のすべて」(共著,日本実業出版社),
「ベンチャー企業の法務・財務戦略」(共著,商事法務)等が
ある。
金井 孝晃(かない たかあき)
公認会計士
有限責任監査法人トーマツ アドバイザリー開発部 シニアマネジャー
大手証券会社への出向を経て,グループ内組織再編業務,純粋持株会社化支援業務,事業承継業務などに従事。
特にストラクチャーの立案に関する経験が豊富である。
著作
「現物分配制度の実務詳解」(共著,中央経済社),
「M&A 実務のすべて」(共著,日本実業出版社)等がある。