会社の商標実務入門〈第3版〉

正林 真之 監修

定価(紙 版):3,410円(税込)

発行日:2022/03/17
A5判 / 292頁
ISBN:978-4-502-42071-9

送料について
本の紹介
自ら商標の出願ができることを目指し、商標法と調査から紛争処理までの実務手続の基本を解説。商標の戦略的活用について「商標権のマネジメント」として1章を設けている。

目次

序 章  商標法について
 Ⅰ 本書の性質とその使い方
 Ⅱ 商標とは
  1 商標とは
  2 知的財産
 Ⅲ 商標権と他の知的財産権との違い
  1 特許権・実用新案権との違い
  2 意匠権との違い
  3 著作権との違い
  4 商法・会社法(商号)との違い
  5 不正競争防止法との違い
  6 知的財産の一覧

第1章  出願の前に
 Ⅰ 商標を検討する
  1 出願に際して,何を検討すべきか
  2 商標の検討
  3 商品又は役務の検討
  4 商標の使用
  5 商品又は役務の指定
 Ⅱ 商標調査
  1 商標調査の必要性
  2 商標の類似
  3 商品・役務の類似
  4 調査用データベース
  5 商標調査の手順
  6 特許情報プラットフォームを使った商標検索の方法
 Ⅲ 出願に際して注意すべき点
  1 商標登録に必要な要件
  2 適式な商標登録出願であること
  3 識別性を有すること
  4 不登録事由に該当しないこと
  5 使用意思を有する商品又は役務を指定すること(商標法3条1項柱書)
  6 商標法6条1項及び2項の規定に従った商品又は役務を指定すること
  7 特殊な出願の出願時における注意点
  8 出願に際して注意すべき点

第2章  商標登録出願から登録までの手続
 Ⅰ 商標登録出願
  1 出願書類の作成
  2 出願方法
 Ⅱ 商標審査での手続
  1 出願後の手続
  2 拒絶理由通知
  3 意見書の記載方法
  4 補正書の記載方法
  5 全文補正
  6 部分補正
  7 補正ができる範囲について
  8 拒絶理由通知書の実例とその対応例
  9 登録査定・拒絶査定
  10 拒絶査定不服審判
  11 登録料納付後の手続

第3章  登録後の審判等の手続
 Ⅰ 審判手続の種類
 Ⅱ 登録異議申立
  1 概要
  2 手続
 Ⅲ 無効審判
  1 概要
  2 手続
  3 無効審判を請求できる者
  4 請求できる無効理由
  5 請求できる時期・範囲
  6 効果
 Ⅳ 不使用取消審判
  1 概要
  2 手続
  3 不使用取消審判を請求できる者
  4 請求できる時期・範囲
  5 登録商標の使用を証明する場合のポイント
  6 効果
 Ⅴ その他の審判
  1 商標権者による不正使用取消審判
  2 使用権者による不正使用取消審判
  3 権利移転に伴う不正使用取消審判
  4 代理人等による不当登録についての取消審判

第4章  商標権のマネジメント
 Ⅰ 商標権のマネジメントで必要な視点
 Ⅱ 商標権,ブランドの価値を保つために行うべきこと
  1 登録料を納付せず,又は更新せずに消滅してしまう場合
  2 取消審判の結果,消滅してしまう場合
  3 異議申立・無効審判の結果,消滅してしまう場合
 Ⅲ  商標権,ブランドの価値を高めるために行うべきこと
  1 登録又は商標の表示を行う
  2 商標権に基づく権利行使を行う
  3 普通名称化の防止対策を行う
  4 防護標章登録を行う
  5 他者の商標登録を排除する
  6 ライセンスを許諾する
  7 商標権を譲渡する

第5章  商標権侵害
 Ⅰ 侵害品を発見したとき
  1 検討すべき事項
  2 対応策
  3 侵害行為に対する救済手段
 Ⅱ 他社から警告を受けた場合
  1 確認・検討
  2 判断
  3 回答
  4 事前調査の重要性
  5 他の法律の適用検討

第6章  外国出願
 Ⅰ 外国商標制度の概要
  1 属地主義
  2 各国商標制度の仕組み
 Ⅱ 外国商標出願の手続
  1 マドリッド協定議定書(マドリッドプロトコル)
  2 パリ条約
 Ⅲ 欧州連合,米国,中国の商標制度
  1 欧州連合商標制度
  2 米国連邦商標登録制度
  3 中国商標登録制度

著者紹介

正林 真之(しょうばやし まさゆき)
[プロフィール]
正林国際特許商標事務所 所長・弁理士。
1989年東京理科大学理学部応用化学科卒棠。1994年弁理士登録。1998年正林国際特許事務所(現・正林国際特許商標事務所)設立。
2007年~2011年度及び2018年~2020年度日本弁理士会副会長。東京大学先端科学技術研究センター 知的財産法分野 客員研究員等を務める。
現在注力している業務は,知的資産経営・知財価値評価,知財マネジメント,知財コンサルティング。事業モデルや収益性をベースにした知的財産権構築を提案し,国内外を問わず迅速・的確に対応できる最高水準の仕事に取り組んでいる。発明者とのコミュニケーション,法律・技術や豊富な具体例を含めた難解なマターについてのわかりやすい説明には定評がある。