- 本の紹介
- 会計監査の性格、機能、制度や監査実施上の戦略的判断やその技術と報告プロセスを体系解説。内部統制監査、四半期レビューを加え、金融商品取引法、改正公認会計士法に対応した最新版。
目次
会計監査論<第5版>
目次
第5版によせて
はじめに
監査基準索引
第1章 会計監査のフレームワーク
1 会計監査の定義
2 財務諸表監査としての会計監査
3 二重責任の原則と助言機能
4 監査人と独立性
5 会計監査と周辺概念
6 会計監査の性格と機能的限界
7 情報監査としての会計監査と不正発見機能
8 虚偽表示と監査基準
9 まとめ
第2章 会計監査のニーズ構造と制度化の論理
1 会計監査のニーズ生成の前提
2 会計監査自律生成の論理
3 会計監査制度の依拠理論
4 まとめ
〔資料〕公認会計士(監査法人)の検証を求める諸法令等一覧
第3章 会計監査の歴史
1 会計監査の起源
2 ヨーロッパ諸国
3 アメリカ合衆国
4 国際化
5 まとめ
第4章 金融商品取引法監査制度
1 意義
2 証券取引法の制定と公認会計士監査の制度化
3 粉飾事件の頻発と証券取引法監査
4 連結財務諸表監査制度
5 金融商品取引法の成立と監査制度
6 問題点と課題
第5章 会社法監査制度
1 意義
2 商法監査制度の歴史
3 会計監査人制度の確立とその後の改正
4 会社法の監査制度
5 会計監査人と監査役の関係
6 コーポレート・ガバナンスと会社機構
7 会計監査人監査制度の意義と性格:
8 コーポレート・ガバナンスへの貢献
9 問題点と課題
第6章 職業監査の規範
1 職業監査の成立と職業規範の意味
2 公認会計士法
3 監査基準
4 公正妥当な監査基準の意味と利害均衡
5 「監査基準」設定の歴史
6 一般基準
7 監査人の法的責任
8 倫理規則
9 問題点と課題
第7章 会計監査の実施に関わる基礎概念
1 会計監査の実施
2 会計監査の基本的実施プロセス
3 監査要点
4 監査手続
5 監査証拠
6 監査計画
7 監査調書
8 監査戦略の展開
第8章 監査戦略の展開⑴:リスク・アプローチと監査上の重要性
1 会計監査と戦略性
2 監査戦略の要点
3 リスク・アプローチの考え方と仕組み
4 監査上の重要性
5 リスク・アプローチの改良と監査基準
6 ビジネス・リスク・アプローチ
7 監査基準と事業上のリスク
8 特別な検討を必要とするリスク
第9章 監査戦略の展開⑵:内部統制および試査
1 内部統制の概念と機能
2 内部統制の構成要素
3 内部統制評価の監査上の意義
4 内部統制と監査戦略
5 内部統制と監査基準
6 試査
7 サンプリングによる試査
8 まとめ
第10章 会計監査の実施⑴:監査計画の策定
1 戦略的監査実施プロセス
2 監査契約の締結と継続
3 基本的な監査計画の策定
4 重要性の基準値の設定および受容可能な監査リスクの決定
5 企業および企業環境の理解
6 財務諸表全体に関係する重要な虚偽表示のリスク
7 内部統制の理解と統制リスクの暫定評価
8 重要な虚偽表示のリスクの評価とさらなる監査計画
第11章 会計監査の実施⑵:内部統制の運用状況の評価
1 重要な虚偽表示のリスクの評価
2 内部統制の運用状況の統制評価手続
3 内部監査の利用
4 情報技術(IT)利用の内部統制とリスクの評価
5 委託業務に係る統制リスクの評価
第12章 会計監査の実施⑶:実証手続から監査の完了へ
1 実証手続
2 分析的手続
3 残高の実証手続
4 売上取引サイクルの実証手続
5 仕入取引サイクルの実証手続
6 現預金取引と残高の監査
7 会計上の見積りの監査
8 専門家の業務の利用
9 他の監査人の監査結果の利用
10 継続企業(ゴーイング・コンサーン)の前提に関わる監査手続
11 監査の完了と品質管理
12 監査意見表明のための審査
13 経営者ならびに監査役(あるいは監査委員会)との
コミュニケーション
第13章 監査意見と監査報告書⑴:適正表示に関する意見
1 監査意見
2 監査意見と合理的な保証
3 監査報告書の機能と構造
4 監査報告書の性格
5 適正表示意見の判断の基準
6 形式的判断から実質的判断へ
7 リスク・アプローチと監査意見
第14章 監査意見と監査報告書⑵:除外事項と種々の意見
1 除外事項と監査意見の変化パターン
2 監査の実施に関わる制約事項
3 不適正事項としての除外事項
4 適正表示意見と継続性の原則
5 偶発事象ならびに後発事象と監査意見
6 継続企業の前提と監査意見
7 追記情報
8 会計監査人の監査報告書
第15章 内部統制監査
1 制度の背景と経緯
2 経営者による内部統制の整備・運用と評価
3 内部統制報告書
4 内部統制監査の目的と財務諸表監査との関係
5 内部統制監査の実務
6 内部統制監査報告書
第16章 四半期レビュー
1 制度の背景と経緯
2 四半期レビュー基準
3 四半期レビューの目的
4 実施基準:四半期レビューの計画と手続
5 報告基準:四半期レビューにおける監査人の結論と報告
第17章 保証業務―社会システム論としての監査論へ
1 保証業務とその意義
2 保証業務ニーズの成立論理
3 保証業務の概念的枠組み
4 保証業務の分類
5 非保証業務
6 保証業務の要素
7 保証業務の課題と展望
付録 資料監査基準の改訂に関する意見書
監査基準の改訂について(平成14年1月25日)
監査基準の改訂について(平成17年10月28日)
監査基準
索引
著者プロフィール
山浦久司(やまうらひさし)
1976年3月 一橋大学大学院商学研究科会計学専攻博士課程単位
取得,同4月千葉商科大学商経学部専任講師に任用
1985年4月 千葉大学法経学部助教授,1991年12月同教授
1994年2月 一橋大学博士(商学)
1997年4月 明治大学経営学部教授,
2005年4月 明治大学大学院会計専門職研究科長
2008年2月 会計検査院検査官就任,現在に至る。
国税庁税理士試験試験委員(1995年より1997年),
金融庁公認会計士第二次試験試験委員(2000年より2003年),
内閣府金融庁企業会計審議会臨時委員(1995年より2001年),
同委員(2001年より2004年),
同委員・第二部会長(2004年より2005年),
同委員・監査部会長(2005年より2008年1月まで)
1994年平成5年度日本会計研究学会太田賞,
2000年第28回日本公認会計士協会学術賞
主要著書
『英国株式会社会計制度論』(白桃書房,1993年),
『体系演習上級簿記』(白桃書房,1994年),
『初級簿記の知識』(日本経済新聞社,1996年),
『ガイダンス企業会計入門』(編著,白桃書房,2000年),
『会計士情報保証論』(編著,中央経済社,2000年),
『監査の新世紀』(税務経理協会,2001年),
『公認会計士監査』(監訳,児嶋隆・小澤康裕共訳,白桃書房,2001年),
『監査論テキスト』(中央経済社,2006年),同第2版(2007年)