- 本の紹介
- 国際税務の適用にあたり、どのようなプロセス(手順)で、どのような情報を入手し、どのように税務上の取扱いを確認していくか、を適用場面と部署ごとに区分して解説する。
目次
国際税務実践マニュアル
移転価格税制/非居住者・外国法人の源泉徴収編
目次
[Scene1] 法人税の申告で適用される各税制(経理部管轄)
【適用税制8】 移転価格税制
[手順1] 移転価格分析
[手順2] 海外子会社の移転価格分析との比較検討
[手順3] 移転価格文書の作成
[手順4] 別表の作成
[Scene2] 非居住者又は外国法人に対する支払に係る
源泉所得税の取扱い(財務部管轄)
[手順1] 「 非居住者又は外国法人に該当するか」の確認
[手順2] 「 恒久的施設(PE)を有するか」の確認
[手順3] 源泉所得税について,「国内法(所得税法第161条)で定
めるどの国内源泉所得に該当するか」及び「国内法(所得
税法)で定める源泉徴収の有無及び源泉徴収税率」の
確認
[手順4] 源泉所得税について,「租税条約で定めるどの国内源泉
所得に該当するか」及び「租税条約で定める免税又は限
度税率の適用」の確認
[手順5] 「 租税条約を適用するための届出手続」の確認
[Scene3] 海外勤務者の給与課税の取扱い(人事部管轄)
[手順1] 国内法において「居住者と非居住者のいずれに
該当するか」の確認
[手順2] 租税条約において「居住者と非居住者のいずれに
該当するか」の確認
[手順3] 海外勤務者に対する給与又は賞与に係る課税所得の
範囲,金額,課税方法の確認
[Scene4] 国際税務の契約関係の取扱い(法務部管轄)
[手順1] 国際税務の性格と国際取引契約の確認
[手順2] 検討すべき典型契約の確認
[手順3] 国際税務上検討すべき個別契約の確認
[手順4] 国際契約検討手順の確認
【近年の動向】
BEPS(Base Erosion and Profit Shifting「税源浸食と利益移転」)
参 考 BvD 社が提供するデータベース
著者プロフィール
小寺 壽成
小寺国際税務会計事務所 税理士・JICA 専門家(国際課税)
慶應義塾大学法学部法律学科卒,中央大学大学院アカウンティングスクール卒(修士・国際会計),筑波大学大学院博士課程企業法学コース卒(単位取得)。
国税庁,東京国税局で,主に移転価格課税を中心とした国際課税関連業務を行う。
国税庁では,相互協議室課長補佐として,主に移転価格課税に関する二重課税防止のための租税条約に基づく相互協議を行った。東京国税局では,特別国税調査官として大企業の移転価格課税調査を実施した。東京国税不服審判所では国税審判官として我が国の主に移転価格課税事案の裁決業務に携わり,また,税務大学校では国際研修セクション教授として移転価格課税等をOECD
outreach 活動等で各国の研修生に教授した。JICA(国際協力機構)業務では,インドネシア国短期専門家(税務行政),カンボジア国短期専門家(税務行政)を経て,現在,モンゴル国チーフ・エキスパート(移転価格課税,租税条約),タンザニア国エキスパート(移転価格課税,租税条約と法人税調査法)の業務を実施中。著書に『Reference
Case Studies on the Application of Transfer Pricing』(JICA 編),論文に修士(国際会計)論文「知的財産権と移転価格税制」がある。米沢税務署長,大和税務署長を歴任。東京地方税理士会税法研究所研究員(法人税担当)。
足立 好幸
公認会計士・税理士 税理士法人トラスト パートナー
大手監査法人では国際部門に所属し,会計監査・上場支援等に従事した後,税理士法人トラストに参画する。連結納税,組織再編税制を中心にグループ企業の税制最適化,企業グループ税制に係る業務を行う。近年では,連結納税の採用企業,検討企業が増加しているため,上場会社における連結納税の検討,導入,運営実務に数多く関わる。
著書
『連結納税採用の有利・不利とシミュレーション』『グループ法人税制Q&A』『M&A・組織再編のスキーム選択』(清文社),『ケーススタディ
でわかる連結納税申告書の作り方』『連結納税の組織再編』『連結納税導入プロジェクト』『連結納税の税効果会計(第₂版)』(中央経済社)など多数。