- 本の紹介
- 小さなモノづくり企業を支えるのは経営者の身体化された知識である。地域を支え、また支えられながら生きる地道な企業が日本のエンジンとなっていることを様々な角度で検証。
目次
日本社会に生きる中小企業
目次
はじめに―身体化された知識で生きる―
第Ⅰ部 中小企業随想録
第1章 生業資本主義と企業経営
1 生業の論理とベンチャーの論理
2 中小企業は株式会社か-生業資本主義試論-
3 身の丈の稼ぎ
4 地域社会で生きる
5 経営理念
6 町工場の母たち
7 鉛筆と消しゴム
コラム1 あえて小規模という選択
小さいという強み
企業規模と生存
変化し続ける
第2章 身体化された知識と人間の生き方
1 意欲はどこから
2 文系学生の工業高校ものづくり実習
3 身体化された知識
4 割り屋という仕事
5 身体化された知識の持ち主たち
6 身につけたもので生きる人たちの底力
コラム2 期待値からみた事業承継問題の本質
承継に値するか否か
成長期待値
第3章 ものづくりの生業からみた経済発展の基盤
1 工場に思想在り
2 技能系と知識系
3 生業史観
4 経済繁栄の基盤について
5 歯槽膿漏的空洞化⑴ ―見える技術と見えない技術―
6 歯槽膿漏的空洞化⑵
―変わる生産システムの構図における生業―
コラム3 とある地方の産業振興の現場から
中小企業支援とネットワーク
中小企業と産業支援機関
中小企業と地域社会
第Ⅱ部 現場から考える中小企業ビジネス
第4章 生業視点のマーケティング戦略
1 前提条件としてのマーケティング発想
2 革新を導くためのマーケティング
3 生業企業の戦い方
コラム4 中小製造業の現場発イノベーションが市場を面白くする
製品開発プロセスにおける差
自社開発の意義
第5章 日本酒蔵元の再生にみる商学の体系
―「懸隔の架橋」という役割―
1 商業・流通による「懸隔の架橋」と商学
2 蔵元再生のプロセス
3 蔵元再生の事例が商学の体系にもたらす示唆
4 中小企業と商学
コラム5 磨き屋が地域ブランドになったいきさつ
磨き屋を3年やると家が建つ
日本金属バフ研磨仕上げ技能士会と燕研磨工業会
iPod の研磨
磨き屋シンジケートを立ち上げるときにしたこと
NHK「難問解決! ご近所の底力」への出演
信頼に支えられ走る
第6章 日本の観光経済と地方遊園地の経営
1 日本の観光経済と地域観光戦略
2 遊園地経営と遊戯施設メーカー
3 遊戯施設再生による地方遊園地の経営
4 地方遊園地はどうやって生き残っていけばよいのか
コラム6 革新の続く産業構造を生き抜く
CES2018 から見えた産業構造の変化
ソフトバンクグループから学ぶベンチャー企業の戦略
資本主義のエンジン「創造的破壊」
第7章 中小企業の海外展開
―外部資源の活用と海外拠点の成長―
1 中小企業とは何か―中小企業の見方―
2 日系企業の国際化の進展と中小企業の海外展開にかかる課題
3 中小企業の海外展開の実態
第Ⅲ部 中小企業経営者とは何か
第8章 中小企業経営者の企業家精神
1 企業家機能とは何か
2 企業家精神の形成要因
3 無名の企業家の生きざま
コラム7 中小零細企業の人材育成法
人材育成の必要性
人材育成をする前に
新入社員の育成(業務内容 技術の習得)
人材育成術
M君
人材を磨きあげるために
第9章 中小企業経営者のパーソナリティと企業行動・
パフォーマンスの関係性
1 パーソナリティの代表的な次元と企業行動,パフォーマンスへの
影響
2 パーソナリティに関する経営者への実務的知見
コラム8 町工場の挑戦
経営者としての原点
高付加価値化への挑戦
都市型先進ものづくりへの挑戦
浜野製作所のDNAを伝えていくために
第10章 現代の経済学と中小企業
1 中小企業論と経済学
2 経済学と企業規模
3 中小企業の経済への「貢献」
4 中小企業と金融
5 起業主体としての中小企業
6 中小企業政策
7 経済学的アプローチの限界と可能性
8 よりよい政策に向けて
コラム9 「 沈黙は金」は正しいか? 中小企業の広報戦略
―上場企業の広報施策と企業価値の関係から―
企業価値を高める情報の量と質とは
企業の情報発信に関する調査の概要
企業の情報発信に関する調査の分析結果
企業の情報発信に関する調査における考察と課題
第11章 中小企業の経営学はいかに成り立つのか
―あるいは経営学とはなんだったか―
1 ムラとカイシャの干渉
2 産地と市場の齟齬
3 互助からつながる革新もある
4 しがらみと「社会資本」は同じもの
5 民俗学の先行優位
6 ヤポネシアの経営学
著者プロフィール