海外贈賄危機管理の実務

國廣 正 編著
稲川 龍也 編著
竹内 朗 編著
海外贈賄防止委員会

定価(紙 版):3,080円(税込)

発行日:2022/09/06
A5判 / 200頁
ISBN:978-4-502-43611-6

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本の紹介
海外贈賄の危機管理を検討するにあたっての有事対応の基本を概観。また、3つのケーススタディをとおして、企業のとるべき対応を検討。企業価値の毀損を防止するための1冊。

目次

第1部 海外贈賄への対応

1 日本企業が置かれている状況

2 賄賂を要求された企業の有事対応

3 賄賂を支払った企業の有事対応

4 日本における検察官との合意制度(日本版司法取引)

5 日本企業に適用される海外贈賄防止関連法




第2部 ケーススタディ

ケース1:海外からの内部通報と社内調査

 1 海外からの内部通報に対する初動対応

 2 海外贈賄事案における社内調査

 3 贈賄の事実が確認された後の対応

ケース2:賄賂要求への対応と合意制度の活用

 1 贈賄要求への対応

 2 コロナ禍で渡航制限がある場合の社内調査の進め方

 3 事実を否認する最終決裁者へのヒアリング

 4 合意制度の活用

ケース3:役員関与事案と危機管理チームの対応

 1 各種関係機関への対応

 2 役員関与事案における対応

 3 米国FCPAの域外適用

著者紹介

國廣 正(くにひろ ただし)
[プロフィール]
弁護士
国広総合法律事務所代表弁護士。専門分野は,危機管理,コーポレートガバナンス,会社法訴訟など。ベトナム,インドネシア,ウズベキスタンでの外国公務員贈賄事件(日本交通技術事件)の第三者委員会の委員長を務めたほか,外国公務員贈賄事案の危機管理や贈賄防止体制構築の実務に携わる。経済産業省の「外国公務員贈賄の防止に関する研究会」委員として「外国公務員贈賄防止指針」の策定に関わったほか,OECDの贈賄作業部会による「フェーズ4対日審査」への対応も行う。

[主な著作]
『海外贈収賄防止コンプライアンスプログラムの作り方〔改訂版〕』(第一法規,2019)
『企業不祥事を防ぐ』(日本経済新聞出版社,2019)

稲川 龍也(いながわ たつや)
[プロフィール]
弁護士,公認不正検査士
1983年検事任官,2010年甲府地検検事正,2012年東京地検次席検事,2013年最高検総務部長兼検察改革推進室長,2018年広島高検検事長,2019年弁護士登録(高橋綜合法律事務所)。
現在2社の社外役員。
6年間の東京地検特捜部在籍期間を含め,数多くの贈収賄事件・大型経済事件などの企業犯罪を主任検事として担当し,最高検総務部長兼検察改革推進室長として,日本版司法取引を含む刑事訴訟法の改正作業,検察運用指針作りに関与する。
専門は,刑事事件,各種不正調査,企業の危機管理。

竹内 朗(たけうち あきら)
[プロフィール]
弁護士,公認不正検査士
1990年早稲田大学法学部卒
96年弁護士登録(第48期)
2001〜06年日興コーディアル証券株式会社(現SMBC日興証券株式会社)法務部勤務
06〜10年国広総合法律事務所パートナー
10年プロアクト法律事務所開設
上場会社の社外役員や第三者調査委員会の委員を歴任
23年12月に日本経済新聞社が発表した「企業法務・弁護士調査」の「危機管理・不正対応分
野」で総合ランキング第5 位に選出

海外贈賄防止委員会(かいがいぞうわいぼうしいいんかい)
[プロフィール]
日弁連「海外贈賄防止ガイダンス(手引)」の策定・監修に関わった弁護士および研究者が中心となり創立。「腐敗と闘うための武器を提供する」「海外贈賄の闇に光を照らす」「腐敗を撲滅するための連携を促す」を目標に掲げ,日弁連ガイダンス解説の発行,贈賄防止アセスメントツールの作成,腐敗防止強化のための東京原則策定(グローバル・コンパクトネットワーク・ジャパンとの協働)など,海外贈賄防止に向けた様々な活動を展開。

ホームページ:https://www.antibriberyjapan.org/