税理士のために国外転出時課税と国際相続について考えてみました
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- 国外転出時課税と相続人が国外にいて課税対象となる国際相続のケースをじっくり検討した書。被相続人が出国しなくとも課税される国際相続部分をクローズアップし具体的に解説。
目次
税理士のために
国外転出時課税と国際相続について考えてみました
目次
Ⅰ 国際相続と国際転出時課税を考える前に基礎知識を整理
してみました
Q1 国際相続って,どういうもの?
Q2 外国人の遺した日本の不動産はどうなるの?
Q3 日本人の遺した外国の不動産はどうなるの?
Q4 国際相続の申告のざっくりしたポイントはどこ?
Q5 国外財産は税務署も見つけられない?
Q6 国外転出時課税導入の理由を知ってますか?
Q7 日本に住み続ける人も国外転出時課税の対象者になる?
Ⅱ 国外転出時の気になる所得税や住民税のことを
整理してみました
Q8 国外転出時に選任する納税管理人って?
Q9 納税管理人と納税地の関係って?
Q10 国外転出届と居住者の関係って?
Q11 国外転出したら住宅ローン控除は受けられない?
Q12 国外転出したらNISAは利用できない?
Ⅲ 国外転出時課税の基本的なことを考えてみました
Q13 日本国籍の方が国外転出時課税対象者になる場合は?
Q14 外国籍の方が国外転出時課税対象者になる場合は?
Q15 有価証券の範囲はどこまで? 評価はどうなるの?
Q16 信託受益権は国外転出時課税の対象となるの?
Q17 デリバティブは国外転出時課税の対象となるの?
Q18 国外転出時課税と譲渡所得の損益通算・
繰越控除はできるの?
Q19 国外転出時課税の対象になったら,まずどうするの?
Q20 納税猶予を受ける場合はどうするの?
Q21 土地・建物など不動産は納税猶予の担保にできるの?
Q22 国債・上場株式は納税猶予の担保にできるの?
Q23 保証人の保証は納税猶予の担保にできるの?
Ⅳ 国外滞在中の気になる所得税や贈与税のことを
整理してみました
Q24 非居住者(従業員)の給料,賞与は?
Q25 非居住者(役員)の役員報酬は?
Q26 非居住者の国内不動産の不動産所得は?
Q27 非居住者の住宅取得等資金の贈与の非課税は?
Q28 非居住者の教育資金一括贈与の非課税は?
Q29 非居住者の株式譲渡で,国内法の適用の場合は?
Q30 非居住者の株式譲渡で,租税条約が適用される場合は?
Ⅴ 国外滞在中の国外転出時課税と贈与税のことを
考えてみました
Q31 納税猶予期間中にも手続きするの?
Q32 納税猶予期間中に転出時価額を上回る売却価額で一部売却
した場合はどうなるの?
Q33 納税猶予期間中に転出時価額を下回る売却価額で一部売却
した場合はどうなるの?
Q34 国外転出時課税の外国税額控除ってできるの?
Q35 国外転出から5年以内に帰国した場合の取扱いは?
Q36 納税猶予期間中の非居住者への贈与は?
Q37 納税猶予期間中の居住者への贈与は?
Q38 納税猶予期間後の非居住者への贈与は?
Q39 猶予期間が満了した場合,何をするの?
Q40 納税管理人が死亡した場合はどうするの?
Ⅵ 国外転出者の相続税と国外転出時課税のことを
考えてみました
Q41 被相続人が5年以内日本居住の場合の相続税の納税義務者
は?
Q42 被相続人が5年以内日本非居住の場合の相続税の納税義務者
は?
Q43 国内財産・国外財産の区分はどうするの?
Q44 配偶者が取得した海外のコンドミニアムは小規模宅地等の
減額の特例が適用できますか?
Q45 債務控除となるもの,ならないものは?
Q46 財産所在地国以外の国の相続税の外国税額控除は?
Q47 納税猶予(5年間)期間中に相続が発生した場合は?
Q48 納税猶予(10年間)期間中に相続が発生した場合は?
Q49 納税猶予の承継と債務控除は?
Q50 納税猶予承継相続人が帰国したらどうするの?
Ⅶ 居住者の国外財産の所得税や非居住者の贈与税のことを
整理してみました
Q51 外国株式投資信託の収益分配金の確定申告は不要?
Q52 外国不動産の不動産所得の確定申告は?
Q53 外国の事業体(LLC,LPS)は節税効果がある?
Q54 国内の扶養義務者から非居住者への教育費等の贈与は?
Q55 米国撤回可能信託は贈与税の外国税額控除ができる?
Q56 国外財産調書と財産債務調書を提出する理由は?
Ⅷ 居住者の国外転出時課税と非居住者の贈与税のことを
考えてみました
Q57 国外転出(贈与)時課税と贈与税はダブルで課税されるの?
Q58 上場株式の評価は国外転出(贈与)時課税と贈与税で違う?
Q59 贈与者はいつまでに何をするの?
Q60 受贈者はいつまでに何をするの?
Q61 納税猶予期間中はいつまでに何をするの?
Q62 納税猶予期間中に国外転出(贈与)時課税対象財産を売却
したら?
Ⅸ 居住者の気になる国際相続のことを整理してみました
Q63 被相続人が居住者で,相続人が非居住者の場合の納税義務
は?
Q64 外国株式,LLCの出資持分の評価は?
Q65 ジョイント・アカウントは名義財産扱い?
Q66 小規模宅地等の減額の特例で家なき子の場合は?
Q67 外国籍である被相続人の相続税の計算は?
Ⅹ 相続時の国外転出時課税と相続税のことを考えてみました
Q68 国外転出(相続)時課税と相続税はダブルで課税されるの?
Q69 相続で国外転出時課税となる非上場株式の評価は?
Q70 相続による国外転出時課税の納税猶予の手続きって?
Q71 相続による国外転出時課税の納税義務者は誰?
Q72 非上場株式を担保提供するためには何をするの?
Q73 国外転出(相続)時課税納税猶予中の相続税の申告は?
Q74 準確定申告時点で未分割の場合の国外転出(相続)時課税
は?
Ⅺ 相続後の気になる所得税のことを整理してみました
Q75 非居住者が取得した未分割財産から生ずる所得の申告は?
Q76 相続後に外国居住用不動産を売却したら?
Ⅻ 相続後の国外転出時課税と相続税のことを考えてみました
Q77 納税猶予期間中に,いつまでに何をするの?
Q78 納税猶予分は納付をすれば,相続税の債務控除ができる?
Q79 納税猶予期間中に国外転出(相続)時課税対象資産を一部
売却した場合はいつまでに何をするの?
Q80 納税猶予期間中に相続人が死亡した場合の納税猶予の
引継ぎはどうなるの?
Q81 納税猶予期間中に相続人が死亡した場合の相続税の
課税範囲はどうなるの?
参考文献
著者プロフィール
菅野 真美(すがの まみ)
税理士
関西学院大学法学部政治学科卒業後,平成2年税理士試験合格。
平成18年まで新日本監査法人大阪事務所並びに関係会社において,監査並びに税務コンサルティング業務。
その後,日本租税総合研究所主任研究員を経て,税理士事務所開業。東京税理士会 芝支部。
著書
『申告なし・税金なしの贈与使いこなしQ&A 教育・結婚・子育て資金一括贈与+ジュニア NISA』中央経済社
『教育資金の一括贈与非課税制度完全ガイド』中央経済社
『 顧問税理士なら答えて!個人の国際課税Q&A 結婚・転勤・移住・留学・運用・相続アラカルト80』(共著)中央経済社
『実例にみる信託の法務・税務と契約書式』(編著)日本加除出版
『女性が税理士になって成功する法』(共著)アニモ出版
『新会社法の実務Q&A 税理士・会計士・社長の疑問に答える』(共著)清文社
『実践 LLPの法務・会計・税務』(共著)新日本法規
雑誌の連載等
「世界の果てまでついてくる ZEI」税務弘報
「税理士の財務分析講座」税務弘報
「読み解く 経済トレンドニュース」税務弘報
「デリバなんか怖くない♪ 〜やさしいデリバの税金〜」税務弘報
「白金家のパーソナルトラスト♪」税務弘報
「新信託法の実務 A to Z」旬刊速報税理
- 担当編集者コメント
- 国外転出時課税と国際相続について、制度創設時に徹底的に考えてみようという企画です。
制度が出来たてホヤホヤの段階で、とにかく早くとの思いで作りましたので、編集者として校正等に甘さが見え隠れする点を大いに反省するも、著者の意気込みは絶体に買いの本です。
- 著者から
- 本書は、今年、創設された国外転出時課税だけでなく国際相続に関連した個人課税について、81のケースを設けてどのような課税関係になるのかを整理・検討しています。相続が生じた場合には、相続税の申告が中心となりそうですが、顧問先との長い付き合いが前提の税理士にとっては、相続前後の所得税がどうなっているのかを理解することも大切です。また、相続や贈与と国外転出時課税が絡んだときは、相続税、贈与税と同時に所得税(国外転出時課税)がどのように生ずるかを理解する必要があります。