- 本の紹介
- インターネットが使いにくくなる中、NTTが発表したIOWN構想と5Gの次のステップであるbeyond5Gの技術をマッチングすることで、通信の危機を回避する方法を考える。
目次
beyond5Gはインターネットの危機を救えるか
目次
はじめに
第Ⅰ章 危機を迎えるインターネット
1 トラフィックの急増
(1)インターネットにはキャパシティがある
(2)満員電車にたとえてみると
(3)スマホによるネット利用
(4)固定のインターネットは分岐されている
(5)放送波の強み
(6) 米国発「コード・カッティング」といわれる動画配信サービス
(7)日米の違いは国土の広さから
(8)ハリウッド・スタジオの存在
(9)日本は地上波が強い
2 ネットワーク中立性の議論について
(1)議論の根幹
(2)Wi-Fiは救いにならない
(3)トラフィックの急増は止まらない
(4)コスト負担については未解決
(5)SVODはトラフィック増を招く
(6)休眠会員が減ることは良いことだが
(7)配信事業者が乱立する日米で異なる現象
(8)日本にもガリバー的な配信事業者があれば
(9)外資系大手配信事業者との契約に注意を
(10)ファーストルック権にも要注意
(11)最後は「公平負担」の問題に収斂される
3 ケーブルテレビのFTTH化について
(1)最大の課題
(2)光化の先を考える
(3) 4K,8K放送はIPでないのでトラフィックに関係しないが
(4)4K放送がどこまで頑張るか
(5)地域BWAとは
(6)J:COMを外したことは正しかったのか
(7)ケーブルテレビのFTTH化は待ったなし
(8)予算は正しく使われるべき
第Ⅱ章 5Gに寄せられる期待
1 携帯電話料金をめぐる議論
(1)端末料金と通信料金の区別
(2)本当に値下げになるかは疑問
(3)MVNO事業に危機
(4)注目される大手携帯キャリアのスタンス
(5)大手携帯キャリアにはダメージにならない
2 5Gの影響力
(1)5Gの強みと弱み
(2)5Gの強みの誤解~超高速の意味
(3)5Gの弱点も認識すべき
(4)医療の発展に寄与する8Kと5G
(5)医療の発展に寄与する8Kと5G ②
(6)災害時に期待される活躍
3 ミリ波活用から見えるケーブルテレビとローカル5G
(1)ミリ波帯とは
(2)ミリ波帯の活用も視野に入れて
(3)住商の実験
(4)「反射」が重要に
(5)ケーブルテレビに求められる当事者意識
(6)参入はアイデア次第
(7)周到な実験が行われている
(8) 実験は続く
(5Gも,おおむねローカル5Gと変わらない)
(9)実験の成果はオープンに
(10)5年後の存亡を分かつケーブルテレビの経営スタンス
(11)継続的な成長を目指して
(12)新規事業についての考え方
(13)ローカル5Gの申請状況
(14)「儲かる5G」へ
(15)ローカル5Gは雑草のように
(16)サブシックスは誰が使うか
(17)5Gの可能性とbeyond5G
第Ⅲ章 インターネットの危機は救われる
1 これからは「有線と無線」の連携に
(1)5Gだけでは解決しない
(2)モバイルに欠かせない基地局
(3)モバイルインターネットはさらに使われるように
2 5Gならではのソリューション
(1)IPv4からIPv6へ
(2)究極の選択,5Gのアンリミテッド化
(3)NTT東日本が10Gbpsのサービスを導入
3 NTTのIOWN(アイオン)構想
(1)IOWN構想がもたらすもの
(2)無線技術との最適な接続を実現
(3)最適なワイヤレスシステムを割当
(4)無線を含めたシステム全体の高度化
4 beyond5GとIOWN構想のコラボでインターネットは安定性を
取り戻す
(1)5Gからbeyond5Gへ
(2)さらなる進化を遂げるbeyond5G
おわりに
著者プロフィール
西 正(にし ただし)
1958年東京都生まれ。82年東京大学法学部卒業後,三井銀行
(現三井住友銀行)入行。94年さくら総合研究所(現日本総合研究所)に出向し,メディア調査室長,01年日本総研メディア研究センター所長を経て,03年,㈱オフィスNを設立。放送と通信,双方に精通したメディアコンサルタントとして現在に至る。
著書に『4K、8K、スマートテレビのゆくえ』『地デジ化の真実』(以上,中央経済社),『IPTV革命』(日経BP社),『2011年,メディア再編』(アスキー新書),『いつテレビを買い替えるか』(小学館文庫)など多数。