- 本の紹介
- 現在実務に大きな影響を及ぼしている情報化・報告内容の多様化・国際化について、現場で得られた知見と息吹を各分野の第一線で実務に携わる公認会計士が解説するテキスト。
- 担当編集者コメント
- 本書は、名古屋大学で開講されている「財務会計実務」という講義の内容に基づいて執筆された教科書です。この講義は、科目名に「実務」という表現が加えられていることから明らかなように、従来から開講されてきた財務会計とは異なり、会計基準の理論的・学術的な解説ではなく、会計実務の現場から得られた知見を、その息吹とともに学生に伝えたいという思いから生まれた講義です。
この思いを実現するため、講師陣は、日本公認会計士協会東海会に所属し、それぞれの専門分野の第一線で実務に携わっている公認会計士の方々によって構成されました。この名だたる講師の方々による講義のレジュメをベースに執筆されたのが本書です。
「実務」に着目すれば、現代の会計実務に大きな影響を及ぼしている源は2つあります。1つは「クラウド・コンピューティング」「ビッグ・データ」「ブロックチェーン」などのキーワードで語られる情報化や、「統合報告」に代表される報告内容の多様化、もう1つはIFRSへのコンバージェンスに代表される国際化です。
本書は、これに対応して、Part1では「これからの財務報告実務」と題し、その潮流に関する内容として、ブロックチェーンや情報技術などのIT関連のもの、統合報告やキャッシュ・マネジメント、そして会計政治戦略など、会計の複雑化・多様化に関連するものを取り上げています。Part2は「グローバル化した会計基準」と題し、各会計基準が実務にどのような影響を与えたかを浮き彫りにしています。
会計における「実務」に着目した本書は、実務で何が問題となるのか、従来の教科書における記述と比較し、重点の置き方の違いに注目しながら読んでいただきたい1冊です。学生のみならず、若手の公認会計士・税理士、経理担当者にもオススメです!
<目次>
第1章 ブロックチェーンと簿記
第2章 情報技術と会計
第3章 統合報告
第4章 キャッシュ・マネジメント
第5章 IFRSへの収斂
第6章 公正価値測定
第7章 金融商品
第8章 M&A
第9章 収益認識
第10章 リース
第11章 株式報酬と退職給付
第12章 税効果
<編者紹介>
日本公認会計士協会東海会
愛知・静岡・岐阜・三重の四県をエリアとする日本公認会計士協会の地域会であり、約2,400名の公認会計士が所属している。
<執筆者一覧(執筆順)>
野口 晃弘 名古屋大学大学院経済学研究科教授 第1章
淺井 孝孔 日本公認会計士協会東海会・公認会計士 第2章
加藤 幸平 日本公認会計士協会東海会・公認会計士 第3章
伊藤 孝次 日本公認会計士協会東海会・公認会計士 第4章
小川 薫 日本公認会計士協会東海会・公認会計士 第5章
増見 彰則 日本公認会計士協会東海会・公認会計士 第6章
越智 智子 日本公認会計士協会東海会・公認会計士 第7章
水谷 彰 日本公認会計士協会東海会・公認会計士 第8章
澁谷 英司 日本公認会計士協会東海会・公認会計士 第9章
大国 光大 日本公認会計士協会東海会・公認会計士 第10章
林 克則 日本公認会計士協会東海会・公認会計士 第11章
神谷 真沙人 日本公認会計士協会東海会・公認会計士 第12章