監査実施プロセスの理論と実践

小澤 義昭

定価(紙 版):5,720円(税込)

発行日:2020/09/23
A5判 / 244頁
ISBN:978-4-502-34981-2

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本の紹介
本書は監査実施プロセスの理論と実務の概要および留意点について、実務上の問題点を分析した研究書である。監査の失敗事例を、筆者の実務経験と研究結果を踏まえて考察。

目次



監査実施プロセスの理論と実践
目次

序章 本研究の概説
 第1節 本書の目的と対象
 第2節 本書の構成と概要
 第3節 本書で取り上げる失敗事例

第1章 職業的懐疑心と独立性
 第1節 監査の品質における職業的懐疑心および独立性
 第2節 職業的懐疑心の概念と監査基準の規定
 第3節 職業的懐疑心に関する先行研究
 第4節 職業的懐疑心の保持と深度
 第5節 職業的懐疑心への我が国の監査実務における対応
 第6節 独立性と監査の失敗
 第7節 独立性に関する失敗事例
 第8節 結び

第2章 監査アプローチの変遷とビジネスリスク・アプローチの
     概要

 第1節 精査から試査への変遷
 第2節 伝統的監査アプローチから監査リスク・アプローチへの変遷
 第3節 監査リスク・アプローチの概要
 第4節 監査リスク・アプローチからビジネスリスク・アプローチへ
 第5節 結び

第3章 アサーションと監査上の重要性の判断
 第1節 アサーション
 第2節 監査上の重要性の判断
 第3節 結び

第4章 監査業務の受入れおよび継続における契約リスク
 第1節 監査業務の受入れおよび継続の検討
 第2節 契約の受入れに関わる予備的活動とビッグデータの利用
 第3節 具体的な受入れおよび継続に関するチェック項目と評価方法
 第4節 監査業務の契約条件の合意
 第5節 監査人の交代
 第6節 受入れ、継続に関わる失敗事例
 第7節 結び

第5章 監査の基本的な方針と詳細な監査計画
 第1節 監査計画の定義および意義
 第2節 監査の基本的な方針の意義
 第3節 監査計画に関する歴史的背景および先行研究の調査
 第4節 監査業務の範囲と監査系策の策定
 第5節 計画段階における分析的手続
 第6節 監査データ分析への展開
 第7節 監査計画に関わる失敗事例
 第8節 結び

第6章 リスク評価手続き
 第1節 リスク評価手続きの意義と問題の所在
 第2節 先行研究
 第3節 企業及び企業環境の理解
 第4節 リスク評価手続きとこれに関連する活動
 第5節 内部統制の理解と有効性の評価
 第6節 重要な虚偽表示のリスクの識別
 第7節 リスク評価手続における監査データ分析の利用
 第8節 リスク評価手続に関わる失敗事例
 第9節 結び

第7章 リスクに対応する手続
 第1節 リスクに対応する手続の意義・問題の所在
 第2節 先行研究
 第3節 リスクに対応する手続の概要
 第4節 財務諸表全体レベルのリスクへの全般的な対応
 第5節 運用評価手続
 第6節 実証手続
 第7節 実証手続に関わる失敗事例
 第8節 結び

第8章 会計上の見積りの監査
 第1節 会計上の見積りの監査に関する問題の所在
 第2節 先行研究
 第3節 会計上の見積りの監査の概要
 第4節 会計上の見積りの監査に関する基準の新展開
 第5節 会計上の見積りの監査に関わる失敗事例
 第6節 結び

第9章 グループ監査
 第1節 グループ監査に関する問題の所在
 第2節 先行研究
 第3節 グループ監査の概要
 第4節 グルーオウ監査に関する基準の新展開
 第5節 グループ監査に関わる失敗事例
 第6節 結び

第10章 デジタル監査
 第1節 コンピューターを利用した監査の変遷
 第2節 従来の(狭義の)CAATの概要
 第3節 ADAの概要
 第4節 監査実務におけるデジタル監査への移行状況
 第5節 デジタル監査に対する課題
 第6節 結び

終章 本書の要約と今後の展望
 第1節 本書の要約
 第2節 今後の展望

著者プロフィール
〈著者〉
小澤 義昭(おざわ よしあき)

著者紹介

小澤 義昭(おざわ よしあき)
[プロフィール]
米国シラキュース大学経営大学院修了。博士(商学)(関西学院大学),公認会計士。元PwCあらた監査法人代表社員,2012年より桃山学院大学経営学部教授。

[主な著作]
『監査実施プロセスの理論と実践』(中央経済社,単著)
『社外監査役等ハンドブック』(日本公認会計士協会出版局,日本公認会計士協会編)
『監査・証明業務の多様性に関する研究』(日本公認会計士協会出版局,松本祥尚編著)
『監査の品質に関する研究』(同文舘出版,町田祥弘編著)

担当編集者コメント
本書は、著者が日米の大手監査法人における最前線での監査経験と、監査研究とを密接に融合させた研究書です。
理論と実務の連結器の役割を果たすことを目指しています。

監査の失敗事例の分析を通して、監査実務上起こりやすい失敗の原因や背景を、著者の経験も踏まえながら検討しています。

【主な目次】
序 章 本研究の概説
第1章 職業的懐疑心と独立性
第2章 監査アプローチの変遷とビジネスリスク・アプローチの概要
第3章 アサーションと監査上の重要性の判断
第4章 監査業務の受入れおよび継続における契約リスク
第5章 監査の基本的な方針と詳細な監査計画
第6章 リスク評価手続
第7章 リスクに対応する手続
第8章 会計上の見積りの監査
第9章 グループ監査
第10章 デジタル監査
終 章 本書の要約と今後の展望