遵守の強制から誇りある行動を導くエモーショナルコンプライアンス
- 本の紹介
- VUCA時代に適応するコンプライアンス新体制の構築に必要な取組みを解説。「エモーショナルコンプライアンス」という新手法により、内発的動機に基づいて不正を予防する。
目次
遵守の強制から誇りある行動を導く
エモーショナルコンプライアンス
目次
はじめに
第1章 いつまで経ってもコンプライアンスが根づかない本質
はどこにあるか?
■「不正をするな!パラダイム」が幅を利かせている!
■「不正をするな!パラダイム」の不都合な事実その1
―変化を嫌う
■「不正をするな!パラダイム」の不都合な事実その2
―脳で理解していても身体には沁み込んでいない
■「不正をするな!パラダイム」に欠けている視点その1
―わかっちゃいるけど変えられない
■「不正をするな!パラダイム」に欠けている視点その2
―ゼロ・トレランスでは通用しない
■「不正をするな!パラダイム」に欠けている視点その3
―プライベートと企業社会が断絶している
■エモーショナルコンプライアンス
第2章 コンプライアンスは好きですか?
■「好き」「楽しい」にならなければならない,科学的な理由
■無意識を変えることで,行動は変わる!
■コンプライアンスと納豆は友達?
■好きや楽しさを阻害する「正しさ」という言葉
■「中庸」な「まあまあ」の正しさとは?
■おそろしい敵は「私には関係ない」という他人事意識
■変わるべきなのは,私かあなたか?
第3章 無意識(マインド)を動かす!
■現状維持を好む無意識,不快なものを避ける脳
■「現状維持」の何が悪いのか?
■不正を都合よく見落とす,現状維持の罠
■言い訳をしてできない理由を探す
■誰にでも起こり得る「集団の悪」
第4章 「創造的エネルギー発揮機能」を味方にする!
■創造的エネルギー発揮機能は,内発的動機のみによって生み
出される
■3つの「創造的エネルギー発揮機能」の作動スイッチ
■アンハッピーな状況と犯罪予備軍
■パワハラの背後にある「認知的不調和」
■企業不祥事や反社会性の行為をして快適脳が働いたり,ハッピー
だと思ったりするのは偽りの快適さであり,ハッピーではない
■「真の快適脳」を働かせてハッピーな状況になるためにはどうした
らよいか?
■「不快なことをやらない」は単なるわがままとそうでないものがある!
■エモコンにつなげる!
第5章 コンプライアンスに創造的エネルギーを吹き込もう
■目指すべき道
■なぜ,コンプライアンスはつまらなくて,むしろ不快なのか?
■過去志向かつネガティブ志向
■もっと「自らの」情動に訴えるものにしよう,そのためには定義を
変えてしまおう!
■コンプライアンスの定義を変えよう=「やらされ感の強い」コンプ
ライアンスから,「人に役立つ」コンプライアンスへ
■未来志向かつポジティブ思考へ
第6章 やってはいけないこと!
■エモーショナルコンプライアンスを実践するにあたってやってはい
けないこと
第7章 やったほうがよいこと!
第8章 企業倫理とはエモコンそのもの!
■コンプライアンスとビジネスは,切っても切れない関係にあるとは
どういうことか?
■企業倫理の4要素
■エモコンは企業倫理そのもの
■ティール組織はエモコンとまさに相通じる!
第9章 エモコンの総まとめ
■黄金のペンタゴン
■「不正をするな!」と「正しいことをしようよ!」の現場での差異
は軸の数の違い! 3軸でものを考える!
第10章 「正しいことをしようよ!」を脳だけではなく身体で
感じるための橋渡しは「イメージ」!
―イメージトレーニングの勧めと実践(総論)
■イメージの限界を超えて,行動を変える
■イメージトレーニングの肝と効果
■イメージの実験:行動への影響力を知る
■イメージの実践:職場で幸福を感じたときを想定する
■「ワークライフバランス」から「ワークライフコンソリデーション」へ
■ビジネスとプライベートのゴールの重なりを生むワークライフコン
ソリデーション
■ワークライフコンソリデーションを支える時間断捨離
■「全体」から「部分」にアプローチする発想はイメージ力が必要
第11章 イメージトレーニングーエモコン的ゴール設定編
■ハッピーな状態を長続きさせるゴールの設定
■ゴールを4つの段階に仕分けする
■ミッションツリー
■コンプライアンスとゴール設定の相関関係
■ゴールをイメージトレーニングで強化する
■「現在完了進行形」のイメージ
■ビビッドにイメージする
■イメージの現実化:具体的な「未来記憶」を作る
■「未来を変える」ことは「今を変えること」でもある
■ゴールを設定して「何を学んだか?」
■イメージトレーニングの検証は「書くこと」「身体を使うこと」に
よって強まる
■ゴール設定を「共有する」ことの重要性
■ゴールは「どこ」に設定するか?
■オーナーシップとゴール設定
■ボトムアップと組織のゴール設定
■小括
■リラックスできる環境を確保し「習慣」にする―エモコンと呼吸法
第12章 「倫理トレーニング」で実践的な技術を磨く
■倫トレ:ケース1「トロッコ問題」
■倫トレ:ケース2「バレなきゃ大丈夫!」
■倫トレ:ケース3「取引先への私的旅行のプレゼント」
■倫トレ:ケース4「記録達成直前のミスと隠蔽圧力」
■難しい判断を支える,5つの倫トレ的ヒント
第13章 研修のあり方:やってはいけない研修
■なぜ,コンプライアンス研修はつまらない?
第14章 研修のあり方:エモコン的研修のノウハウ
■現状の問題点を確認しよう
コラム32 コロナ禍は,ある意味「千載一遇のチャンス」
■臨場感をアップさせるためのノウハウ
■組織のゴールを明確にする前にやるべきこと
■研修をより効果的にするためのノウハウ
■どうやって効果測定するか?
第15章 各社の取組み
■野村ホールディングスの場合
■東京海上ホールディングスの場合
■シン・エナジーの場合
最終章 グローバルコンプライアンスプログラム(GCP)
■近時の海外子会社不正
■海外子会社の不祥事の原因
■見直すべき視点
■GCPとは
章末資料
おわりに
著者プロフィール
〈著 者〉
増 田 英 次