監査報告の変革―欧州企業のKAM事例分析

林 隆敏 編著
日本公認会計士協会近畿会監査会計委員会 編集協力

定価(紙 版):5,280円(税込)

発行日:2019/06/11
A5判 / 384頁
ISBN:978-4-502-31101-7

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本の紹介
監査実務の転換点となる監査報告の変革について、各国の制度研究により基本的な考え方を明らかにし、欧州企業187社、760のKAMからより良い実務のあり方を究明する。

著者紹介

林 隆敏(はやし たかとし)
[プロフィール]
関西学院大学商学部教授
1989年関西学院大学商学部卒業,1994年関西学院大学大学院商学研究科単位取得満期退学。
同年甲子園大学経営情報学部専任講師,1999年関西学院大学商学部助教授,2005年4月より現職。博士(商学)。
現在,日本監査研究学会理事,国際会計研究学会理事,日本経済会計学会理事,金融庁企業会計審議会委員。

[主な著作]
『継続企業監査論』中央経済社,2005年
『国際監査基準の完全解説』(共編著)中央経済社,2010年
『わが国監査報酬の実態と課題』(共著)日本公認会計協会出版局,2012年
「監査報告の変革―欧州企業のKAM事例分析―」(編著)中央経済社,2019年
『ベーシック監査論(9訂版)』(共著)同文舘出版,2022年

日本公認会計士協会近畿会監査会計委員会(にほんこうにんかいけいしきょうかいきんきかいかんさかいけいいいんかい)

担当編集者コメント
監査報告書の様式や記載内容を大幅に変更する2018年改訂「監査基準」等は、2020年3月期より順次適用されます。本書は、新しい監査報告書の基本的な考え方を明らかにするとともに、「監査上の主要な検討事項」(KAM)の欧州企業における先行事例を分析し、よりよい監査報告実務のあり方を究明する研究書兼実務書です。

第Ⅰ部「制度編」では、国際監査基準、イギリス、フランス、ドイツ、オランダおよびアメリカにおける、拡張された監査報告書に関する法令・基準等の規定内容や特徴を紹介しています。
第Ⅱ部「事例分析編」では、はじめに欧州企業187社の監査報告書の全般的な傾向や特徴を提示し、続いて監査報告書に記載された760個のKAMのなかから主要論点について特徴的な事例を選び、事例の分析と紹介を行っています。

また、参考資料として、巻末付録1「分析対象会社の一覧」(市場、会社名、参照した年次報告書等の名称、業種、監査事務所、および監査報告書に記載されたKAMの個数)、付録2「KAM一覧」(個々のKAMのタイトル、および個々のKAMの内容や性質を示すキーワード)も用意しました。

本書は、新しい監査報告に対応する際のバイブルともいえる内容であり、公認会計士・監査役等の必読書といえるでしょう。

(目次)
序 章 監査報告の変革―意義と課題―
第Ⅰ部 制度編 
第1章 国際監査基準による監査報告書
第2章 イギリスの監査報告書
第3章 フランスの監査報告書
第4章 ドイツの監査報告書
第5章 オランダの監査報告書
第6章 アメリカの監査報告書
第Ⅱ部 事例分析編 
第7章 調査の概要と全般的な傾向の分析
第8章 棚卸資産
第9章 金融商品・投資
第10章 資産の減損
第11章 引当金・退職給付債務
第12章 税金・税効果
第13章 収益認識
第14章 訴訟・法令違反等に関する偶発債務
第15章 過年度修正/第16章 その他の特徴的なKAM
終 章 より良い実務慣行の確立に向けて
(付録1)分析対象会社一覧
(付録2)KAM一覧