20の厳選事例から判定スキルを身につける広大地評価ケーススタディ
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- 相続税の広大地評価は、判定が難しくトラブルになりやすい。特に間違えやすいテーマについて20の厳選事例をもとに、実例から知識を確認し、判定スキルを身につける。
目次
20の厳選事例から判定スキルを身につける
広大地評価ケーススタディ
目次
第1章 「財産評価基本通達24−4」を正しく理解するために
第2章 なぜ広大地に該当すると評価額が下がるのか
1 土地の価格は「誰がいくらで買うか」によって決まる
2 広大地に該当すると評価額が下がる理由
3 マンション適地の評価額が下がらない理由
第3章 広大地に該当しなくとも市場価格が低くなる場合がある
第4章 広大地判定のフローチャート(17年情報より)
第5章 広大地判定10のポイント
1 大規模工場用地かどうかの見極め方
① 「大規模工場用地」の定義
② 「大規模工場用地」に該当しない工場用地をいかに判断するか
……ほか
2 マンション適地かどうかの見極め方
① 「マンション適地」が広大地に該当しない理由
② 「マンション適地」の「マンション」とは何を指すのか ……ほか
3 「その地域」の判定
① 「その地域」とは
② 「その地域」の感覚的な判断 ……ほか
4 標準的な宅地の面積の判定
① 「その地域」での用途ごとの面積帯
② 開発許可における最低敷地面積 ……ほか
5 著しく地積が広大かどうかの判定
① 広大地の目安となる形式的面積基準
② 形式的面積基準を下回る場合は広大地に該当しないのか
……ほか
6 公共公益的施設用地(つぶれ地)が生じるか
① 「公共公益的施設用地(つぶれ地)」とは
② つぶれ地が生じない典型的な土地 ……ほか
7 開発許可面積基準(500㎡,1,000㎡)未満の土地は適用可能か
① 開発許可面積基準は絶対条件ではない
② 「ミニ開発分譲」とは ……ほか
8 相続開始時点において建物が建っている敷地での適用は可能か
① 評価対象地に建物が建っている場合はどう考えるか
② 「現に宅地として有効利用されている建築物等の敷地」とは
……ほか
9 市街化調整区域内の広大な土地は適用可能か
① 見逃しがちな市街化調整区域内の広大地
② 「条例指定区域」のイメージ ……ほか
10 広大な市街地農地・市街地山林・市街地原野を広大地評価する
際の留意点とは
① 造成費は計上できないことに注意
② 広大地評価額が時価よりも高い場合
第6章 広大地に関する誤った認識,落とし穴
1 広大地評価は「できる」ではなく「する」もの
2 広大地評価は「更地」でなければ適用できないという思い込み
3 倍率地域にある広大地評価は間違えやすい
4 重複適用可能な減価要因を見逃すと過大評価となる
5 高圧送電線下地や地下にトンネルのある土地でも広大地評価は
可能
6 借地権や貸宅地でも広大地評価は可能
① なぜ借地権や貸宅地でも広大地評価は可能なのか
② 借地権や貸宅地に広大地評価を適用する際の手順
第7章 いかに効率良く広大地判定を行うか
第8章 厳選実例研究
1 著しく大きいかどうかが争点となる土地
事例1 開発許可面積基準3,000㎡の非線引き都市計画区域にある
1,242㎡の土地
事例2 開発許可面積基準3,000㎡の非線引き都市計画区域にある
1,476㎡の土地 ……ほか
2 マンション適地かどうか争点となる土地
事例5 最寄駅から徒歩分にある幅員m道路沿いの容積率200%
の土地
事例6 隣に築年の分譲マンションが建っている土地 ……ほか
3 つぶれ地が生じるかどうかが争点となる土地
事例
9 税務署に否認されかかった角地
事例10 開発許可面積基準1,000㎡未満の土地 ……ほか
4 「現に宅地として有効利用されている建築物等の敷地」に該当
するかが争点となる土地
事例16 階建ての社員寮が建っている土地
事例17 鉄筋コンクリート階建ての賃貸マンションが建っている土地
……ほか
第9章 広大地評価を活用した節税ノウハウ
1 「評価単位」,「利用区分」という概念をフルに生かす
2 節税手法のキーワードはA「地目を変える」とB「取得者を変える」の
2つ
3 「使用貸借」を生かす
第10章 広大地評価を否認されないための税務調査対策
1 資料作成にあたっての留意点
2 税務調査にはこう対応する
第11章 申告にあたっての留意点
1 納税者,税理士,専門家の意識共有が重要
2 専門家との協力体制をいかに築くか
3 遺産分割協議時に注意するべきこと
① 時価の水準を把握しておく
② 分割協議時の留意点
第12章 広大地に関するQ&A
Q1 実際に評価対象地を宅地開発しなくても広大地評価できるの
ですか?
Q2 無道路地などの実際に開発許可を受けられない土地でも広大地
評価できますか?
Q3 広大地評価で申告した後にアパートなどの建物を建ててもよいの
ですか?
Q4 私(相続人)は広大地評価できるのではないかと思うのですが,
担当税理士が広大地評価は無理だといっています。このような
場合,広大地評価を諦めないといけないのでしょうか?
Q5 財産評価基本通達24−(注)に「広大地は5,000㎡以下の地積の
ものとする」と記載されていますが,5,000㎡超の土地についても
広大地評価できるのですか?
Q6 区画割りの図面は申告の時に添付したほうがよいのでしょうか?
Q7 広大地評価する土地の測量はすべきでしょうか?
Q8 土地区画整理事業の施行区域内では広大地評価は無理
でしょうか?
Q9 高低差のある土地で広大地評価した後に「利用価値の著しく低下
している宅地」として10%評価減することは可能でしょうか?
Q10 広大地に該当する土地が周知の埋蔵文化財包蔵地になって
いる場合,広大地評価した後にさらに減額できるのでしょうか?
Q11 開発許可面積基準に満たない土地でも広大地評価を適用できる
のでしょうか? 例えば三大都市圏の市街化区域は開発許可面
積基準が500㎡ですが,この500㎡未満の土地でも広大地評価
は適用できるのでしょうか?
Q12 開発許可面積基準に満たない土地で広大地評価が認められた
事例はあるのでしょうか?
【付録】広大地簡易判定チェックリスト
著者プロフィール
鎌倉靖二(かまくらせいじ)
不動産鑑定士,みらい総合鑑定株式会社代表取締役
1968年福岡市生まれ。
修猷館高校,明治大学政経学部卒業後,大和ハウス工業株式会社等を経て2010年創業,2012年株式会社へ組織変更。
現在,「税理士の業務負担軽減と申告時の安心」「相続人のための節税」を業務の二本柱とし,資産税業務を行っている全国の税理士事務所の土地評価サポートを行う。
同族会社間取引時や現物出資時,貸宅地(底地)の鑑定評価,相続人向けの遺産分割協議時の鑑定評価業務を行う傍ら,広大地案件や特殊な土地評価のアドバイス,地主向けの相続税対策コンサルティングのために,関東近県のみならず,九州から北海道まで東奔西走の日々を送っている。
HP経由の相続人からの相談も多い。
税理士会等での広大地や土地評価の研修・講演多数。毎月「税理士のための不動産NEWS」を発行中。
著書
「相続税ゼロの不動産対策」(共著)(幻冬舎経営者新書)
- 担当編集者コメント
- 広大地の判定・評価は、相続税実務の中でも難しいもののひとつです。
・つぶれ地が生じるのか?
・2階建てアパートが建っているが広大地評価を適用できるか?
・この土地はマンション適地ではないか?
・市街化調整区域だが適用できるのか?
・評価単位の分け方がわからない などなど
広大地に関する疑問はいくらでも湧いてきます。
そこで、税理士や不動産鑑定士の方々が、実際に携わる案件で参考になるように、20の厳選事例をもとに、どのように広大地判定すればよいのか、公図や地図をふんだんに使って解説します。