人材育成と職場の人間関係―人を育てる職場や仕事のデザイン
- 本の紹介
- 2つの調査結果から、職場の人間関係による人材育成に着目し、人間関係を運や個人に任せるのではなく、職場レベルで成長に有効なマネジメントができる可能性を探求した労作。
目次
人材育成と職場の人間関係
―人を育てる職場や仕事のデザイン
目次
序章 人を育てる職場の人間関係
1 問題の所在
2 本書のねらいと視点
2.1 本書のねらい
2.2 本書の視点
3 本書の構成
第1 章 HRM論における職場の人間関係と人材育成
1 職場の人間関係とキャリア形成
1.1 ホーソン・リサーチ
1.2 垂直的交換関係モデル
1.3 職務と役割の戦略的プランニング
2 メンタリング研究
2.1 メンタリング関係とは
2.2 メンターの担い手
2.3 メンタリング関係がキャリア結果に与える影響
2.4 メンタリング関係の先行要因
2.5 メンタリング研究の含意と限界
3 メンタリングの次へ
第2 章 デベロップメンタル・ネットワーク
1 デベロップメンタル・ネットワークとは
2 DN の先行要因
2.1 個人レベルの要因
2.2 組織レベルの要因
3 メーカーS 社でのパイロット調査
4 職務設計を通じたDN のマネジメント可能性
5 職務特性への着目
第3 章 調査の全体像
1 調査全体の目的
2 理論構築に向けた本書のスタンス
2.1 本書が目指す理論とは
2.2 本書での理論構築の方法
3 調査の全体設計および各調査のねらい
4 調査サイト
第4 章職務特性による影響の探索
1 A 社での調査
1.1 調査対象者
1.2 調査のプロセス
1.3 データ収集の方法
1.4 分析方法
1.5 職務特性の分析結果
1.6 DN の特性と先行要因の影響
1.7 結果のまとめ
2 B 社での調査
2.1 調査対象者
2.2 調査のプロセス
2.3 データ収集および分析の方法
2.4 職務特性の分析結果
2.5 DN の特性と先行要因の影響
2.6 結果のまとめ
3 職務特性がDN 特性にもたらす影響
第5 章 職務特性による影響の検証
1 調査の目的
2 仮説の検討
2.1 探索的調査から得られた知見
2.2 職務特性とDN 特性に関する仮説
3 調査および分析の方法
3.1 調査対象者
3.2 調査方法
3.3 分析に用いた概念
3.4 分析方法
4 職務特性とDN 特性の概要
4.1 職務特性
4.2 DN 特性
5 DN 特性に影響を与える要因は何か
5.1 変数間の相関関係
5.2 変数間の因果関係
6 DN のマネジメント可能性
第6 章 DN が個人のキャリア形成にもたらすもの
1 仮説の検討
2 DN の機能特性と主観的キャリア結果
2.1 探索的因子分析の結果
2.2 個人の主観的キャリア結果に関する因子間の因果関係
2.3 重回帰分析の結果
3 HRM にとってのDN マネジメントの意義
終章 人を育てる職場の関係性と仕事のデザイン
1 本書のまとめ
1.1 学術的貢献
1.2 DN のマネジメントに関する理論的モデルの仮説
2 本書の実践的示唆
2.1 仕事のデザインはどうすれば良いか
2.2 職場の上司はどのように関わるべきか
2.3 働く個人には何ができるか
3 DN 研究の今後
3.1 理論的サンプリングの蓄積
3.2 上司の関わり行動に関する探究
3.3 中長期的なフォロー・アップ
3.4 関連する分野との領域横断的研究
あとがき
著者プロフィール
■著者紹介
坂本理郎(さかもと まさお)
大手前大学現代社会学部准教授,博士(社会学)
1970年生まれ。2003年神戸大学大学院経営学研究科博士前期課程修了。
2018年関西大学大学院社会学研究科博士後期課程修了。
1994年株式会社高島屋入社,株式会社三和総合研究所(現,三菱UFJ リサーチ&コンサルティング株式会社),兵庫労働局,株式会社ライトマネジメントジャパン(現,マンパワーグループ株式会社)を経て,2014年より現職。CDA(キャリア・デベロップメント・アドバイザー),シニア産業カウンセラー。