- 本の紹介
- 国際税務の適用にあたり、どのようなプロセス(手順)で、どのような情報を入手し、どのように税務上の取扱いを確認していくか、を適用場面と部署ごとに区分して解説する。
目次
国際税務実践マニュアル
法人税申告編
目次
[Scene 1] 法人税の申告で適用される各税制(経理部管轄)
【適用税制1】 外国子会社配当金の益金不算入制度
[手順1] 「外国子会社の要件」の確認
[手順2] 「配当金の要件」の確認
[手順3] 外国子会社配当金の益金不算入額の計算
[手順4] 「外国源泉税等の損金不算入」の取扱いの確認
[手順5] 「タックス・ヘイブン税制に係る受取配当金の益金不算入の
取扱い」の確認
[手順6] 別表の作成
【適用税制2】 国外関連者に対する寄附金課税
[手順1] 「国外関連者の範囲」の確認
[手順2] 「寄附金の範囲」の確認
[手順3] 法人税基本通達9-4-1(子会社等を整理する場合の損失負
担等)及び同通達9-4-2(子会社等を再建する場合の無
利息貸付け等)の適用の確認
[手順4] 移転価格税制と寄附金課税の適用区分の確認
[手順5] 別表の作成
【適用税制3】 タックス・ヘイブン税制
[手順1] 「外国関係会社の範囲」の確認
[手順2] 「タックス・ヘイブン税制が適用される内国法人
(納税義務者)の範囲」の確認
[手順3] 「特定外国子会社の範囲」の確認
[手順4] 「適用除外基準」の確認
[手順5] 「統括会社の適用除外基準」の確認
[手順6] 「課税対象金額」の計算
[手順7] 「資産性所得の合算課税」の確認
[手順8] 「特定外国子会社の適用対象金額に係る事業年度と
内国法人の合算課税が適用される事業年度,合算課税
に係る判定を行う事業年度」の確認
[手順9] 「確定申告書への添付書類」の入手
[手順10] 「特定外国子会社の課税対象金額又は部分課税対象金
額に係る外国税額控除の取扱い」の確認
[手順11] 「タックス・ヘイブン税制に係る受取配当金の益金不算入
の取扱い」の確認
[手順12] 別表の作成
【適用税制4】 コーポレート・インバージョン対策税制
[手順1] 「コーポレート・インバージョン対策税制が適用される特殊関
係株主等である内国法人(納税義務者)の範囲」の確認
[手順2] 「合算課税の対象となる特定外国法人の範囲」の確認
[手順3] 「合算課税の対象となる金額(課税対象金額)」の確認
[手順4] 「適用除外基準」の確認
[手順5] 「資産性所得の合算課税」の確認
[手順6] 「特定外国法人の課税対象金額又は部分課税対象金額に
係る外国税額控除の取扱い」の確認
[手順7] 「コーポレート・インバージョン対策税制に係る受取配当金の
益金不算入の取扱い」の確認
[手順8] タックス・ヘイブン税制との優先適用の確認
[手順9] 別表の作成
【適用税制5】 過少資本税制
[手順1] 「国外支配株主等及び資金供与者等の範囲」の確認
[手順2] 「負債の利子等の範囲」の確認
[手順3] 「国外の資金供与者等」と「国内の資金供与者等」の区分
[手順4] 「3倍超基準」の確認
[手順5] 「適用除外要件」の確認
[手順6] 「類似法人基準に関する特例」の確認
[手順7] 負債の利子等の損金不算入額の計算
[手順8] 過大支払利子税制による損金不算入額との比較
[手順9] 他の税制との調整
[手順10] 別表の作成
【適用税制6】 過大支払利子税制
[手順1] 「関連者等の範囲」の確認
[手順2] 「関連者純支払利子等の額」の計算
[手順3] 「調整所得金額」の計算
[手順4] 「50%超基準」の確認
[手順5] 支払利子等の損金不算入額の計算
[手順6] 「適用除外要件」の確認
[手順7] 過少資本税制による損金不算入額との比較
[手順8] 「超過利子額の損金算入額」の計算
[手順9] 他の税制との調整
[手順10] 別表の作成
【適用税制7】 外国税額控除制度
[手順1] 「外国法人税の範囲と金額」の確認
[手順2] 「控除対象外国法人税額の範囲と金額」の確認
[手順3] 「控除対象外国法人税額の証明書」の入手
[手順4] 「外国税額控除の適用時期」の確認
[手順5] 「外国税額控除限度額」の計算
[手順6] 「外国税額控除額(当期限度額の使用額)」の計算
[手順7] 「繰越外国税額控除限度額」に係る外国税額控除額の計
算
[手順8] 「繰越控除対象外国法人税額」に係る外国税額控除額の
計算
[手順9] 「控除未済外国法人税額(地方税)」の当期控除額の計算
[手順10] 「外国税額控除額」の計算
[手順11] 「控除対象外国法人税額が減額又は増額された場合の
取扱い」の確認
[手順12] 「外国税額控除と損金算入」の選択
[手順13] 「タックス・ヘイブン税制に係る外国税額控除の取扱い」の
確認
[手順14] 別表の作成
著者プロフィール
小寺 壽成
小寺国際税務会計事務所 税理士・JICA 専門家(国際課税)
慶應義塾大学法学部法律学科卒,中央大学大学院アカウンティングスクール卒(修士・国際会計),筑波大学大学院博士課程企業法学コース卒(単位取得)。
国税庁,東京国税局で,主に移転価格課税を中心とした国際課税関連業務を行う。
国税庁では,相互協議室課長補佐として,主に移転価格課税に関する二重課税防止のための租税条約に基づく相互協議を行った。東京国税局では,特別国税調査官として大企業の移転価格課税調査を実施した。東京国税不服審判所では国税審判官として我が国の主に移転価格課税事案の裁決業務に携わり,また,税務大学校では国際研修セクション教授として移転価格課税等をOECD
outreach 活動等で各国の研修生に教授した。JICA(国際協力機構)業務では,インドネシア国短期専門家(税務行政),カンボジア国短期専門家(税務行政)を経て,現在,モンゴル国チーフ・エキスパート(移転価格課税,租税条約),タンザニア国エキスパート(移転価格課税,租税条約と法人税調査法)の業務を実施中。著書に『Reference
Case Studies on the Application of Transfer Pricing』(JICA 編),論文に修士(国際会計)論文「知的財産権と移転価格税制」がある。米沢税務署長,大和税務署長を歴任。東京地方税理士会税法研究所研究員(法人税担当)。
足立 好幸
公認会計士・税理士 税理士法人トラスト パートナー
大手監査法人では国際部門に所属し,会計監査・上場支援等に従事した後,税理士法人トラストに参画する。連結納税,組織再編税制を中心にグループ企業の税制最適化,企業グループ税制に係る業務を行う。近年では,連結納税の採用企業,検討企業が増加しているため,上場会社における連結納税の検討,導入,運営実務に数多く関わる。
著書
『連結納税採用の有利・不利とシミュレーション』『グループ法人税制Q&A』『M&A・組織再編のスキーム選択』(清文社),『ケーススタディ
でわかる連結納税申告書の作り方』『連結納税の組織再編』『連結納税導入プロジェクト』『連結納税の税効果会計(第₂版)』(中央経済社)など多数。