- 本の紹介
- 組織のさまざまなポジションで意思決定を担うビジネスパーソンが身につけるべき知識・能力である“コストリテラシー”について、ケースをもとに解説するテキスト。
目次
第1章 戦略的コストマネジメントへの招待
第2章 戦略的コストマネジメントの基本概念
第3章 個別原価計算
第4章 総合原価計算
第5章 ABC (Activity-based Costing)
第6章 原価配分
第7章 コストビヘイビアと原価関数の推定
第8章 意思決定と原価分析
第9章 長期的意思決定と資本予算
第10章 戦略的コストマネジメントと価値連鎖分析
第11章 CVP分析とコスト構造
第12章 標準原価計算と原価差異分析
第13章 原価改善
第14章 原価企画
第15章 ABM(Activity-based Management)
- 担当編集者コメント
- 今、ビジネスパーソンに求められる“コストリテラシー”とは?
1.本書の意義
原価計算や原価情報は、それ自体で自己完結せず、組織内部におけるさまざまな意思決定に用いられることで、はじめて価値を生み出します。そして、原価計算を通じて作成される原価情報は、さまざまな局面で組織の意思決定に利用されます。戦略的コストマネジメントの本質は、ビジネスパーソン一人ひとりが、自らの決定が将来の原価に及ぼす影響を慎重に見極めながら、意思決定を行うことにあるのです。重要な意思決定の局面で、不正確で不適切な原価情報が利用されれば、誤った意思決定が行われ、会社の価値が損なわれてしまうでしょう。したがって、戦略的コストマネジメントの効果的な実践には、原価計算や原価情報に基づき意思決定を行うことによって価値を作り出すための知識・能力を身につけることが求められるのです。
本書は、この原価計算や原価情報を意思決定に活用することで価値を生み出すための知識や能力を“コストリテラシー(cost literacy)”と呼び、ケースをもとに体系的な知識・能力が身につくように解説しています。
2.本書の大きな特徴
①意思決定を担うすべてのビジネスパーソンがマスターすべき「コストリテラシー」について解説していること。
<本書で身につく“コストリテラシー”とは?>
〇 原価に関わる多様な概念や用語を理解する能力
〇 正確な原価を把握する能力
〇 コストビヘイビアを理解する能力
〇 原価情報に基づき意思決定を行う能力
〇 先端的なコストマネジメント手法を活用する能力
②ケースをもちいて、実際の企業において、経営者や管理者は、原価情報をどのように活用し、どのような意思決定を行っているかを考えることで、実践的な知識や思考力を養えること。
③実務や研究に有益なコラムが多数収録されていること。
3.本書の学び方
ステップ①:ケースに目を通す
ケースを熟読し、自らが当事者であったら、どのように問題を解決するかを考える。
↓
ステップ②:各章の内容を理解する
各章のテーマに関する標準的な知識を身につける。
↓
ステップ③:再びケースに戻る
もう一度ケースを読み、どのような解決策が見いだせるかを検討する。
↓
これにより、原価計算や原価情報から価値を作り出す知識や能力としての「コストリテラシー」を身につけることができる!
本書は、この分野の第一人者である梶原先生が、これまでの研究をベースに、意思決定を担うすべてのビジネスパーソンが身につけるべき内容を解説した渾身のテキストです。
ぜひご活用ください!