武器としてのコーポレートガバナンス―経営陣・委員会事務局の変革指針

井上 康晴
亀長 尚尋

定価(紙 版):3,850円(税込)

発行日:2022/04/12
A5判 / 308頁
ISBN:978-4-502-41811-2

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本の紹介
CGコード改訂等の流れの中、企業目的と利益の両立を継続的に実現するためにガバナンスをどう改革するか。自社の志・大義をステークホルダーに問うに際しての着眼点を提示。

目次

はじめに
本書の読み方

第1章 コ-ポレ-トガバナンス改革のこれまでとこれから 
 1-1.日本のコ-ポレ-トガバナンス改革の振り返り 
  1-1-1.コ-ポレ-トガバナンスとは
  1-1-2.ここまでのコ-ポレ-トガバナンス改革の流れ
  1-1-3.日本におけるコ-ポレ-トガバナンス改革の特徴
  1-1-4.日本企業のコ-ポレ-トガバナンスの進化の実際
 1-2.サステナビリティ時代のコ-ポレ-トガバナンス 
  1-2-1.サステナビリティ経営の意義
  1-2-2.日本企業が注視すべきサステナビリティ関連トレンド
  1-2-3.サステナビリティ時代へのマインドセット
 1-3.日本のコ-ポレ-トガバナンス改革の今後の見通し 
 第1章まとめ
 コラム1 【指名委員会と報酬委員会】

第2章 日本企業のコ-ポレ-トガバナンス運営の課題 
 1.取組テ-マ・課題が山積し,対応を進めるも,全体ポリシ-
   が不明瞭になりやすい。 
 2.「稼ぐ力の向上」のためのコ-ポレ-トガバナンス,という
   観点からは,未だ強化の余地がある。 
 3.グロ-バルな動向についてもキャッチアップを進めているが,
   日本の官庁からの要請や周囲の企業の動向を踏まえた受動
   的な対応になりがちである。 
 4.多くの取組みを進めるためのコ-ポレ-トガバナンス事務
   局の体制・マインドが十分に整いきらず,経営・取締役会・
   委員会・株主・投資家との関係が充実しきらない。 
 第2章まとめ
 コラム2 【オ-センティックリ-ダ-シップ】

第3章 ガバナンス強化を通じた稼ぐ力の向上
 3-1.取締役会/委員会によるガバナンス 
  3-1-1.取締役会/委員会によるガバナンスは機能しつつあるのか
  3-1-2.取締役会/委員会によるガバナンスの現状
  3-1-3.日本企業に求められるアクション
 3-2.株主・投資家目線でのガバナンス強化 
  3-2-1.なぜ今,株主・投資家目線でのガバナンスが重要なのか
  3-2-2.株主・投資家目線でのガバナンスの現状
  3-2-3.日本企業に求められるアクション
  3-2-4.政府・省庁に期待されるアクション
 3-3.「組織力」へのガバナンス 
  3-3-1.「人的資本経営」の推進
  3-3-2.「両利きの経営」の推進
 3-4.稼ぐ力2.0~3. 0の創出に必要なコ-ポレ-トガバナンス
 3-4-1.パ-パス/マテリアリティを軸としたガバナンスの再編集
  3-4-2.サステナビリティ時代に即したガバナンスの整備
  3-4-3.サステナビリティ時代に対応した株主・投資家との対話
 第3章まとめ
 コラム3 【利益額と利益率~収益性指標の重要性再考】

第4章 グロ-バル・コ-ポレ-トガバナンス・プラクティス 
 4-1.ガバナンステ-マのOverview 
 4-2.米国における報酬動向 
  4-2-1.Non-Binding Say on Pay(“SOP”)
  4-2-2.Compensation Discussion and Analysis(“CD&A”)
  4-2-3.Summary Compensation Table(“SCT”)and other
         Compensation Tables/Narratives
  4-2-4.Annual Compensation Risk Assessment and other
         Disclosures(ACRA)
  4-2-5.CEO Pay Ratio
 4-3.その他重要トピック 
  4-3-1.Human Capital Management(HCM)
  4-3-2.Real Time Reporting
  4-3-3.r-TSR Modifier/Circuit Breaker
  4-3-4.KPIとしてのESG
  4-3-5.その他KPI
  4-3-6.社外取締役への株式報酬付与
 第4章まとめ
 コラム4 【ペイレシオ(CEO Pay Ratio)】

第5章 コ-ポレ-トガバナンスの質的向上に向けた自己変革 
 5-1.報酬委員会 
  5-1-1.第1の役割:自社の役員報酬制度のレビュ-と検証
  5-1-2.第2の役割:社長/CEOの役員報酬に関する検証と,委員
         会としての見解提示
  5-1-3.第3の役割:社長/CEOが下した配下の経営陣幹部の評
         価・報酬額の妥当性の検証
  5-1-4.第4の役割:役員報酬制度に関する社外へのアカウンタビ
         リティの履行
 5-2.指名委員会 
  5-2-1.CEOサクセション
  5-2-2.CEOサクセションと次世代リ-ダ-育成
 5-3.コ-ポレ-トガバナンスの質的向上に向けた事務局の自己変革 
  5-3-1.コ-ポレ-トガバナンスの経営的意味
  5-3-2.委員会事務局に求められる自己変革とは
 第5章まとめ
 コラム5 【日本の役員報酬はなぜ上がらないのか?】
 

著者紹介

井上 康晴(いのうえ やすはる)
[プロフィール]
マーサージャパン 組織・人事変革コンサルティング部門 シニアプリンシパル
役員報酬・コーポレートガバナンス プラクティスリーダー

事業会社,外資系コンサルティングファームを経て現職。組織,人事戦略の策定・導入から,組織・人事制度設計と運用サポート,グループ人材マネジメント,チェンジマネジメント,タレントマネジメント,人材アセスメント,人材ポートフォリオの変革,人材教育体系の設計まで,多岐にわたるプロジェクトをリードしている。役員報酬,CEOサクセション,指名委員会・報酬委員会運営,社外取締役の役割等に関する地上波での解説に加え,五大紙における取材記事の掲載や専門誌に数多く寄稿している。
名古屋大学経済学部卒業。

亀長 尚尋(かめなが なおひろ)
[プロフィール]
マーサージャパン 組織・人事変革コンサルティング部門 プリンシバル

外資系コンサルティングファームを経て現職。組織・人事領域を中心としたコンサルティングサービスを国内外の企業に対し実施。グループ人材マネジメント構築,人事制度設計,役員報酬制度改革・導入支援,役員選抜アセスメント, PMI支援,組織戦略策定,人事デューデリジェンス等の領域におけるコンサルティングに従事。これまで取締役会の運営やサクセションプラニングに関する取材記事の掲載をはじめ数多くの専門誌に寄稿している。
東京大学工学部卒,同大学大学院工学系研究科修了。