気候変動時代の「経営管理」と「開示」

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後藤 茂之 編著
鶯地 隆継 編著

定価(紙 版):4,620円(税込)

発行日:2022/03/28
A5判 / 404頁
ISBN:978-4-502-42361-1

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本の紹介
COP26やISSB設立等の動向やTCFD開示を進展させる、シナリオ分析、リスク管理等の重要論点を検討。IFRS視点で気候変動にアプローチする際の基本事項等を整理。

目次

はしがき 

第Ⅰ章/ 気候変動の経営管理へのインテグレーションの進展と課題
 1 気候変動への取組みの背景・意義と本章の目的
 2 社会と企業との関係の変化
 3 移行社会が必要とする情報
 4 気候変動の経営へのインテグレーションの意味
 5 インテグレーションにおける課題
 6 EU の取組みのレビューと今後の取組みへの留意点
 7 EU の取組みが示唆する気候変動への取組み強化

第Ⅱ章/ 気候変動に関わる開示の動向
 1 日本の上場企業における開示
 2 非財務情報開示の重要性
 3 気候変動等の開示をめぐる今後の動向

第Ⅲ章/ IFRS 財団による気候変動開示への対応
 1 IFRS の歴史的背景
 2 IFRS の基本的考え方
 3 IASB と気候変動
 4 新しい仕組みへの模索
 5 国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)の設立
 コラム1 企業情報開示におけるマテリアリティ

第Ⅳ章/ TCFD 開示への対応と課題
 1 TCFD 提言の見直しとTCFD ステータスレポート
 2 開示プラクティス
 3 開示に係る課題と今後の方向性

第Ⅴ章/ 気候変動とリスクアペタイトフレームワーク(RAF)
 1 リスクアペタイトフレームワーク
 2 気候変動とRAF
 3 RAF への具体的な組入れ例
 4 RAF に気候変動を組み入れるアプローチ
 5 今後の展望

第Ⅵ章/ 戦略とシナリオ分析の進化
 1 GHG 計測とSBTi
 2 金融機関における気候変動分析の在り方について
 3 移行リスク分析・評価
 4 物理的リスク(急性)分析・評価
 5 物理的リスク(慢性)分析・評価

第Ⅶ章/ 気候変動のリスク管理へのインテグレーション
 1 リスク管理の変遷と気候変動がもたらす変化
 2 COSO ESG の枠組みと気候変動リスク
 3 リスク評価の経営管理体系への組込み
 4 現状と今後の展開

第Ⅷ章/ 戦略と企業価値への影響
 1 企業価値の概念と戦略へのインテグレーション
 2 PRI と資産運用方針
 3 PRB と融資方針
 コラム2 非財務指標と財務指標の関連性の試行的検証

第Ⅸ章/ 気候変動と当局の動き
 1 気候変動と金融規制・監督の概観
 2 気候変動と国際的な金融規制・監督基準の策定
 3 気候変動と金融規制・監督の枠組み
 4 気候変動に関するストレステスト
 5 気候変動リスクと資本規制
 6 気候変動リスクと開示
 7 まとめ

第Ⅹ章/ 開示の規律と検証
 1 財務諸表と非財務情報との関係
 2 開示の規律と検証の課題
 3 財務諸表における「重要性」
 4 気候関連問題に関するIFRS の教育的資料
 5 試される企業の本気度
 ○ 短期的なマイナスを乗り越える覚悟

第Ⅺ章/ 今後の「経営管理」と「開示」の課題
 1 気候変動をめぐるこれまでの取組みと今後の変化
 2 新たなステージにおける企業の取組み課題
 3 企業の開示の強化
 4 最後に

《付録》関連する規制・コード・ガイダンス
 1  世界   
 2  日本   
 3  欧州   
 4  米国   
あとがき  

著者紹介

後藤 茂之(ごとう しげゆき)
[プロフィール]
専修大学大学院客員教授,中央大学大学院非常勤講師,静岡大学非常勤講師。商学実務特論,経営リスクマネジメントの講座,環境リスク・環境バイオにおける金融リスクを担当。

2015年3月まで大手損害保険会社及び保険持株会社にて,企画部長,リスク管理部長を歴任。損保•生保経営管理業務に従事。その間,日米保険交渉,合併・経営統合,海外M&A,保険ERMの構築などに参画。2015年4月より,大手監査法人にてリスクアドバイザリーサービスに従事。主として金融・保険会社に対し,経済価値ベースの管理(ERM高度化,IFRS導入),ガバナンス,リスクカルチャー,気候変動リスク,ESG要素の経営へのインテグレーションなどにかかわるサービスに従事,現在に歪る。
大阪大学経済学部卒業,コロンビア大学ビジネススクール日本経済経営研究所客員研究員(1996~1997), 中央大学大学院総合政策研究科博士課程修了。博士(総合政策),企業危機管理士。

[主な著作]
『気候変動時代の「経営管理」と「開示」』中央経済社(2022年,共同編著)
『リスク社会の企業倫理』中央経済社(2021年)
『気候変動リスクヘの実務対応』中央経済社 (2020年,編著)
『ERMは進化する-不確実性への挑戦』中央経済社(2019年)
『最新IFRS保険契約J保険毎日新聞社(2018年,第14章執筆)
『保険ERM基礎講座』保険毎日新聞社(2017年)
ERM経営研究会『保険ERMの理論と実践』金融財政事情研究会(2015年,第3章共同執筆)
Insurance ERM for New Generations, The Geneva Association, Insurance and Finance Newsletter, No.13 February 2014. P.25,26.
Building up capital buffers and recognizing judgemental risk, Asia Insurance Review, January 2013. P.76,77.
Behavioral Risk Management for Improper Risk Taking, Advaces In Management Vol.2 (4) April 2009. P.7-15.
The Bounds of Classical Risk Management and the Importance of a Behavioral Approach, Risk Management and Insurance Review, Vol.10, 2007. No.2, 267-282

鶯地 隆継(おうち たかつぐ)
[プロフィール]
有限責任監査法人トーマツ 監査品質統括部 テクニカルセンター(IFRS CoE) パートナー
日本銀行金融研究所客員研究員(2022年6月まで)

大手総合商社にて,主計部,英国駐在などを経て,米国基準連結決算を担当。その後フィナンシャル業務部長として内部統制プロジェクト構築を統括する。金融庁企業会計審議会の臨時専門委員や,企業会計基準委員会の専門委員などを経て2006年より,IFRS解釈指針委員会(IFRS-IC)委員。2011年より2019年まで国際会計基準審議会(JASB)理事。

[主な著作]
【連載】
「暖簾に腕押し」『週刊経営財務』
「会計は世界を変えるか」『会計・監査ジャーナル』
「つくり手のねらいと監査」『会計情報』

担当編集者コメント

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