- 本の紹介
- これまで論じられてきた会計の主題、たとえば測定論や会計責任説、真実性の原則等に関して、哲学的、科学的、論理的思考を盛り込んで会計の本質の解明を試みる。
目次
会計の科学と論理
目次
第1章 会計と科学的実在論
Ⅰ はじめに
Ⅱ 会計の日実在論と実在論
1 会計の非実在論
2 実在性の玉ねぎモデルと社会的実在性
Ⅲ 科学的実在論
1 科学的実在論の意味と歴史
2 科学的実在論論争 …他
Ⅳ 会計の構成的実在論による実在性
1 一般的会計と会計的利益の実在性
2 現在価値会計と経済的利益の実在性 …他
Ⅴ むすび
第2章 有機的貸借対照表論の科学的検討
Ⅰ はじめに
Ⅱ 有機的貸借対照表論
1 相対的価値維持
2 価値近郊の原則
Ⅲ 有機的貸借対照表論の公理化
Ⅳ 有機的貸借対照表論の科学論的分析
1 科学的証拠
2 公理化問題
Ⅴ むすび
第3章 会計の主題と測定・評価
Ⅰ はじめに
Ⅱ 会計主題の検討
1 人類学,心理学,数秘学としての会計
2 人類学,心理学,数秘学としての会計の問題点
Ⅲ 測定論としての会計
Ⅳ 測定の概念と特質
1 測定の一般命題
2 測定に付随する条件
Ⅴ 評価基準の選択
1 評価の一般命題
2 現在価格としての時価の論拠 …他
Ⅵ むすび
第4章 会計の科学的要件と会計システム
Ⅰ はじめに
Ⅱ 会計の科学的要件
Ⅲ 科学的要件に適合する売却時価
Ⅳ 売却時価会計における実現可能の適合性
1 一般物価水準が変動しない場合
2 一般物価水準が変動する場合
Ⅴ 売却時価会計に対する補足
Ⅵ むすび
第5章 会計の本質としての会計責任説
Ⅰ はじめに
Ⅱ 意思決定説と会計責任説
Ⅲ 言語行為論と会計責任説
1 言語行為論における発語行為・発語内行為・発語媒介行為
2 会計理論における発語行為・発語内行為・発語媒介行為 …他
Ⅳ 会計責任の拡張と会計測定
Ⅴ むすび
第6章 会計における相対的真実性の成立論理
Ⅰ はじめに
Ⅱ 真実性の原則の一般的説明
Ⅲ 構文論・意味論・語用論
1 構文論・意味論・語用論の意味
2 構文論・意味論・語用論の規則
Ⅳ 会計理論における構文論・意味論・語用論
1 構文論
2 意味論 …他
Ⅴ 語用論の体系としての会計理論相対的真実性
1 語用論の体系としての会計理論
2 相対的真実性の成立論理
Ⅵ むすび
第7章 会計理論における条件付き規範理論の論理と適用
Ⅰ はじめに
Ⅱ 実証理論
Ⅲ 規範理論
1 絶対的規範理論
2 条件付規範理論
Ⅳ 条件付き規範理論の優先性
Ⅴ 条件付規範理論の適用
1 静態論と動態論
2 取得原価会計と時価会計
Ⅵ むすび
第8章 資金会計における資金と対照資金
Ⅰ はじめに
Ⅱ 収支的貸借対照表論
1 収支的貸借対照表論の概要
2 収支的貸借対照表論の計算表体系 …他
Ⅲ 資金会計とその諸相
1 資金会計の基礎
2 資金会計の諸相
Ⅳ 資金会計に対する対象資金会計
1 対照資金会計の基礎
2 対照資金会計の諸相 …他
Ⅴ 対照資金会計の構造的特質と機能
1 対照資金会計の構造的特質
2 対照資金会計の機能
Ⅵ むすび
第9章 利速会計とEVA会計
Ⅰ はじめに
Ⅱ 利速会計と利力会計
1 利速会計
2 利速会計と財産会計 …他
Ⅲ 利速会計の具体的計算
1 取引例
2 利速会計の処理 …他
Ⅳ 利速会計の実践としてのEVA会計
1 EVA会計
2 NOPATと投下資本 …他
Ⅴ EVA会計の具体的計算
Ⅵ EVA会計と利速会計の特質
1 EVA会計の特質
2 利速会計の特質
Ⅶ むすび
著者プロフィール
上野 清貴(うえの きよたか)
1950年 和歌山市に生まれる。
1973年 中央大学商学部卒業
1977年 中央大学大学院商学研究科博士前期課程修了
1980年 神戸大学大学院経営学研究科博士後期課程単位修得
九州産業大学経営学部専任講師
1986年 九州産業大学経営学部助教授
1988年 ユタ大学経営学部客員研究員
1992年 九州産業大学経営学部教授
1994年 長崎大学経済学部教授
1995年 博士(経済学)(九州大学)
2001年 税理士試験委員
2008年 中央大学商学部教授