実践インキュベーション―大学発スタートアップ・エコシステムへのインサイト

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あずさ監査法人インキュベーション部

定価(紙 版):3,630円(税込)

発行日:2022/08/25
A5判 / 280頁
ISBN:978-4-502-43651-2

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本の紹介
知財を生かして社会課題解決に挑む大学発スタートアップを取り巻くエコシステムはいまだ開発途上。現状と課題を明らかにし、欧米の事例を織り交ぜながら解決策を提示する。

目次

はじめに

第 1 章 インキュベーションの必要性
 1 インキュベーションとは
  ⑴ インキュベーションとは何か?
  ⑵ インキュベーションのプレイヤー
 2 インキュベーションをめぐる国際比較
  ⑴ 世界におけるスタートアップの動向
  ⑵ 各国におけるスタートアップの環境
  ⑶ 日本におけるスタートアップ創出
 3 日本におけるイノベーションとスタートアップ
  ⑴ 低成長時代の日本とイノベーション
  ⑵ 日本の社会課題とスタートアップ
 4 日本のインキュベーションにおけるプレイヤー別の課題
  ⑴ 起業家側の課題
  ⑵ 投資の出し手である金融機関・VC側の課題
  ⑶ 専門家側の課題
  ⑷ 大企業側の課題
  ⑸ 大学側の課題

第 2 章 インキュベーションの実現
 1 インキュベーションとスタートアップの関係
  ⑴ インキュベーションの担い手はスタートアップ
  ⑵ 大学におけるインキュベーションの課題と対応策
 2 スタートアップの起業とは
  ⑴ 前 提
  ⑵ ニーズの探索とコンセプト設計
  ⑶ ソリューションの開発
  ⑷ 経営チーム
  ⑸ 創業時の資金関係
  ⑹ その他のポイント
 3 会社経営に必要な基礎知識
  ⑴ 経営管理
  ⑵ 事業計画と資金調達

第 3 章 米国のインキュベーション事例
 1 米国における大学の知財戦略
  ⑴ 米国の大学発スタートアップ
  ⑵ バイ・ドール法の制定とその効果
 2 米国における大学TLOの事例
  ⑴ 大学にとっての知財戦略
 3 米国における大学発スタートアップの成功事例
  ⑴ 米国における大学発スタートアップ
  ⑵ 米国内の雇用の流動化と経営人材の育成の仕組み

第 4 章 大学所有の知財とその事業化
 1 日本の大学発スタートアップを取り巻く環境
  ⑴ 大学の特許出願件数の推移と米国との比較
  ⑵ 大学の知財マネジメントの現状
 2 共同研究と事業化
  ⑴ 大学と企業の共同研究
  ⑵ 共同研究における知財の重要性
 3 事業化に必要なもの
  ⑴ 経営資源『ヒト』
  ⑵ 経営資源『モノ』
 4 知財情報の開示
  ⑴ 知財情報の開示をめぐる動向
  ⑵ 欧州企業の開示例

第 5 章 資本政策
 1 GAPファンドが大学発スタートアップに果たす役割
  ⑴ 日米の大学発スタートアップの設立状況の違い
  ⑵ 米国では基礎研究を事業につなげるために何を行っているか?
 2 スタートアップと資金調達
  ⑴ スタートアップにとっての資金とは
  ⑵ 各ステージでの必要な資金とGAPファンド,公的な支援策
  ⑶ 資金調達の方法と資金の出し手
  ⑷ 最近の新しい資金調達方法(コンバーティブル投資手段)
 3 株式と株価算定(新株予約権とその評価を含む)
  ⑴ 普通株式と種類株式
  ⑵ 株価算定の方法
  ⑶ 株価算定における問題点
 4 資本政策と留意点
  ⑴ 資本政策とは
  ⑵ 資本政策とその留意点
  ⑶ 資本政策の事例
  ⑷ インセンティブの与え方
  ⑸ 大学発スタートアップでの特徴的な事項
 5 大学発スタートアップでの新株予約権の活用
  ⑴ 新株予約権とは
  ⑵ 大学が新株予約権のメリットを活かす着眼点
  ⑶ 新株予約権をめぐる論点
  ⑷ 大学への新株予約権の付与事例
  ⑸ ストック・オプションの税務
 6 GAPファンド
  ⑴ リスクマネーの供給源であるGAPファンドの事例分析
  ⑵ GAPファンドとスタートアップ創出数の関係
  ⑶ 欧米のGAPファンドの事例

第 6 章 大学発スタートアップをめぐる出口戦略
 1 出口戦略に向けたCVCの役割と位置づけ
  ⑴ GAPファンドが大学発スタートアップに果たす役割
  ⑵ CVCとGAPファンドの関係
 2 IPOとM&Aの比較
  ⑴ IPOとM&Aの意義・目的の違い
  ⑵ エグジット準備段階における違い
  ⑶ エグジット後の影響
 3 日米の出口戦略動向
  ⑴ 日米のVC投資の違い
  ⑵ 日米のスタートアップの違い
  ⑶ 日米の出口戦略の違い
 4 投資回収と注意点
  ⑴ エグジット計画と注意点
  ⑵ VCとCVCにおけるハンズオン支援
 5 IPOプロセス
  ⑴ 国内IPO市場の概況
  ⑵ 大学発スタートアップのIPO
  ⑶ IPOスケジュール
  ⑷ 東京証券取引所の上場基準
  ⑸ IPOにおけるファイナンス
  ⑹ グローバルオファリング
  ⑺ 米国上場について
 6 M&Aプロセス
  ⑴ スタートアップM&Aの現状と課題
  ⑵ M&Aでのポイント
  ⑶ M&A後に向けての留意事項

第 7 章 出口戦略後の成長に向けて
 1 資本市場で求められるニーズの変化
  ⑴ 資本市場の入口で求められること
  ⑵ コーポレートガバナンス改革の潮流
  ⑶ 持続的成長に向けて
 2 コンプライアンスの重要性
  ⑴ 経営者の責任,企業の責任
  ⑵ エンタープライズリスクマネジメント
  ⑶ 不正の要因
  ⑷ 経営者の役割

おわりに

著者紹介

あずさ監査法人インキュベーション部(あずさかんさほうじんいんきゅべーしょんぶ)
[プロフィール]
大学発スタートアップを中心に社会価値が創造されると考えられる新しい革新的な技術を有する企業および起業家を発掘・育成・支援しています。主な活動として,産学連携組織との大学発スタートアップ育成に向けた課題周知活動,起業家への戦略的な支援活動および官公庁との連携を通じたスタートアップ発掘・育成・支援活動を行っています。