- 本の紹介
- 企業経営に貢献する人事管理を行うため、これまでの人事管理を抜本的に見直し、感覚的でなく合理的・定量的な施策を実施するのに必要な実務ポイントを解説する。
目次
合理的人事マネジメント
目次
はじめに
第1章 事例に見る人事管理の主要論点
1 近年の人事管理上の問題・課題
2 事例1:人事制度のフレームワーク
2-1 情報システム企業A社の概要
2-2 人事制度と運用
2-3 あるべき等級・グレード制度
2-4 事例に見る人事管理への期待
3 事例2:適正な人件費
3-1 製造業B社の概況と問題点
3-2 B社の適正人件費分析
3-3 B社事例からの論点
4 事例3:将来の予測
4-1 C銀行の概要
4-2 C銀行のその後
4-3 将来予測の結果
4-4 今後発生する重大な人事問題
5 事例に見る人事管理の論点
第2章 経営における人事マネジメントの役割
1 経営における人事機能
1-1 経営における人事の役割
1-2 企業人事に求められる3要件
1-3 人事管理の3つの領域
2 ポートフォリオ
2-1 ポートフォリオの3つの要素
2-2 重要視されるポートフォリオ管理
3 パフォーマンス
3-1 パフォーマンスの3つの要素
3-2 今後も継続し範囲が広がるパフォーマンス論
4 リーダーシップ
4-1 現在の経営者レベル
4-2 経営者人事制度の必要性
5 自社の“人事力”を把握する
第3章 人事マネジメントの現状
1 人事機能の現状
2 人事問題・課題のパターン
2-1 問題・課題のパターン
2-2 人 員 数
2-3 人員構成
2-4 人件費単価
2-5 人 件 費
2-6 将来の問題・課題
2-7 その他の問題・課題
第4章 経営が求める新たな管理スタイルへ
1 合理的でない人事管理手法
2 不合理な人事制度
2-1 合理性のない人事制度とその部品
2-2 年 俸 制
2-3 役職定年制度
2-4 自律型人材
2-5 二次評価
3 未発達な人事サービス業界
4 新たな時代の人事戦略
第5章 合理的な人事制度の重要論点
1 合理的な人事管理の概要
2 等級・グレード制度の主要論点
2-1 合理的な等級・グレード制度
2-2 等級・グレード制度のフレームワーク
2-3 職種・等級の設定
2-4 人材像の定義
2-5 昇格管理
2-6 等級・グレード制度関連施策
2-7 人材フロー設計
2-8 ローテーション
2-9 定年再雇用制度
3 給与制度の主要論点
3-1 給与制度に求められる機能
3-2 社内的給与差と労働市場的給与差
3-3 職種別給与
3-4 昇格重視の給与制度
3-5 業績連動型賞与
3-6 給与制度設計の具体的ポイント
3-7 給与に関するその他の論点
4 評価制度の主要論点
4-1 評価の問題・課題と解決の方向性
4-2 評価の体系
4-3 評価項目
4-4 評価方法
4-5 評価の運用
4-6 評価制度の設計の具体的ポイント
5 教育制度の主要論点
5-1 理論性の薄い教育制度
5-2 今後の教育制度の方向性
5-3 配置と教育
6 雇用施策の主要論点
6-1 雇用施策の重要性
6-2 採用施策
6-3 退職促進施策
6-4 退職優遇条件
6-5 P I P
6-6 退職施策と雇用責任
6-7 非正社員,アウトソーシングの活用
7 他の関連施策の主要論点
7-1 人事情報システム
7-2 時間管理
7-3 中高年対策
8 人事改革の計画
8-1 人事制度改定の計画
8-2 雇用施策を伴う計画
第6章 人事制度事例
1 経営計画に連動した人事制度の概要
2 職務型等級制度
3 職務型評価制度
4 職務型人事制度のメリット・デメリット
第7章 新たな人事管理構築のために
1 現在の人事から新たな人事へ
2 自社の現状認識と定期調査
2-1 現状認識の重要性
2-2 現状分析の手法
2-3 定量分析
3 人事部門の組織
4 人事部門のマインドチェンジ
著者プロフィール
林 明文(はやし あきふみ)
株式会社トランストラクチャ 代表取締役シニアパートナー
青山学院大学経済学部卒業。
デロイトトーマツコンサルティング株式会社(旧トーマツコンサルティング株式会社)に入社し,人事コンサルティング部門シニアマネージャーとして数多くの組織,人事,リストラクチャリングのコンサルティングに従事。その後株式会社ウエイステーション(ライトマネジメント
コンサルタンツ)の代表取締役社長を経て現職。この間人事雇用に関するコンサルティングとともに講演,執筆活動を数多く行っている。
主たる著書
『人事リストラクチャリングの実務』(2000年,実業之日本社),
『人事制度改革と雇用調整の実務』(2002年,中央経済社),
『CFOハンドブック』(2006年,中央経済社・共著),
『雇用調整実行マニュアル』(2009年,すばる舎リンケージ),
『適正人員・人件費の算定実務』(2010年,中央経済社・共著),
『よくわかる希望退職と退職勧奨の実務』(2011年,同文舘出版),
『人事の定量分析』(2012年,中央経済社),
「企業の人事力」(2014年,ダイヤモンド社)。
このほかにも経済紙,人事関連雑誌などへの執筆やインタビュー掲載など多数。また,人事・雇用に関するテーマを中心とした講演・セミナーを数多く実施。
- 担当編集者コメント
- 今の日本の人事管理は、自社の経営が抱える問題・課題を解決できるレベルにありません。それは、従来 “感覚的”“定性的”な視点で制度運用を行っていたため、“合理的”“定量的”に施策を講じ、経営に提案できる言葉や指標を持たないからです。
しかし、経営の環境はこの状況を許さないところまで来ています。新たな環境に適合する有効な仕組みを早急に構築し、いち早く運用しなくてはなりません。
本書では、これまでの人事管理を抜本的に見直し、合理的で構造的な新しい人事管理を築くための考え方・手法を、事例を取り上げ解説しています。