世界の優れた人材を獲得する役員報酬制度設計・運用の実務
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アーヴィング・S・ベッカー 編著
ウィリアム・M・ゲレック 編著
株式会社ヘイコンサルティンググループ 訳
発行日:2014/07/15
A5判 / 296頁
ISBN:978-4-502-09780-5
- 本の紹介
- 海外現地法人の展開において重要な戦略の1つである役員報酬の設計について、米国企業の実例をもとに世界で主流のノウハウを分かりやすく解説する。
目次
世界の優れた人材を獲得する
役員報酬制度設計・運用の実務
目次
日本語版刊行にあたって
はじめに
第Ⅰ部 役員報酬の設計と戦略
1 報酬戦略
報酬委員会への戦略的手引き
内部公平性の確立
2 基本報酬
基本報酬:報酬総額の基礎
地理的条件などによる基本報酬の差異
3 短期インセンティブ
短期インセンティブの設計
4 上場企業の長期インセンティブ報酬:株式を利用した報酬
長期インセンティブプラン −戦略的に考慮すべき点
パフォーマンスシェアと業績条件型譲渡制限付き株式
パフォーマンスシェア・プランの設計
ストックオプションの効率と価値認識
5 非上場企業と事業部門の長期インセンティブ報酬
パフォーマンスユニット・プラン
バリュー・クリエーション・プラン
ファントムストック
6 インセンティブ報酬プランの業績評価
インセンティブプランの目標設定
‘ say-on-pay’?業績との関連?
インセンティブプランの設計に相対的TSRを組み込む
:高度の明確化アプローチ
7 退職金以外の諸手当と役員特典
役員特典
役員の健康保険・ベネフィット
8 自社株保有ガイドライン
自社株保有ガイドラインの使用
長期的な業績に対する報酬
9 役員の雇用契約と退職後の報酬の取決め
役員の雇用契約:理由,時期,内容
経営権変更時の報酬設計に関する考慮点
雇用終了時に権利確定されていない株式報酬の扱い
パラシュート報酬のグロスアップの考慮点
雇用終了後の顧問契約:これは適切か
第Ⅱ部 ガバナンス,開示,報酬委員会
10 報酬委員会のガバナンス
報酬委員会の責任
ガバナンス・スコアカード
ガバナンス基準の目的
取締役会と報酬委員会の自己評価
say–on–sayに基づく規制強化への対応
11 報酬委員会のツールとCEOの業績評価
CEOの非財務的な評価
タリーシート:役員報酬のコストを集計するツール
役員報酬の適正診断
景気低迷期に報酬委員会がとるべきアクションプラン
累積報酬分析
役員報酬を回収する:クローバック
12 役員報酬の開示
CD&Aの課題
役員報酬の開示強化
役員報酬の評価:株式報酬の課題
ドッド=フランク法に基づく役員報酬の開示
13 役員報酬のリスク
役員報酬のリスク
リスク評価:初期段階の手続きとチェックリスト
持続可能な成長を実現するための役員報酬:金融機関に対する
投資家の信頼を回復する
リスク環境下のインセンティブ制度の設計
役員報酬のベンチマーク:第3の次元
14 CEOサクセッション・マネジメント
CEOサクセッション・マネジメントの重要性
15 取締役報酬
取締役報酬の現状
取締役の自社株保有ガイドラインと保有義務
CEOを兼務しない取締役会長の報酬
非上場企業の取締役報酬
第Ⅲ部 特殊な状況における役員報酬
16 合併と買収
M&Aにおける社員のリテンション
M&Aにおけるストックオプションの取扱い
スピンオフにおけるストックオプションの取扱い
プライベートエクイティはあなたの会社の未来か
業績連動型長期インセンティブの統合
索 引
著者プロフィール
<編著者紹介>
アーヴィング・S・ベッカー
ウィリアム・M・ゲレック
<訳者紹介>
株式会社 ヘイコンサルティンググループ
- 担当編集者コメント
- 日本における役員報酬慣行は,グローバルスタンダードとは大きく異なるため,多くの日本企業が,悩ましい問題に直面しています。その主たるものとして優秀な経営人材の獲得があります。
経営者の報酬は世界的に収斂していく傾向にあるため,各国で優秀な人材を獲得するためには,早急に対策を講じる必要があるのです。
本書の目的は,現在のベストプラクティス,設計方法,役員報酬の動向を検討し,さまざまな課題について情報を得られるようにすることです。役員報酬制度において先進的なアメリカの実務を参照し,場当たり的な対応をさけ,客観的なデータに基づいた正しい意思決定を行うための具体的な方法を提供しています。