よくわかる自己株式の実務処理Q&A〈第5版〉―法務・会計・税務の急所と対策

有田 賢臣
金子 登志雄
高橋 昭彦

定価(紙 版):3,300円(税込)

発行日:2021/11/02
A5判 / 308頁
ISBN:978-4-502-41251-6

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本の紹介
自己株式がわかれば、増資も減資も、その先の組織再編成だってわかります。第5版では、子会社株式簿価減額特例と裁判所が絡む自己株式の取得の手続きについて加筆、修正。

目次

はしがき
第1章 自己株式の見方・考え方・捉え方
 1 自己株式も一種の種類株式?
 2 自己株式とは何か
 3 自己株式と株主権
 4 自己株式の取得
 5 自己株式の保有と資産性
 6 自己株式の処分と会計
 7 自己株式と新株予約権
 8 自己株式と種類株式
 9 自己株式と組織再編の会計
 10 自己株式の消却
 11 ま と め

第2章 自己株式の基本をマスターする
 1 自己株式取引の主語と述語
 2 「取得」の基本
 3 「消却」の基本
 4 「処分」の基本

第3章 自己株式の実務Q&A
 1 「取得」のQ&A
  【法 務】
 Q-1 譲渡制限株式を発行会社に譲渡する場合、承認手続は必要か
 Q-2 自己株式を取得できる場合とは
 Q-3 自己株式を取得できる場合ごとの財源規制の内容は
 Q-4 株主との合意による取得(合意取得)の範囲は
 Q-5 自己株式を無償で取得した場合の手続は
 Q-6 合意取得の際に交付可能な対価は
 Q-7 1株あたり取得価格は割り切れなくても良いのか
 Q-8 合意取得の際の申込期日をいつとするか
 Q-9 自己株式の取得総数より売却希望総数が上回った場合は
 Q-10 自己株式の取得総数より売却希望総数が下回った場合は
 Q-11 自己株式取得の効力発生日は
 Q-12 自己株式を取得する際に株式譲渡契約書は必要か
 Q-13 合意取得の際の株主総会の決議要件は
 Q-14 自己株式を売却する株主に議決権はあるのか
 Q-15 複数の特定株主から合意取得できるのか
 Q-16 売主追加請求に係る株主への通知の期限は
 Q-17 株主に売主追加請求権が認められない場合とは
 Q-18 定款変更により、売主追加請求権を排除するには
 Q-19 種類株式発行会社が合意取得する場合の注意点とは
 Q-20 種類株式発行会社の場合、誰に売主追加請求に係る通知をするのか
 Q-21 相続人等から自己株式を取得する場合の手続は
 Q-22 譲渡等承認請求者から自己株式を取得する場合の手続は
 Q-23 単元未満株式買取請求を受けた場合の買取価格決定プロセスは
 Q-24 所在不明株主から自己株式を取得する場合の手続きは
 Q-25 1株に満たない端数の自己株式を取得する場合の手続きは
 Q-26 子会社から自己株式を取得する場合の手続は
 Q-27 株式市場又は公開買付けにより自己株式を取得する場合の手続は
 Q-28 株主総会決議をせずに合意取得できる場合とは
 Q-29 会社法上と税務上における「種類株式発行会社」の意義の違いとは
 Q-30 解散した会社は自己株式を取得できるか
 Q-31 分配可能額はどのように算定するのか
  【会計・税務】
 Q-32 発行会社が現物分配を行った場合の会計・税務は
 Q-33 法人株主が現物分配を受けた場合の会計・税務は
 Q-34 個人株主が現物分配を受けた場合の会計・税務は
 Q-35 自己株式となる株式を適格現物分配により受け取った場合の欠損金使用制限の特例とは
 Q-36 無償で取得した場合の会計処理は
 Q-37 自己株式を取得した場合の1株当たりの当期純利益・純資産額への影響は
 Q-38 みなし配当課税が行われない場合とは
 Q-39 スクイーズアウトに伴うみなし配当課税の有無は手法により異なるのか
 Q-40 相続人の自己株式譲渡特例とは
 Q-41 相続人の自己株式譲渡特例が適用できる範囲は
 Q-42 生前贈与により株式を取得した個人は自己株式譲渡特例の適用を受けることができるか
 Q-43 発行会社が時価より低額・高額で取得した場合の会計・税務は
  <自己株式の低廉取引に係る税法解釈>
 Q-44 法人株主が時価より低額・高額で譲渡した場合の会計・税務は
 Q-45 個人株主が時価より低額・高額で譲渡した場合の会計・税務は
 Q-46 自己株式を取得した場合の消費税の処理は
 Q-47 自己株式の取得に係る節税防止規定(自己株式として取得されることを予定して取得した株式)とは
 Q-48 自己株式の取得に係る節税防止規定(子会社株式減額特例)とは

 2 「保有」のQ&A
  【法 務】
 Q-49 自己株式に配当請求権や議決権は認められるか
 Q-50 自己株式は、いつまで保有できるか
 Q-51 株式併合・株式分割・株式無償割当ての効果は自己株式に及ぶか
 Q-52 自己株式を配当することはできるか
  【会計・税務】
 Q-53 自己株式は減損処理の対象となるか
 Q-54 平成18年4月1日以前から自己株式を保有している場合に必要な申告調整は
 Q-55 平成18年4月1日以前から自己株式を保有している場合の種類資本金額の算定方法は

 3 「消却」のQ&A
  【法 務】
 Q-56 株式数の減少を伴う減資はなくなったのか
 Q-57 自己株式の消却に伴い、発行可能株式総数を減少させる必要はあるのか
 Q-58 消却する自己株式の数は確定数字でなければならないのか
  【会計・税務】
 Q-59 自己株式を消却した場合の消費税の処理は

 4 「処分」のQ&A
  【法 務】
 Q-60 株主割当てによる自己株式の処分の手続は
 Q-61 公開会社における第三者割当てによる自己株式の処分の手続は
 Q-62 低額で自己株式を処分した場合の追加手続は
 Q-63 現物出資に伴い自己株式の処分を行う場合の追加手続は
 Q-64 検査役の調査を必要としない場合とは
 Q-65 株券の交付と自己株式の処分の効力との関係は
 Q-66 自己株式を市場で売却することはできるか
  【会計・税務】
 Q-67 自己株式を処分した場合の株主資本の算定方法は
 Q-68 吸収合併にて代用自己株式を使用した場合の存続会社の実務は
 Q-69 現物出資財産の取得価額を算定する上での注意点は
 Q-70 発行会社が現物出資を受けた場合の会計・税務は
 Q-71 法人株主が現物出資を行った場合の会計・税務は
 Q-72 個人株主が現物出資を行った場合の会計・税務は
 Q-73 発行会社が時価より低額・高額で処分した場合の会計・税務は
 Q-74 法人株主が時価より低額・高額で引き受けた場合の会計・税務は
 Q-75 個人株主が時価より低額・高額で引き受けた場合の会計・税務は
 Q-76 失権株が生じた場合の株主の税務は
 Q-77 自己株式を処分した場合の消費税の処理は

 5 その他Q&A
 Q-78 資本取引に関する申告調整の考え方とは
 Q-79 会社計算規則と企業会計基準の関係は
 Q-80 株主総会のみなし決議とは
 Q-81 完全支配関係とは

著者紹介

有田 賢臣(ありた まさおみ)
[プロフィール]
神奈川県生まれ
明治大(経営)卒
平成7年,朝日監査法人入社
大手上場企業に対する連結決算システム導入コンサルティングに携わる
平成11年公認会計士登録
平成12年茂腹公認会計士事務所入所
税務申告ほか,企業組織再編成の計画立案等に従事
平成20年税理士登録

[主な著作]
共著書は,『目からウロコ!これが計算規則だ 株主資本だ』(平成19年,中央経済社)
『事例で学ぶ会社の計算実務』(平成30年,中央経済社)
『会社合併実務必携(第4版)』(令和1年,法令出版)
『会社分割実務必携(第2版)』(令和3年,法令出版)
『株式交換・株式移転等実務必携(第2版)』(令和3年,法令出版)
『よくわかる自己株式の実務処理Q&A(第5版)』(令和3年,中央経済社)など。

金子 登志雄(かねこ としお)
[プロフィール]
群馬県生まれ
慶応大(法)卒
信託銀行出身
昭和62年,公認会計士集団と共に日本初のM&A専門会社を設立し,M&A・企業再編の業務に参入
平成3年,アクモス株式会社創業(取締役就任)
平成8年,アクモスを株式公開
同年,司法書士登録
平成11年,日本初の株式交換をアクモスにて実行
その他,多数のM&A,合併,会社分割,株式交換等の手続に関与
平成14年,実戦的な企業法務研究集団・ESG法務研究会設立,代表就任

[主な著作]
商業登記全書第7巻『組織再編の手続(第3版)』,『親子兄弟会社の組織再編の実務(第3版)』(いずれも令和4年,中央経済社)など多数
中央経済社刊『「会社法」法令集』のミニ解説も担当

高橋 昭彦(たかはし あきひこ)