- 本の紹介
- 相続税対策のための不動産投資とくにアパート経営を上手に行うには、どうすればいいかという質問に、不動産鑑定士と税理士の両者の観点から丁寧にお答えする本です。
目次
顧問税理士が教えてくれなかった
相続税対策になる不動産投資
目次
1章 いまさら聞けない不動産投資の基礎知識
1 不動産投資をはじめるにあたって
2 不動産投資のメリット・デメリット
3 アパート経営のお金の流れ
4 資産規模は純資産で考える
5 土地価格を把握しよう―摩訶不思議な一物四価
6 不動産鑑定評価の基礎知識
7 税務上の不動産評価
8 キャピタル・ゲインとインカム・ゲイン
9 借入によるレバレッジ効果
10 不動産投資でも黒字倒産―アパート経営における
キャッシュ・フローの重要性
11 利回りの基礎知識
12 利回りの改善方法
13 アパート経営の収支構造―3種類のキャッシュ・フロ―
14 広告料という意外な落とし穴
2章 いまさら聞けない相続税対策
1 相続税でこれだけは知っておきたいこと
2 贈与税の押さえるべきところ
3 一般的な相続税対策はこれだ!
4 不動産対策が相続税対策のカギを握る
5 小規模宅地の特例が大きな節税効果を生む
6 古いアパートを贈与しよう
7 贈与税のかからない贈与がある?
3章 いまさら聞けないアパート経営と税務のはなし
1 出口戦略を意識した投資意思決定
2 土地の賃貸借
3 アパートの名義は誰にするのがいいの?
4 間取りと構造
5 大手ハウスメーカーと地場の工務店
6 中古物件への投資は1棟ものと区分ものとどっちが有利?
7 リノベーションを活用してみては?
8 減価償却を利用した節税対策あれこれ
9 不動産管理は誰が行うのがいいの?
10 不動産管理会社を上手に活用しよう
11 フリーレントって,空室対策に打って付け?
12 家賃滞納と貸倒損失
13 アパート経営における税金⑴―建設・購入時
14 アパート経営における税金⑵―貸 付 時
15 アパート経営における税金⑶―売 却 時
16 信託を活用したアパート建設で上手に相続できる
4章 キャッシュ・フローで考えるアパート経営と税務対策
1 NO Iの分析⑴―賃料収入の分析
2 NO Iの分析⑵―経費分析
3 貨幣の時間価値
4 収益還元法の基礎知識―直接還元法とDCF法
5 キャッシュ・フローで考えるアパート経営と相続税対策
5章 番外編 投資ファンドやデューデリを活用した耳寄りな情報
1 外資系投資ファンド進出による経済効果
2 外資系投資ファンドの投資手法⑴―土地値でおさえる
3 外資系投資ファンドの投資手法⑵―IRRで投資判断
4 J-REITと私募ファンドの特徴
5 「エンド」=「個人投資家」
6 デューデリジェンスの実施⑴―分 析 編
7 デューデリジェンスの実施⑵―エンジニアリング・レポート編
8 デューデリジェンスの実施⑶―環境調査・耐震診断編
9 境界・越境の基礎と応用
10 オペレーションアセットの投資ポイント
11 ワンルームマンションを活用した退職金積立スキーム
12 バイ・アンド・ホームワーク
著者プロフィール
佐々木 重徳(ささき しげのり)
税理士,不動産鑑定士,宅地建物取引士(宅地建物取引主任者)
1997年法政大学法学部政治学科卒業
不動産鑑定事務所,新日本アーンストアンドヤング株式会社を経て,モルガン・スタンレー証券株式会社入社。
マンション,オフィスビル,商業施設,ホテル,物流施設等の収益用不動産に対するノンリコースローン約3,000億円の融資・証券化業務に携わる。
その後,米系投資ファンド,アジリティー・アセット・アドバイザーズ株式会社にて不動産及び不良債権投資,アセットマネジメント業務に携わる。2014年,資産設計ネットワーク株式会社を設立,代表取締役に就任。
佐々木不動産鑑定士事務所代表,都内会計事務所に所属。
不動産鑑定評価,不動産投資分析,不動産購入サポート,収益物件に係る資金計画の策定及び収支管理のサポート,各種コンサルティングサービスを提供している。
山岡 通長(やまおか みちなが)
株式会社アセットブレイン 代表取締役
税理士,不動産鑑定士,宅地建物取引士(宅地建物取引主任者)
1997年埼玉大学理学部卒業
2009年名古屋市立大学大学院経済研究科修了
1997年三交不動産株式会社に入社し,鑑定評価業務等に従事。
その間愛知県地価調査評価員,名古屋市固定資産税評価員等を歴任。
その後税理士資格を取得し,2008年税理士法人名南経営に入社。
相続税申告業務を中心に,個人・法人の税務申告のほか,富裕層向けの不動産コンサルティング業務,中小企業向けのCRE戦略等に従事。
2014年12月株式会社アセットブレインを設立,代表取締役に就任
不動産オーナー専門の税理士として,各種税務申告,相続税対策等のサービスを提供している。
現在国土交通省地価公示評価員,名古屋国税局鑑定評価員
名古屋中税務署土地評価精通者等を務める。
- 担当編集者コメント
- 不動産投資の結果は、相続(税)対策よりも、かなり後になって、わかることも多いようです。相続税対策を施した時点では、予定通りの回収が進んでいても、その後、急激な経済環境の変化で、予定通りの入居や家賃設定がかなわず、キャッシュフローの関係で売却し、結果、相続税対策で浮いた分をアパート経営の損失が上回ることが多いようです。
アパート業者の口車に乗せられないように注意しましょう。
本書を読んでおけば、口車に乗せられるどころか、逆により有利な条件を引き出せるかもしれません。
- 著者から
- 本書は、「相続税対策になる不動産投資」という観点から、初心者でも相続税対策と不動産投資(アパート経営)の基礎知識を同時に身につけていただけるよう配慮した、ちょっと欲張った1冊です。
平成27年より相続税が増税されることもあり、不動産を活用した相続税対策がこれまで以上に注目を集めています。
不動産を活用した相続税対の典型的な例が賃貸アパートの建築ですが、安易にアパート経営を始めてしまったため、節税効果以上の損失を被ってしまうという例が少なくありません。
不動産を活用した相続税対策のポイントは、「相続税の節税」と「安定したアパート経営」を同時に成立させる点に尽きます。そのためには、相続税の知識に加え、不動産投資の知識が不可欠となります。