成果を導くストーリー業績に直結する経営改善の進め方
- 本の紹介
- 経営改善とは業績改善であり、財務的成果を生み出してこそ意味がある。「財務=事業」の視点をベースに、財務分析から入って改善のストーリーを組み立てていく手法を解説。
目次
成果を導くストーリー
業績に直結する経営改善の進め方
目次
第1章 経営改善思考の全体像~経営改善の考え方・捉え方~
第1節 経営者は「先を」「高く」「深く」捉えよ
~業績良好企業の経営課題の捉え方~
1.「ユニクロの過去最高益」の新聞記事
2.経営者は「先を」捉えよ
3.経営を「高く」捉えよ
4.経営を「深く」捉えよ
5.経営者は「先を」「高く」「深く」捉えよ
第2節 業績直結型の経営改善の全体像
~経営改善は,どこから入って,どこに出ればよいか?~
1.企業を見る3つの視点
2.経営改善の全体像と入口と出口
3.正しい入口から入り,正しい出口から出る
第2章 業績を上げるための財務分析
~経営改善の入口と出口を捉えよ~
第1節 本当の財務分析力とは?~財務分析のポイントは2つ~
1.財務分析はその目的により重点が異なる
2.財務分析は,ブレイクダウンして分析すること
3.財務数字の裏を想像しながら分析すること
4.仮説を持った分析はなぜ有効なのか
第2節 業績改善に直結する財務分析のしかた
~経常利益増減要因分析とその活用法~
1.費用を変動費と固定費に分ける
2.経常利益目標を達成するための業績計画の立て方
3.経常利益を決定する3つの要素とは
4.経営は収益構造で考える
5.経常利益増減要因分析の活用
6.経常利益増減要因分析の計算式と事例
7.経常利益増減要因分析の経営改善への活用
8.計画策定,計画の評価・検証への応用
第3節 業績改善に直結する改善策のポイント
~3つの切り口で考える経営改善策~
1.経常利益の改善策の要点
2.売上高対策の重点ポイント
3.限界利益率(変動費率)対策の重点ポイント(その1)
〜利益率を決定する4つの要素〜
4.限界利益率(変動費率)対策の重点ポイント(その2)
〜利益確保はより顧客に近い前段階(川上)から〜
5.固定費対策の重点ポイント
〜許容固定費内に押し込むやりくり〜
第4節 業績改善に直結するキャッシュ・フロー分析のしかた
~中小企業のためのキャッシュ・フロー経営とキャッシュ・
フロー分析のポイント~
1.キャッシュ・フローとは何か
2.「お金(利益)を稼ぐ」マネジメントと「お金(利益)を使う」
マネジメント
3.社員へのキャッシュ・フロー経営の関心を高める
4.キャッシュ・フロー経営は「デフレ経済対応型経営」である
5.キャッシュ・フロー計算書とキャッシュ・フロー分析のポイント
6.誰でもできるキャッシュ・フロー計算書の作り方
7.キャッシュ・フローのパターンを見る
8.業績改善に直結するキャッシュ・フロー分析のしかた
9. 投資キャッシュ・フローを一歩踏み込んで考えてみよう
第3章 業績を上げるための事業分析と事業戦略
~経営改善のキモを捉え,戦略をつくれ~
第1節 財務分析と事業分析を一体で結びつけて考えることが大切
~財務と事業は表裏一体~
1.財務分析と事業分析との関係
2.事業戦略(ビジネスモデル)と収益モデル(儲け方)を関連づけて
見る
3.経営改善ストーリーのパターン例
第2節 業績改善に直結するフレームワーク・戦略論の使い方
~フレームワークは道具。道具に使われるな,使え~
1.事業分析に使われるフレームワーク
2.そもそも「フレームワーク」とは何か
3.フレームワークを有効に活用して成果を出すためには何が
必要か
4.フレームワークをどう使ったらよいのか
5.フレームワークは道具にすぎない。道具に使われるな,使え
第3節 業績改善に直結する戦略とは
~業績改善をもたらすのは戦略自体の優劣か~
1.成果の出る戦略の構成要素
2.より長く成果が実現する戦略・プロセス・人材の構造
3.成果を実現する戦略構造のチェックポイント
第4章 業績を上げるための経営機能強化策
~戦略の実行力を強化せよ~
第1節 営業力強化のポイント~顧客接点を強化せよ~
1.営業力強化の取り組み方
2. 販売計画の実効性のアップ(「誰に」・「何を」・「どのように」の
明確化):Plan
3.「効果的」な営業活動の実践:DO
4.「効率的」な営業活動の実践:DO
5.営業マネジャーによる確実な進捗管理:CHECKおよびACTION
6.顧客ニーズの把握による販売チャンスの把握
7.営業マンのモチベーションアップ
8.基礎的営業力の確保
9.トップセールスについて
10.業績改善に直結する営業力強化のために
第2節 製造力強化のポイント
~Q(品質),C(コスト),D(納期)を強化せよ~
1.製造現場を見るポイントは「Q(品質),C(コスト),D(納期)」
2.「Q(品質)」の状況・レベルを見るポイント
3.「C(コスト)」の状況・レベルを見るポイント
4.「D(納期)」の状況・レベルを見るポイント
5.業績改善に直結する製造現場の見方
第3節 開発力強化のポイント~将来の収益源をしっかり創り出せ~
1.商品を「創って」,「造って」,「売る」
2.現在の製品・商品の分析
3.現在の商品開発テーマの総チェック
4.コスト優先の開発は成功しない
5.販売の改善
6.新製品・商品開発のプロセス管理(PDCA)の確立
7.業績改善に直結する開発力強化のために
第5章 業績直結型の経営改善事例
第1節 業績不振,再生支援企業における事例
1.財務分析
2.事業分析
第2節 業績良好企業における事例
1.財務分析
2.事業分析
コラム 経営の現場から
■「自分が社長だったら」の視点
~経営者の悩みを自分のこととして考えられるか~
■会社の成長は経営者次第
~社長の頭の中でバランスがとれていますか~
■事業家と経営者~経営ではバランスが大切です~
■社長! あなたが会社の組織的運営をぶち壊していませんか?
~社長の「我慢」が幹部社員を育てます~
■人材教育投資~人材育成の重要性~
■資金繰りは大切です。でもそれでいつも頭いっぱいでは困ります
~資金繰り社長~
■兄弟経営のウィークポイント~船頭多くして~
■経営者の報酬~報酬の考え方~
■人件費コストと給与の問題~感情と理性のジレンマ~
■内向き社長では儲かりません。管理志向のみのマネジメント
~トップセールスの重要性~
■経営者への社員からの評価
~社員からの評価にどう回答しますか~
■人件費コストと給与の問題~非金銭的な「高賃金」の実現~
■経営者に求められる決断力~経営者の使命感,生き方~
■経営コンサルタントとして~目指す経営コンサルタント像
著者プロフィール
鍵谷 英二(かぎや えいじ)
・公益財団法人 日本生産性本部 主席経営コンサルタント
・公認会計士
1965年 岐阜県生まれ
1988年 千葉大学法経学部 法学科卒業
1988年 太陽神戸銀行(現三井住友銀行)入行
1993年 青山監査法人(現あらた監査法人)入所
1997年 公認会計士登録
1998年 「日本生産性本部 経営コンサルタント養成講座」を修了後,経営コンサルタントとして,中堅中小企業を主なクライアントとし企業の診断指導にあたり,現在に至る。
企業の社長の視点に立ち,自分が経営者だったらどうするかを常に考えている。
クライアントの現状をよく聞き,分析し,企業実態に合った優先順位の高い経営課題の抽出,具体的な改善策の立案と実行により成果を追求する。
財務的な問題点を入口に,業績改善に直結する改善策立案,マーケティング戦略,戦略実践指導,業績管理制度の設計・導入,人事制度設計・導入,目標管理制度の設計・導入,資金繰り指導,幹部社員教育など,それぞれのクライアントに合った業績向上のための総合的指導を行っている。
著書:
『 企業再生のための経営改善計画の立て方』(中央経済社)共著
『人事評価制度事例集』(政経研究所)共著
『業績直結型 評価制度実例集』(政経研究所)共著
- 担当編集者コメント
- 「財務=事業」というのは,ある意味,当たり前のことです。でも,その当たり前の視点で押し通し,経営改善を図っていく方法は,あまり本になっていません。長年コンサルに従事してきた著者ならではの,会社の立場に立った1冊です。