論点整理で見落としを防ぐ組織再編の税務リスク発見ガイド〈第2版〉

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あいわ税理士法人

定価(紙 版):3,740円(税込)

発行日:2022/03/15
A5判 / 288頁
ISBN:978-4-502-41671-2

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本の紹介
思い込みと見落としが思わぬ税負担増に繋がる組織再編の税務の失敗は、重要論点の整理で避けられる! 8年ぶりの改訂で法人税法132条関連判例、法人税法改正をフォロー。

目次

7改訂にあたって 

はじめに(初版) 

第Ⅰ部 「論点整理シート」による税務リスクの落とし穴発見法
 1 組織再編税務の最大の敵は「思い込み」と「論点の見落とし」
 2 落とし穴に陥らないためには
 3 確認・検討すべき論点

第Ⅱ部 論点解説
論点1 資本関係
  失敗例:資本関係を見誤り,検討をやり直すことになった。
論点2 組織再編の目的
  失敗例:税務調査で繰越欠損金利用目的の組織再編を疑われた。
  制度解説 補足編  「 法人税の負担を不当に減少させる結果となると認められるもの」とは
論点3 組織再編の手法
  失敗例:組織再編の手法を変更したら思わぬ課税が生じた。
論点4 組織再編の日
  失敗例:合併を延期したら繰越欠損金が切り捨てられた。
        登記の日を考慮せず,期間1日の事業年度が生じてしまった。
論点5 組織再編の日の属する事業年度開始の日の5年前の日
  失敗例:5年超の支配関係の継続がなく繰越欠損金が切り捨てられた。
論点6 再編当事法人
論点6‒1 再編当事法人と再編当事法人の株主
  失敗例:再編当事法人の株主も税務処理を行うことを知らなかった。
論点6‒2 再編当事法人の事業内容
  失敗例:事業の確認が不十分で,みなし共同事業要件の判定を誤った。
  事業を事前に移転させたら繰越欠損金が切り捨てられた。
  制度解説 補足編  「事業」の定義
論点6‒3 再編当事法人の決算期
  失敗例:決算期変更を把握していなかったため5年超の判定を誤った。
論点6‒4 再編当事法人の設立日
  失敗例:謄本で設立日を確認しなかったため支配関係発生日を誤った。
論点6‒5 再編当事法人は単体法人か通算(連結)法人か
  失敗例:通算法人間の合併は繰越欠損金の検討が不要と勘違いした。
        適格合併なのに,法人住民税の欠損金を切り捨ててしまった。
論点6‒6 再編当事法人は過去に組織再編をしているか
  失敗例:過去の組織再編で引き継いだ資産が特定資産に該当していた。
論点6‒7 再編当事法人の繰越欠損金の有無
  失敗例:合併法人の繰越欠損金に関する検討を忘れた。
        事業税の繰越欠損金が切り捨てられることに気づかなかった。
論点6‒8 再編当事法人の特定資産に該当する含み損資産の有無
  失敗例:繰越欠損金に気をとられ,特定資産の検討を忘れた。
論点7 組織再編の対価
  失敗例:対価が金銭であることを把握しておらず,適格判定を誤った。
        対価の有無を確認しておらず,結果,非適格になった。
        一族が支配する法人間で無対価合併したら非適格になった。
  制度解説 補足編  対価要件の例外
  制度解説 補足編  無対価で対価要件を満たす組織再編
論点8 連続した組織再編の見込み
  失敗例:連続した組織再編が見込まれていたため非適格になった。
論点9 (完全)支配関係
論点9‒1 (完全)支配関係の発生日
  失敗例:思い込みから検討を省略し,繰越欠損金が切り捨てられた。
        支配関係発生日を確認せず,税務リスクを負うことになった。
  制度解説 補足編  特定資産譲渡等損失相当額とは
論点9‒2 (完全)支配関係発生要因
  失敗例:グループ内新規設立と思い込み,繰越欠損金の判定を誤った。
論点9‒3 (完全)支配関係の継続見込み
  失敗例:合併法人株式の譲渡見込みが判明し,適格判定をやり直した。
論点10 適格判定とその理由
  失敗例:スキーム変更により非適格になることに気づかなかった。
  制度解説 補足編  組織再編の手法別適格要件
論点11 税務処理
  失敗例:抱合せ株式消滅損益を税務調整しなかった。
        株主の税務処理を忘れ,その後の株式譲渡損益計算を誤った。
  制度解説 補足編  資産調整勘定・負債調整勘定
  制度解説 補足編  組織再編の税務処理
  制度解説 補足編  端株の取扱い
論点12 繰越欠損金・特定資産譲渡等損失関連
論点12‒1 5年前の日または再編当事法人の設立から継続して支配関係があるか
  失敗例:同時に買収した法人間の支配関係発生日を誤って判定した。
論点12‒2 新設法人に組織再編行為があった場合の除外規定に該当しないか
  失敗例:過去に合併を行っていたため繰越欠損金が切り捨てられた。
論点12‒3 みなし共同事業要件の判定要否
  失敗例:資料不足で,過去の判定根拠がわからなくなった。
  制度解説 補足編  共同事業要件とみなし共同事業要件
論点12‒4 みなし共同事業要件の判定
  失敗例:分割の事業規模要件を資本金の額で判定してしまった。
        分割の特定役員引継要件を合併と同じと勘違いした。
        過去の組織再編に気づかず事業規模継続要件の判定を誤った。
  制度解説 補足編   支配関係の継続もなく,みなし共同事業要件も満たさない場合のさらなる判定方法
論点13 引継ぎ繰越欠損金の帰属事業年度と使用可能期間
  失敗例:被合併法人の古い繰越欠損金を引継ぎ不可と勘違いした。
        合併で引き継いだ繰越欠損金の帰属事業年度を誤った。
        連続して合併したら繰越欠損金が切り捨てられた。
論点14 欠損金の繰戻還付の適用可否
  失敗例:大法人は欠損金の繰戻還付請求ができないと勘違いした。 
論点15 組織再編後の資本金等の額
  失敗例:資本金等の額が増加し,均等割の税負担が大幅に増えた。
        資本金を増加させたら外形標準課税の対象になった。
        株式交換による資本金等の額への影響を検討していなかった。
論点16 消費税への影響
  失敗例:株式を現物出資した際,非課税売上を計上しなかった。
        現物出資資産の帳簿価額により非課税売上を計上した。
        DES を非課税売上として計上しなかった。
        株式交換完全子法人の株主で非課税売上を計上しなかった。
        合併法人の納税義務判定を誤った。
        新設分割承継法人の簡易課税の選択可否判定を誤った。
論点17 不動産移転に係る登録免許税・不動産取得税
  失敗例:合併したら,多額の登録免許税が課された。
        分割したら,多額の不動産取得税が課された。
        適格分割なら不動産取得税は非課税になると勘違いした。
論点18 現物分配の金額が分配可能額を超えていないか
  失敗例:分配可能額を超過する現物分配を行ってしまった。
論点19 組織再編比率算定の要否
  失敗例:合併比率が適正でなく,株主間贈与による課税が生じた。
論点20 海外における課税関係
  失敗例:適格現物出資なのに外国子会社所在地国で課税が生じた。
論点21 組織再編特有の届出の要否
  失敗例:届出を失念したため,減価償却費が損金算入できなくなった。
        届出を失念したため,税額控除額が想定より少なくなった。
 
第Ⅲ部 論点整理シートの活用例

第Ⅳ部 巻末資料 手法別論点整理シート
 1 資本関係図
 2 論点整理【合併・分割・現物出資】
 3 論点整理【現物分配】
 4 論点整理【株式交換・株式移転】
 5 みなし共同事業要件【合併】
 6 みなし共同事業要件【分割】
 7 繰越欠損金・特定資産譲渡等損失の詳細検討

著者紹介

あいわ税理士法人(あいわぜいりしほうじん)
[プロフィール]
2002年11月、藍和共同事務所を母体として設立された税理士法人グループ。多くの公認会計士・税理士を擁し、会計・税務コンサルティングをはじめ、株式公開支援、事業承継・相続コンサルティングや企業買収におけるファイナンシャルアドバイザー業務・デューデリジェンス業務・バリュエーション業務、組織再編・連結納税支援サービスなどを提供している。各種セミナーの開催・専門誌への情報提供なども積極的に行っている。