個人情報保護・管理の基本と書式〈第2版〉

長谷川 俊明 編著

定価(紙 版):3,190円(税込)

発行日:2021/12/09
A5判 / 248頁
ISBN:978-4-502-41131-1

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本の紹介
個人情報保護法の内容からGDPR等の国際的な動向さらには最新の法改正を視野にいれつつ、一般的な企業の実務を書式を示しつつ解説。リスク管理の視点も本書の特徴である。

目次

第2版はしがき
はしがき
序章 個人情報保護についてのパラダイムシフト
  ◆個人情報保護法は何を保護する法律か
  ◆「データ主体」の権利行使をどこまで確保できるか
  ◆個人データの“権利者”はだれか
  ◆「 データ主体」の権利行使にどう応え個人情報の保護・管理を行うべきか
  ◆GDPRとのギャップを埋めるための「補完的ルール」
  ◆「 十分性認定」の発効と同時に施行になった「補完的ルール」の意義
  ◆補完的ルールの各内容項目の解説

第1部 個人情報保護の基礎知識
 1 個人情報の保護はなぜ必要か
  ◆個人情報を保護することの意味
  ◆個人情報が流出するとどんな弊害があるか
  ◆個人情報の流出事故を防止するにはどうしたらよいか
  ◆「個人データ管理内部統制」の中身は何か
 2 個人情報とプライバシー保護の歴史
  ◆個人情報保護とプライバシー保護の関係
  ◆プライバシー権の歴史と裁判例
  ◆「プライバシー権」から「自己情報コントロール権」への変化
  ◆ 自己情報コントロール権のひとつである「忘れられる権利」についての裁判例
  ◆ コロナ禍パンデミックと個人情報保護
  ◆ コロナ禍と個人データの収集・分析
 3 個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)の制定
  ◆法制定にいたるまでの経緯
  ◆制定された個人情報保護法の内容
  ◆限定提供データ制度を導入する不正競争防止法改正
 4 個人情報保護法の2015年改正
  ◆改正はなぜ必要になったか
  ◆改正による「第三者提供の厳格化」とクラウドサービス
  ◆改正による「匿名化」とGDPRにおける匿名化,仮名化の比較
 5  個人情報保護法の2020年改正とデジタル改革関連法の成立
  ◆改正の概要
  ◆改正法成立までの経緯
  ◆改正法の概要
  ◆ガイドラインの公表
  ◆ガイドラインに沿った事業者による法改正対応の実務ポイント
  ◆デジタル改革関連法の成立
 6 マイナンバー制度の導入と個人情報保護
  ◆ マイナンバー制度はどのような制度か―マイナンバーは「自分の」情報か
  ◆マイナンバー法と個人情報保護法の関係
 7 グローバルな個人情報・データ保護の流れ
  ◆ 個人情報保護法制定のモデルになったOECD8原則
  ◆クッキーは「個人情報」か
  ◆ターゲティング広告とクッキー
  ◆ ターゲティング広告の「情報提供」「同意」要件がGDPRのもとで問題となった事例
  ◆G社事件の教訓
 8 近時の事故事例から知るネット社会のこわさ
  ◆ Tカード事件
  ◆「基本方針」の重要性
  ◆個人データの大量ネット流出事故
  ◆データガバナンス体制の構築が重要になる
  ◆クラウドサービス利用企業からの個人情報流出事故
  ◆SF社事件の教訓
 9 個人データ流出事故と「データ主体」の救済
  ◆ Bグループからのデータ流出事故
  ◆委託元の監督体制は十分であったか
  ◆被害者個人はどれだけの損害賠償を受けられるか
  ◆ BホールディングスおよびBコーポレーションによる「お詫びとご説明
  ◆L社事件の教訓/

第2部 書式の文例と機能
 1 事業者が作成すべき「書式」の種類
  ◆「 書式」の分類
 2 行政機関によるプライバシーポリシーの“分析”
  ◆ 行政機関のプライバシーポリシーの“位置づけ”
  ◆各行政機関のプライバシーポリシー
 3   個人データ管理の内部統制・ガバナンスに必要な文書,規程など
  ◆内部統制,ガバナンスと文書化・記録化
  ◆ 内部統制,ガバナンスと一体となったリスク管理体制構築のプロセスと書式例
 4 「事故」後の「お詫び文書」など
  ◆流出事故後の謝罪文
  ◆個人データの大量流出と巨額の制裁金
 5 「従業者の監督」のために必要となる「書式」
  ◆必要な「書式」の種類
  ◆秘密保持契約書などの書式解説
 6 秘密保持誓約書
  ◆入社時
  ◆プロジェクト参画時
  ◆退職時
  ◆派遣従業員用
 7 電子メールモニタリング規程
 8 「委託先の監督」のために必要な「書式」
  ◆個人データの「第三者提供」についての法規制
  ◆外部委託先の監督のための委託契約
  ◆個人データ取扱委託管理規程
  ◆特定個人情報(マイナンバー)の管理委託契約(金融業務
 9 「本人の同意」取得のための「書式」
  ◆「本人の同意」を得なければならない場合
  ◆「本人の同意」要件
  ◆同意書の書式
  ◆クッキーの利用のための「同意」とポップアップ
  ◆クッキーに関する自由な「同意」とボタンのレイアウト
  ◆クッキーポリシーの例
 10 規約と同意
  ◆規約とはどのような「書式」か
  ◆友人紹介キャンペーンにおける同意書フォームの例
  ◆懸賞キャンペーンの応募規約の例
  ◆個人情報の取扱いに関する記載例

第3部 ポリシー,規程類,同意書などのひな型集
 1 個人情報保護規程
 2 プライバシーポリシー
 3 利用目的通知書,同意書

著者紹介

長谷川 俊明(はせがわ としあき)
[プロフィール]
1973年早稲田大学法学部卒業。1977年弁護士登録。1978年米国ワシントン大学法学修士課程修了(比較法学)。元国土交通省航空局総合評価委員会委員,元司法試験考査委員(商法)。
現在,海外弁護士として,企業法務と共に国際金融取引や国際訴訟を扱う傍ら,企業の社外役員を務める。長谷川俊明法律事務所代表。

[主な著作]
『海外進出の法律実務』
『国際ビジネス判例の見方と活用』
『海外子会社の契約書管理』
『アクティビスト対応の株主総会準備』
『英文契約一般条項の基本原則』
『新しい取締役会の運営と経営判断原則(第2版)』
『データ取引契約の基本と書式』
『個人情報保護・管理の基本と書式(第2版)』
『サプライチェーン契約の基本と書式』(以上,中央経済社)
『株主代表訴訟対応マニュアル100ヵ条』
『訴訟社会』(訳書)(以上,保険毎日新聞社)
『ビジネス法律英語入門』
『リスクマネジメントの法律知識』(以上,日経文庫)
『紛争処理法務』
『国際法務』(以上,税務経理協会)
『実践 個人情報保護対策Q&A』
『マイナンバー時代の身近なコンプライアンス』
『国際商事法の事件簿』(以上,経済法令)
『個人情報保護法と企業の安全管理態勢』(金融財政事情研究会)
『ロ―ダス21最新法律英語辞典』(東京堂出版)
『改訂版 条項対訳英文契約リーディング』
『改訂版 法律英語の用法・用語』
『改訂版 法律英語と紛争処理』
『法律英語とガバナンス』(以上,第一法規)