税理士・認定支援機関のための中小企業の再生支援ガイド

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橋口 貢一

定価(紙 版):2,090円(税込)

発行日:2014/05/16
A5判 / 152頁
ISBN:978-4-502-09740-9

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本の紹介
自ら倒産経験を持つ事業再生のプロが、リスケを受ける中小企業の再生支援をステージ別に示す。税理士の早期の「廃業」の判断で顧問先の事業と経営者の生活・財産が守れます!

目次


税理士・認定支援機関のための
中小企業の再生支援ガイド

目次

 まえがき
 事業再生の関係図と本書での取扱い
 外科型再生のロードマップと本書での取り扱い

第1章 税理士はリスケ企業(経営者)を守れるか
 1 税理士が担った社会的使命
 2 認定支援機関スキームの落とし穴
 3 金融円滑化法とその後の方針
 4 金融機関はリスケを続けられるか
 5 貸し渋り・貸し剥がし
 6 今こそ税理士の力を

第2章 プロの事業再生支援の勘どころとは
 1 どんなデューデリジェンスが必要か
 2 「財務格付に基づく債務者区分」とは
 3 「債務者区分」は教えてもらえるか
 4 財務格付と債務者区分のしくみ
 5 推定の方法
 6 推定に挑戦
 7 それぞれの指標の意味

第3章 今のうちに財務格付のランクアップ
 1 いわばリスケ予備軍
 2 財務体質の改善
 3 DES・DDSで安全性の改善
 4 ランクアップを体験
 5 中長期的なランクアップが必要

第4章 経営改善計画の作成とPDCA
 1 恒常的な赤字と資金ショート
 2 実抜計画とは
 3 経営改善計画の作成
 4 経営改善計画を作ったら

第5章 別会社(第二会社)を使った再生
 1 もはや自主再生はできない
 2 別会社(第二会社)を使った事業再生
 3 会社の債務整理の手法
 4 法的整理
 5 債権者詐害にならないために
 6 会社分割か事業譲渡か
 7 旧会社の破産手続
 8 「Xデー」とは
 9 弁護士の絶大な力
 10 「自己破産の申立~開始決定」の差押

第6章 経営者の債務整理と財産(自宅)保全
 1 会社は死に体,経営者を守ることに注力
 2 経営者個人の連帯保証債務の法的整理
 3 民事再生手続(個人再生)
 4 通常の民事再生手続
 5 自己破産手続
 6 自己破産でも自宅を守る方法

巻末 外科型事業再生30問30答
 Q1 会社の債務を法的に整理するとは?
 Q2 会社更生法や民事再生法申請は中小企業もできる?
 Q3 会社の債務を法的に整理する場合の留意点は?
 Q4 別会社(第二会社)を利用した再生手法って?
 Q5 会社の債務の法的整理にはお金がかかる?
 Q6 会社の債務の法的整理で経営者の法的責任の問題も解決
    できる?
 Q7 私的整理と法的整理,どちらを選択すべき?
 Q8 弁護士なら誰でもOK?
 Q9 会社に財産がなければ法的整理は必要ない?
 Q10 破綻直前の事業譲渡は詐害行為にあたる可能性大?
 Q11 会社の債務を私的整理するとは?
 Q12 中小企業再生支援協議会は利用しやすい?
 Q13 会社の債務を私的整理するメリット・デメリットは?
 Q14 リスケ企業も認定支援機関による経営改善計画で再生できる?
 Q15 経営者個人の債務を法的整理するとは?
 Q16 債務総額5,000万円がボーダーライン?
 Q17 個人の民事再生手続であれば,債権者は債務免除に応じて
     くれる?
 Q18 給与所得者等再生を申請するには?
 Q19 債務総額5,000万円以下でも自己破産手続がよいケースが
     ある?
 Q20 自己破産手続をすると,すべての財産に赤札が貼られる?
 Q21 自己破産手続でも否認権行使がある?
 Q22 自己破産手続で夫婦が離婚すれば財産を守れる?
 Q23 自己破産手続では自宅を守れる可能性はゼロ?
 Q24 法的整理において弁護士と司法書士にはどのような違いが
     ある?
 Q25 経営者個人の債務を私的整理するとは?
 Q26 公的機関の債務でも私的整理は可能?
 Q27 経営者個人の債務,私的整理と法的整理どちらを選択すべき?
 Q28 金融機関の債権回収方針って?
 Q29 私的整理により債務が大幅に増えるケースがある?
 Q30 リスケ企業の事業再生の極意とは?



著者プロフィール 橋口 貢一(はしぐち こういち)
1965年2月16日東京生まれ。
公認会計士・税理士。
野村証券・新日本監査法人等を経て,
1995年米国公認会計士受験専門校のANJOインターナショナルの起業に携わり,副社長として年商30億円の有名ベンチャー企業に急成長させ株式公開を目指すも,2006年グループ負債50億円を抱え倒産を経験する。
その後原告被告合わせ20件の民事裁判を闘い5億円の連帯債務を1千万円に減額し,資格と自宅を守ることに成功した倒産経験を活かし,2012年,中小企業の事業と経営者の生活・財産を守る外科型再生支援専門コンサルテイング会社「株式会社東京事業再生ER」を設立し,2013年10月,NPO法人日本司法サービス推進協議会の事業再生支援研究会の委員長に就任し,税理士と弁護士との士業連携による事業再生支援の啓蒙活動を開始し,現在に至る。セミナー講演実績多数。






















著者紹介

橋口 貢一(はしぐち こういち)

担当編集者コメント
再生か転廃業か?

負債50億円の倒産を自ら経験した会計士がその判断の勘どころを熱くレクチャー!

「経営者を守りたい」という確固たる信念に裏付された強い語り口により,税理士や金融機関,商工会議所などで大きな反響を得ている著者による,再生支援ガイド。

税理士・認定支援機関必読!

著者から
平成25年3月末,中小企業金融円滑化法が期限切れとなり,税理士を中心とする経営革新等認定支援機関にリスケ企業の再生が委ねられることになりました。しかし,その実効性は極めて厳しいものと言わざるを得ません。

リスケ企業は既に「末期」状態に至っていることも多く,一律に自主再生スキームを推進することで,私が自らの会社の倒産で経験したように,病状が加速度的に悪化することも考えられるからです。

本書では,税理士が会社の主治医となって,リスケ企業の病状を診断し,そのステージ(債務者区分)に応じた適切な治療を施す,あるいは治療計画を立案する方法について明らかにします。