- 本の紹介
- 金融商品会計の理論から現行の会計・税務の制度上の取扱いまでていねいに解説。金融商品市場にもふれ、この1冊で金融商品会計の概略を学べるテキスト。資格試験学習にも最適。
目次
テキスト 金融商品会計
目次
はしがき
第1章 金融商品会計の課題
1 金融商品会計という領域
(1) 会計領域というもの
(2) 金融商品会計の実務領域
(3) 金融商品会計の理論領域
2 『金融商品会計基準』の位置づけ
(1) 『金融商品会計基準』設定の基本認識とその優先性
(2) 『金融商品実務指針』等
3 金融商品会計の諸課題と『金融商品会計基準』
(1) 金融商品の本質
(2) 金融商品の定義及び範囲
(3) 金融商品の発生の認識と消滅の認識
(4) 金融商品の評価と貸借対照表価額
(5) 貸倒見積高の算定
(6) ヘッジ会計の方法
(7) 複合金融商品の処理
第2章 金融商品会計の理論的基礎<会計理論>
1 はじめに
2 経済の市場化と計算体系
(1) 経済的環境と財務会計
(2) 利害調整機能と拡張された取得原価主義会計の理論的基礎
(3) 情報提供機能と時価会計の意味づけ
3 認識・測定対象としての金融商品の意味
(1) 金融資産の資産としての特質―事業用資産との比較において
(2) 資産特殊性と非特殊性
(3) 投資目的とキャッシュ・フロー
4 まとめ
市場基礎1 金融商品の市場
第3章 金融資産の認識・測定・評価<投資者の会計>
1 金融資産の内容と2種類の投資
2 金融資産の発生の認識と測定
(1) 基本的考え方
(2) 貸付金
(3) 商品等の売買または役務の提供の対価に係る金銭債権
(4) 有価証券
(5) デリバティブ取引により生じる正味の債権
3 金融資産の消滅の認識と測定
(1) 基本的考え方
(2) 条件付金融資産の譲渡の場合の消滅の認識
(3) 権利に対する支配の移転の要件
4金融資産の貸借対照表価額
(1) 基本的考え方
(2) 債権
(3) 貸倒見積高の算定―債権の貸借対照表価額―
(4) 有価証券
(5) 運用を目的とする金銭の信託
(6) デリバティブ取引から生じる正味の債権
5 まとめ
市場基礎2 金融商品への投資
第4章 金融負債・純資産(資本)の認識と測定
<調達者の会計>
1 金融負債の会計
(1) 金融負債の意義と分類
(2) 金融負債の発生と消滅の認識
(3) 金融負債の測定
(4) 金融負債会計の論点
2 純資産(資本)の会計
(1) 純資産(資本)の意義と分類
(2) 募集株式の交付の会計
3 負債と純資産(資本)の区別
(1) 負債と資本の境界線
(2) 新株予約権の会計
(3) 新株予約権付社債の会計
(4) 特殊な株式と社債
市場基礎3 金融商品による調達
第5章 デリバティブ取引
1 はじめに
2 デリバティブ取引とは何か
3 デリバティブ取引にはどのようなものがあるか
(1) デリバティブ取引の目的
(2) 先物取引
(3) 先渡取引(店頭取引:OTC取引)
(4) オプション取引(相対取引)
(5) 上場オプション取引
(6) スワップ取引
(7) スワップション取引
(8) 複合金融商品
4 デリバティブ取引にかかる債権・債務の時価評価方法
(1) 上場デリバティブ取引の時価評価
(2) 非上場デリバティブ取引の時価評価
(3) デリバティブを組み込んだ複合金融商品の評価
5 デリバティブ取引にかかる会計処理ならびに開示
(1) 先物取引の会計処理
(2) オプション取引の会計処理
(3) 先渡取引の会計処理
(4) スワップ取引の会計処理
(5) 複合金融商品の会計処理
(6) デリバティブの開示
市場基礎4 デリバティブ取引
第6章 ヘッジ取引とヘッジ会計
1 ヘッジ取引に係る会計課題
(1) ヘッジ取引
(2) 日本企業が関心を持つ為替リスク
(3) ヘッジ会計
2 ヘッジ対象とヘッジ会計適用の要件
(1) ヘッジ対象―一般
(2) ヘッジ対象―予定取引
(3) ヘッジ会計の要件
3 ヘッジ会計の方法
(1) ヘッジ取引に係る損益
(2) ヘッジ会計の要件が充たされなくなったときの会計処理
(3) ヘッジ会計の終了
4 外貨建取引に係るヘッジの会計処理
(1) 外貨建金銭債権債務及び外貨建有価証券に対するヘッジ
(2) 外貨による予定取引の為替リスクのヘッジ
5 ヘッジ会計の設例
(1) その他有価証券の価格変動リスクのヘッジ
(2) 予定取引実行時の処理
(3) 包括ヘッジ
(複数の資産・負債から構成されるヘッジ対象のヘッジ)
(4) ヘッジ会計終了時点における損失の見積り
第7章 金融商品への投資と税務<投資者の税務>
1 有価証券への投資と法人税
(1) 有価証券の取得と譲渡
(2) 有価証券の保有目的別区分と期末評価
(3) 有価証券の保有区分の変更と法人税
(4) 有価証券の未収配当金・利息等
(5) 有価証券(売買目的有価証券以外)の減損処理に係る
法人税法上の取扱い
2 デリバティブと法人税
(1) 法人税法の規定によるデリバティブ取引の範囲
(2) デリバティブ取引に係る期末未決済損益の計上
(3) デリバティブ取引により資産を取得した場合の取得価額及び
損益
(4) 法人税法上の留意事項
3 ヘッジ会計と法人税法
(1) 法人税法に規定する繰延ヘッジ処理
(2) 法人税法に規定する時価ヘッジ処理
(3) 金利スワップの特例処理と法人税
4その他の金融商品への投資と税務
(1) 債権の評価と法人税法上の取扱い
(2) ゴルフ会員権の評価損計上と税務
(3) 割引手形及び裏書譲渡手形の法人税法上の取扱い
(4) 有限責任事業組合への出資
(5) 合同会社への出資
第8章 金融商品・持分商品の発行と税務<調達者の税務>
1 新株の発行と自己株式の処分
(1) 資本金等の額
(2) 新株の発行と自己株式の譲渡
(3) 新株予約権の行使
(4) 取得条項付新株予約権の対価としての自己株式の交付
(5) 準備金等の資本金組入れ
(6) 増資と株式交付費
(7) 新株の有利発行
2 ストック・オプション
(1) ストック・オプションの対価の損金算入
(2) 損金不算入となる場合
(3) ストック・オプションの消滅
(4) 時価以外の価額による発行
3 減資と受取配当金
(1) みなし配当
4 自己株式の取得と受取配当金
(1) 種類株式のない会社
(2) 種類株式の取得(相対取引)
5 DES
(1) 債権者の処理
(2) 債務免除益の損金算入
6 社債の発行
(1) 券面額と発行価額
(2) 転換社債型新株予約権付社債(以下CB)の発行
(3) 社債等発行費
7 株式交換
(1) 株式交換に関する税制改正
(2) 適格要件
(3) 非適格株式交換の効果
(4) 完全子会社の株主や完全親会社
索 引
著者プロフィール
<編著者紹介>
柴 健次(しば けんじ) <第1章,第6章>
1982年 神戸商科大学大学院経営学研究科博士後期課程退学,
同年大阪府立大学経済学部助手。
1995年 同教授。
1996年 関西大学商学部教授を経て,
2006年 関西大学大学院会計研究科教授,現在に至る。
〔主要著書〕
『市場化の会計学』(中央経済社)
『テキスト金融情報会計』(中央経済社)
『スタンダードテキスト 財務会計論?』『スタンダードテキスト 財務会計論?』(共編著,中央経済社)