- 本の紹介
- 不動産鑑定の確固たる理論と客観的評価基準を確立すべく、商業施設賃料の決定メカニズムや店舗経営実態、商業施設の判例と賃料評価、定期借地権・借家制度等を多面的に検証。
目次
商業施設賃料の理論と実務
■転換期の不動産鑑定評価
目次
序 文
第Ⅰ編 賃料決定のメカニズム
第1章 土地の賃料と価格の相関関係:
土地の賃料形成における特異性と評価上の留意点
1 土地の賃貸借と2つの不動産権,不動産権価格(賃料も含む)
の形成
2 土地の取引市場で形成される市場価格と用役市場で合理的に
形成されるとみられる賃料に基づく基礎的価値の関係
3 資産市場としての土地の取引市場と用役市場としての土地の
賃貸借市場の相違:基礎的価値からの価格の乖離,賃料の
粘着性をもたらす主要な原因
4 不動産の価格・賃料評価上の留意事項
第2章 商業施設賃料の決定メカニズム:収益力を規定する立地と
集積効果の視点
1 はじめに
2 商業施設賃料決定の基本的メカニズム
3 事業者の収益に影響を与えるマクロ的要因
第Ⅱ編 店舗経営の実態と経営分析
第3章 ロードサイド商業の店舗経営実態
1 はじめに:大阪府不動産鑑定士協会『ロードサイド商業の
家賃地代のメカニズム』
2 店舗出店で考慮する要因
3 標準店舗の敷地規模及び店舗面積
4 店舗展開の事業形態
5 建設協力金の性格と建設費に占める割合 ……ほか
第4章 ショッピングセンター(SC)の賃料と共益費
1 はじめに
2 SCについて
3 日本型SCの誕生と本場アメリカのSCとの違い
4 SC事業の特性と開発のポイント
5 SCの賃料の実態 ……ほか
第5章 複合商業施設の経営分析
1 はじめに
2 複合商業施設の立地戦略
3 建設コストと賃料について
4 出店者にとっての投資コストを考える
5 商業DVと出店者との理想的な関係構築について
第6章 事業用定期借地権の設定契約実態
1 はじめに
2 事業用定期借地権の法的性格
3 公的団体による事業用定期借地権の実態:国土交通省
(平成24年3月)
4 産業用地の事業用定期借地権の活用:独立行政法人中小企業
基盤整備機構
5 ロードサイド商業の事業用定期借地権の活用:社団法人大阪府
不動産鑑定士協会( 平成23年4月)
第Ⅲ編 商業施設の特質と判例
第7章 店舗賃貸借・店舗賃料の特質と法的問題
1 商業施設店舗の契約形態と定期借家契約
2 商業店舗賃貸借をめぐる法的紛争
第8章 商業施設の賃料に関する裁判例
1 裁判例1:賃料自動改定特約と賃料減額請求
2 裁判例2:サブリース契約と賃料減額請求
3 裁判例3:賃料減額請求における賃料保証特約の具体的考慮
4 裁判例4:経済事情の変動の判断の基準時
5 裁判例5:従前の賃料と適正な賃料の乖離と増額の程度
……ほか
第Ⅳ編 商業施設の賃料評価
第9章 百貨店・ショッピングセンターの家賃形成メカニズム
1 はじめに
2 商業施設概説
3 賃料を形成する要因
4 商業施設の賃料の鑑定評価
5 おわりに
第10章 商業施設の(最低保証付)歩合方式における継続賃料
評価
1 商業施設における賃料・契約の形態
2 最低保証付歩合賃料の継続賃料の求め方
3 評価手法の適用
4 試算賃料の調整
第11章 店舗賃料の事業収益に基づく算定方法:収益配分法の
検討
1 はじめに
2 店舗の家賃市場
3 店舗地代と地代市場
4 業種別の事業収益に基づく家賃地代負担率
5 ホームセンター事業の標準的な家賃地代の負担額の算定
……ほか
第12章 事業用定期借地の新規賃料利回り
1 はじめに
2 事業用定期借地成約事例の分析
3 事業用定期借地募集事例の分析
第13章 不動産のDCF評価法(収益還元法)
1 はじめに
2 不動産価格の評価法
3 収益還元法の基礎
4 DCF法による不動産評価
5 DCF法の長所と限界
第14章 継続賃料評価の算定手法の課題
1 はじめに
2 現行の鑑定評価基準における継続賃料評価手法
3 現行の評価手法の成立過程と論拠
4 判例における評価手法の取扱い
5 継続賃料の鑑定評価手法の課題 ……ほか
第Ⅴ編 定期借地権・定期借家制度の展望
第15章 定期借地権制度の展望
1 序:ここまでの20年とこれからの30年
2 定期借地権という仕組み
3 定期借地権の様々な活用
4 結:これからの30年を展望して
第16章 定期借家制度の展望
1 定期借家制度創設の経緯
2 定期借家制度の概要
3 定期借家制度のメリットとデメリット
4 定期借家の現状
5 定期借家に関する2つの裁判例 ……ほか
著者プロフィール
■編著者紹介
大野 喜久之輔(おおの きくのすけ)
神戸大学名誉教授、経済学博士(神戸大学)
1930年生まれ。
1953年 神戸経済大学経済学科(現,神戸大学経済学部)卒業。
神戸大学教授などを経て,現在,日本不動産鑑定士協会連合会研究論文選考審査会会長、兵庫県不動産鑑定士協会顧問などを務める。
《主要著書》
『賃料評価の理論と実務』(共著)住宅新報社,2006年
『継続賃料鑑定評価を再考する』(単著)住宅新報社,2006年
『転換期にある借地権・借家権の評価と補償』(共著)住宅新報社,2011年
『Q&A 地代・家賃と借地借家』(共著)住宅新報社,2014年
加 藤 司(かとう つかさ)
大阪市立大学大学院経営学研究科教授,商学博士(大阪市立大学)。
1954年生まれ。
1983年神戸商科大学大学院経営学研究科後期博士課程中退。
大阪市立大学商学部助教授を経て,2006年より現職。
《主要著書》
『日本的流通システムの動態』(単著)千倉書房,2006年
『地域商業の競争構造』(編著)中央経済社,2009年
『日本の流通政策』(編著)中央経済社,2009年
- 担当編集者コメント
- 【『商業施設賃料の理論と実務』出版記念・特別講演会のお知らせ】
『商業施設賃料の理論と実務』の出版を記念して特別講演会(2015年11月6日・27日)を開催します。
「商業施設に関する賃料のメカニズムと賃料実態・金負担割合並びに賃料実態・金負担割合並びに法的諸問題」
詳細は,下記から参加申込書(PDF)をダウンロードしてください。
http://www.biz-book.jp/pdf/detail/978-4-502-11521-9.pdf
お詫びと訂正
→http://www.biz-book.jp/amendments/link_file/489