戦略的持ち株会社の経営―グループ企業の再組織プロセスの研究
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- 純粋持ち株会社導入によるグループ化戦略について、ドイツ流コンツェルン経営とアメリカ型トップ・マネジメント組織の異質の組み合わせを再組織プロセスの視点から分析。
目次
戦略的持ち株会社の経営
―グループ企業の再組織プロセスの研究
目次
はしがき
序 論
第1編 トップマネジメントとコーポレートガバナンス
第1章 現代経営改革の課題
1 グローバル化と純粋持ち株会社形態の台頭
(1)純粋持ち株会社と事業持ち株会社
(2)統一的指揮とコンツェルン形態
(3)事実上のコンツェルンと人的結合
2 戦略的コンツェルンとその統治機構
3 グループ戦略に向けた再組織プロセスの設計
第2章 企業の再組織プロセスについて
―W. Kirschらの研究プロジェクトとの関連で
1 はじめに
2 再組織種類と再組織化パターン
3 産業構造転換と企業をめぐる情勢
4 再組織プロセスの挫折
5 結びにかえて
第3章 トップ・マネジメントの機関構造
1 はじめに
2 株式会社の機関
(1)株主と株主総会
(2)必要的常置機関としての取締役会
3 会社数,規模と本社組織
(1)本社組織の規模と機能
(2)会社の規模と数
4 取締役の職能分化
(1)取締役会の構造
(2)取締役会と代表取締役
(3)常勤取締役の職能分化と役員構成
5 常務会の構造と性格
(1)常務会の制度化と取締役会の形骸化・形式化
(2)常務会の構成と存在意義
6 結びにかえて
第4章 パラダイム転換とコーポレート・ガバナンス改革
1 はじめに
2 コーポレート・ガバナンス改革と二つの価値
(1)経営革新としてのコーポレート・ガバナンス改革
(2)株主価値とステークホルダー価値との拮抗
3 二つの経営類型とそのガバナンス改革
(1)アングロ・サクソン型経営のコーポレート・ガバナンス改革
(2)ライン・アルペン型経営のコーポレート・ガバナンス改革
4 経営者報酬のインセンティブ機能と逆機能
5 結びにかえて
第5章 変貌する本社組織と統治機構
―純粋持ち株会社と米国型統治機構の導入に関連して
1 純粋持ち株会社の導入と統治形態
(1)戦後50年続いた日本の純粋持ち株会社禁止
(2)統一的指揮のあるコンツェルン
(3)持ち株会社とコンツェルンの進展
(4)戦略的持ち株会社《マネジメント・ホールディング》の普及
2 グループ戦略のための組織再編と統治機構
(1)株主構成と支配
(2)統治機構とトップマネジメント組織
第2編コンツェルンにおける人的結合とグループ経営
第6章 戦略的持ち株会社とコンツェルン
1 ドイツのコンツェルンの分類
2 戦略的持ち株会社《マネジメント・ホールディング》
3 支配会社のマネジメント・ホールディング化と人的結合
(1)ホールディング・コンツェルンの人的結合
(2)マネジメント・ホールディングの規模と人的結合政策
4 マネジメント・ホールディングの調整用具
5 まとめ
第7章 人的結合としての兼任取締役とコンツェルン形態
―統合的技術コンツェルンのマネジメント・ホールディング化
に関連して
1 はじめに
2 コンツェルン内人的結合としての兼任取締役の意義
3 契約コンツェルンにおける兼任取締役の位置づけ
4 マネジメント・ホールディングの技術志向性
5 結びにかえて
第8章 コンツェルンの統一的指揮権と人的結合
―戦略的コンツェルンにおける支配・調整メカニズムに関連
して
1 はじめに
2 統一的指揮とコンツェルン形態
(1)統一的指揮と指図権
(2)統一的指揮とコンツェルンにおける人的結合
3 人的結合の種類と支配会社の影響力
(1)人的結合の種類と人的情報結節点
(2)調整用具としての直接的人的結合
4 結びにかえて
第9章 ダイムラー・ベンツの統合的技術コンツェルンの再編成
―研究開発体制と取締役会構成メンバーの業務分担に関
連して
1 はじめに
2 自動車事業の強化と非自動車事業の進展
3 研究開発体制と取締役会の構成
4 兼任取締役制度と「構造/シナジー委員会」
5 結びにかえて
補論 ダイムラークライスラー・コンツェルンへの展開
《参考文献》
《索 引》
著者プロフィール
高橋宏幸(たかはし ひろゆき)
1947年 生まれ
1971年 中央大学商学部経営学科卒業
1976年 中央大学大学院商学研究科博士課程単位取得退学
創価大学教授等を経て,1994年中央大学経済学部教授,
2005年 中央大学大学院経済学研究科委員長,現在に至る。
著書
『コーポレート・ガバナンス』(共著,1995年)
『戦略経営学演習100選1・2』(共著,2000年)
『戦略経営ハンドブック』(共編,2003年),以上中央経済社より刊行。
『事業部制の研究』(ガーべレ著・翻訳,1993年)
『現代経営管理論』(共編著,1994年)
『現代経営・入門』(共著,2002年),以上有斐閣,他多数。