Q&AでわかるKAM〈監査上の主要な検討事項〉の実務

有限責任監査法人トーマツ

定価(紙 版):2,860円(税込)

発行日:2021/06/30
A5判 / 176頁
ISBN:978-4-502-39051-7

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本の紹介
2021年3月期適用開始のKAM〈監査上の主要な検討事項〉をQ&A解説。理論編では実務上の疑問点を掘り下げ、事例編では勘定科目やトピックごとに早期適用事例を分析。

著者紹介

有限責任監査法人トーマツ(ゆうげんせきにんかんさほうじんとーまつ)
[プロフィール]
有限責任監査法人トーマツは,デロイト トーマツ グループの主要法人として,監査・保証業務,リスクアドバイザリーを提供しています。日本で最大級の監査法人であり,国内約30の都市に約3,000名の公認会計士を含む約7,800名の専門家を擁し,大規模多国籍企業や主要な日本企業をクライアントとしています。
デロイト トーマツ グループは,日本におけるデロイト アジア パシフィック リミテッドおよぴデロイトネットワークのメンバーであるデロイト トーマツ合同会社ならびにそのグループ法人(有限責任監査法人トーマツ,デロイト トーマツ リスクアドバイザリー合同会社,デロイト トーマツ コンサルティング合同会社,デロイト トーマツファイナンシャルアドバイザリー合同会社,デロイト トーマツ税理士法人,DT弁護士法人およびデロイト トーマツグループ合同会社を含む)の総称です。デロイト トーマツグループは, 日本で最大級のプロフェッショナルグループのひとつであり,各法人がそれぞれの適用法令に従い,監査・保証業務,リスクアドバイザリー,コンサルティング,ファイナンシャルアドバイザリー,税務,法務等を提供しています。また,国内約30都市に約2万人の専門家を擁し,多国籍企業や主要な日本企業をクライアントとしています。詳細はデロイト トーマツ グループWebサイト(www.deloitte.com/ip)をご覧ください。
Deloitte(デロイト)とは,デロイト トウシュ トーマツ リミテッド("DTTL"),そのグローバルネットワーク組織を構成するメンバーファームおよびそれらの関係法人(総称して“デロイトネットワーク”)のひとつまたは複数を指します。DTTL(または“DeloitteGlobal")ならぴに各メンバーファームおよび関係法人はそれぞれ法的に独立した別個の組織体であり,第三者に関して相互に義務を課しまたは拘束させることはありません。DTTLおよびDTTLの各メンバーファームならぴに関係法人は.自らの作為および不作為についてのみ責任を負い,互いに他のファームまたは関係法人の作為および不作為について責任を負うものではありません。DTTLはクライアントヘのサービス提供を行いません。詳細はwww.deloitte.com/jp/aboutをご覧ください。
デロイト アジア パシフィック リミテッドはDTTLのメンバーファームであり,保証有限責任会社です。デロイト アジア パシフィック リミテッドのメンバーおよびそれらの関係法人は,それぞれ法的に独立した別個の組織体であり,アジア パシフィックにおける100を超える都市(オークランド,バンコク,北京,ベンガルール,ハノイ,香港,ジャカルタ,クアラルンプール,マニラ,メルボルン,ムンバイ,ニューデリー,大阪,ソウル.上海,シンガポール,シドニー,台北,東京を含む)にてサーピスを提供しています。

担当編集者コメント
【本書の構成】
理論編

Q1 KAMの概要
Q2 KAM導入の背景と目的
Q3 KAMの適用範囲
Q4 虚偽表示とKAMの関係
Q5 ネガティブ情報とKAMの関係
Q6 特別な検討を必要とするリスクとKAMの関係
Q7 不正とKAMの関係
Q8 内部統制とKAMの関係
Q9 KAMの監査に与える影響
Q10 KAMの個数と分量
Q11 KAMがないと判断する場合
Q12 連結財務諸表のKAMと個別財務諸表のKAM
Q13 読みやすいKAMの特徴
Q14 KAMと想定利用者の視点
Q15 企業に関する未公表の情報の取扱い
Q16 KAMを起因とした追加開示への対応
Q17 未公表の情報の取扱いに関するコミュニケーション
Q18 企業の経営者として対応が必要な事項
Q19 KAMに関するコミュニケーションの留意点
Q20 KAMに関する監査人と会社の事実認識の相違や判断の相違
Q21 KAMに対する監査役等の関心
Q22 監査役等の重点監査事項とKAMの関係
Q23 株主総会におけるKAMに関する質問への対応
Q24 監査契約締結時の留意事項
Q25 英文監査報告書におけるKAM
Q26 有価証券報告書の「事業等のリスク」とKAMの関係
Q27 「会計上の見積りの開示に関する会計基準」とKAM
Q28 継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象または状況とKAM

事例編
Q29 早期適用事例の傾向および内容
Q30 固定資産・のれんのKAM
Q31 繰延税金資産のKAM
Q32 棚卸資産のKAM
Q33 貸倒引当金のKAM
Q34 その他の引当金(貸倒引当金以外の引当金)のKAM
Q35 組織再編のKAM
Q36 関係会社株式のKAM
Q37 収益認識のKAM
Q38 収益認識に関する会計基準とKAM
著者から
定型文言が記載されたこれまでの監査報告書では、どのような監査が行われたかが十分に読み取れないため、この点が投資家など監査報告書の利用者の不満となっていました。したがって、「監査人が何に注力したか、メッセージを伝える」ことができれば、このような不満は解消され、利用者と企業との対話の糸口となることが期待されます。
このようなことから、わが国においても監査人が職業的専門家として特に重要であると判断した事項、すなわち監査上の主要な検討事項(Key Audit Matters: KAM)を監査報告書に記載する制度が導入されています。
本書では、このKAMの実務に対応するために、監査人や被監査企業が直面するであろう主要な論点をQ&A形式で解説しています。監査の基準等の理論に関連したQ&Aに加え、実務に役立つように早期適用事例を取り上げたQ&Aを提供しています。また、監査人と被監査企業とのコミュニケーションをもとに記載事項が決定されるというKAMの特徴に鑑み、被監査企業の経営者、財務諸表作成担当者や監査役等の理解に資するよう心がけました。