- 本の紹介
- 企業組織では特定のコミュニケーション・メディアの活用が求められる。当事者間の異なる概念や組織の多義性を克服し、コミュニケーション能力を高める実践的方法を追究する。
目次
メディア・リッチネス理論の再構想
目次
序
序 章 本書の目的と構成
第1節 本書の目的と問題意識
第2節 本書の構成
第1章 メディア・リッチネス理論誕生の背景としての組織の
情報処理モデル
第1節 問題の所在
第2節 組織とコミュニケーション
第3節 組織観と情報処理
第4節 組織の情報処理モデルの登場
第5節 組織の情報処理モデルの精緻化
第6節 小 括
第2章 メディア・リッチネス理論展開とイナクトメントの側面
第1節 問題の所在
第2節 イナクトメントとイナクトされた環境
第3節 イノベーションと組織的コントロール
第4節 レセプターと境界連結者
1 レセプターと遺伝子
2 境界連結者の活動と組織のイナクトされた環境
第5節 小 括
第3章 情報技術とケイパビリティ研究からの示唆
第1節 問題の所在
第2節 競争優位と情報技術
第3節 ケイパビリティと情報技術
第4節 IT ケイパビリティの構成要素
1 構成要素と資源
2 物理的な情報技術資源
3 情報技術を活用する人的・組織的資源
第5節 IT ケイパビリティと組織ルーティン
1 諸資源の融合
2 組織ルーティンへの着目
3 組織ルーティンの二面性
第6節 ケイパビリティの形成
第7節 小 括
第4章 メディア・リッチネス理論の変遷
第1節 問題の所在
第2節 情報技術によるコミュニケーション
1 技術的特性
2 コミュニケーションの効果
第3節 メディア・リッチネス理論の展開
1 メディア能力・属性としてのリッチネス
2 電子メディアのメディア・リッチネス
第4節 電子メディアとメディア・リッチネス理論
1 理論フレームの維持
2 理論フレームの修正
第5節 小 括
第5章 メディア能力・属性としてのメディア・リッチネス
第1節 問題の所在
第2節 組織階層別タスク特性とメディア活用
第3節 情報化の進展とメディア活用
第4節 調査と分析
1 調査の概要と方法
2 分析結果
第5節 小 括
第6章 オープン・ネットワーク時代のリッチ・メディア活用
第1節 問題の所在
第2節 オープン・コミュニティとネットワーク
第3節 VRML2.0開発コミュニティ
1 開発コミュニティと開発プロセスの概要
2 開発コミュニティのメディア活用
第4節 Webベースでのソニーの活動
第5節 小 括
第7章 組織ルーティンと電子メディア
第1節 問題の所在
第2節 組織ルーティンとしての組織の環境創造パターン
第3節 組織ルーティンとメディア活用
第4節 プレ調査
1 調査の概要と方法
2 分析結果
第5節 本 調 査
1 調査の概要と方法
2 分析結果
第6節 小 括
第8章 メディア活用とメディア・リッチネス開発
第1節 問題の所在
第2節 電子メール活用の実態
第3節 組織における個人の経験とメディア・リッチネス開発
第4節 電子メディアの組織的活用とメディア・リッチネス開発
第5節 組織ルーティン,メディア活用,メディア・リッチネス開発
第6節 小 括
結 章 総括と展望
第1節 総 括
第2節 課題と今後の展望
付録1 「電子メールの知覚と活用に関する調査」単純集計結果概要
─ロサンゼルス編
付録2 「電子メールの知覚と活用に関する調査」単純集計結果概要 ─シドニー編
参考文献
索 引
著者プロフィール
岸 眞理子(きし まりこ)
法政大学経営学部・同大学大学院経営学研究科教授
博士(商学・早稲田大学)
東京に生まれる。
早稲田大学商学部を卒業後,同大学大学院商学研究科に進学。
早稲田大学商学部助手,法政大学経営学部専任講師,同助教授を経て,1999年より現職。1998-99年,2009-11年,アメリカUCLA アンダーソン経営大学院客員研究員。
【主な業績】
Perceptions and use of electronic media : Testing the relationship between
organizational interpretation differences and media richness, Information
& Management, 45 ⑸(単著,2008年)
『経営情報論(新版)』(共著,有斐閣,2008年)
『営利と非営利のネットワークシップ』(共著,同友館,2007年)
『情報技術を活かす組織能力─ IT ケイパビリティの事例研究─』(共編著,中央経済社,2004年)