- 本の紹介
- 企業とステークホルダーとのコミュニケーションの媒体としての会計について考えることにより、社会科学の一部としての会計の本質、機能および構造を見つめ直す意欲作。
目次
会計コミュニケーションの理論
目次
第1章 会計コミュニケーション理論の基礎
第1節 会計情報の本質
1 出力基準
2 簿記システム
第2節 会計情報利用者と信頼性
1 集計結果としての財務諸表
2 会計情報有用性の必要条件と十分条件
第3節 会計情報の検証可能性
1 検証力ある客観的証拠と資料準拠性
2 検証可能性とアリバイ症候群
第4節 会計情報の表現的忠実性
1 会計情報の信頼性の確証
2 会計情報の表現的忠実性の分析
第2章 会計目的
第1節 会計の基本目的と応用目的
1 2つの企業目的と企業の社会的責任(CSR)
2 会計の基本目的
3 会計の応用目的
第2節 会計の主体と客体
1 会計の主体
2 会計の客体
第3章 会計上の認識と測定
第1節 会計上の認識
1 会計とプラグマティズム
2 認識の意味
3 会計上の認識の本質
第2節 会計上の測定
1 属性と測度
2 レリバンス
3 属性のレリバンスと測度のレリバンス
第4章 会計上の合理性と因果性
第1節 会計上の合理性
1 会計における対象の2段性
2 会計とコミュニケーション的合理性
第2節 会計上の因果性
1 テレオロギーと因果性
2 因果性の本質
3 会計における因果性の展開
第3節 複式簿記と多式簿記
1 分類的複式簿記と因果的複式簿記
2 複式簿記の多式簿記への拡張可能性
第5章 会計表現
第1節 会計表現の本質
1 操作的定義
2 勘定による表現
第2節 会計表現の機能
1 分 類
2 比 較
第3節 会計表現の構造
1 勘定科目
2 勘定金額
第4節 会計の抽象過程
1 集約と抽象過程
2 抽象過程の基本問題
3 会計の抽象過程
第6章 会計記号
第1節 記号論の3分野
1 記号論
2 構文論
3 意味論
4 語用論
第2節 会計理論の3類型
1 会計理論評価の3局面
2 構文論的会計理論
3 意味論的会計理論
4 語用論的会計理論
第3節 会計記号化の基礎構造
1 複式簿記
2 因果的分類
3 費用と収益との対応
第7章 会計情報化
第1節 エディプス効果
1 エディプス効果の意義
2 エディプス効果と会計上の予測
第2節 衣裳哲学
1 衣裳哲学の意義
2 衣裳哲学と会計
第3節 トレード・オフ
1 目的適合性と信頼性とのトレード・オフ
2 トレード・オフの本質
3 トレード・オフの事例
第8章 会計政治化
第1節 会計基準と会計基準設定
1 会計基準の本質と類型
2 会計基準設定と公益の概念
3 会計基準の選択基準
第2節 会計基準の経済的インパクト
1 会計基準の経済価値
2 会計基準が企業に与える経済的インパクト
第3節 わが国企業会計制度と会計基準設定主体
1 トライアングル体制
2 トライアングル体制と企業会計原則
3 会計基準設定主体
第4節 会計政治化の本質
【参考文献】
索 引
著者プロフィール
船本 修三(ふなもと しゅうぞう)
博士(商学)
昭和45年3月 立教大学経済学部経済学科卒業
昭和47年3月 立教大学大学院経済学研究科修士課程修了
昭和50年3月 大阪学院大学大学院商学研究科博士課程単位取得満期退学
昭和62年4月 大阪学院大学商学部教授
平成6年4月 大阪学院大学流通科学部教授
平成12年4月 大阪学院大学企業情報学部教授(現在に至る)
〔主要著書〕
『企業情報の基礎理論』中央経済社 平成19年
『会計基礎論』中央経済社 平成9年
『会計情報システムの基礎理論』中央経済社 平成8年
『簿記基礎論』法政出版 平成3年
『会計情報論の基礎』中央経済社 平成元年