IFRS導入のコスト分析

小津 稚加子 編著
梅原 秀継 編著

定価(紙 版):3,740円(税込)

発行日:2011/07/08
A5判 / 280頁
ISBN:978-4-502-44110-3

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本の紹介
上場企業に実施したIFRS導入の際のコスト・ベネフィット調査をもとに、回答者が重視した過年度修正、連結、収益認識、業績報告、退職給付などの諸項目を分析し、導入にかかわる課題を検討。

目次


IFRS導入のコスト分析
目次

 はしがき

第1編 IFRS導入のコストとベネフィット
 第1章 IFRS導入のコスト・ベネフィット研究⑴
       ―アメリカ,EU,オーストラリアの状況
  Ⅰ はじめに
  Ⅱ IFRS導入のコスト・ベネフィットに関する先行研究
   1 諸外国・地域における先行調査・先行研究
   2 日本を対象とする先行調査・先行研究
  Ⅲ アメリカ
   1 期待されるベネフィット
   2 予想されるコスト
  Ⅳ EU
  Ⅴ オーストラリア
  Ⅵ む す び

 第2章 IFRS導入のコスト・ベネフィット研究⑵
       ―日本におけるIFRS導入前調査の分析
  Ⅰ はじめに
  Ⅱ 調査の背景―日本におけるIFRSへの対応
  Ⅲ 調査の概要
  Ⅳ 回答企業の特性
  Ⅴ 調査結果
   1 IFRS導入に関するコストとベネフィットに関する全般的な評価
   2 IFRS導入が困難な領域
   3 IFRS導入に際しての追加的な手間や時間
   4 IFRS導入コスト
   5 IFRS導入と経営戦略 ……ほか
  Ⅵ む す び

 第3章 コスト・ベネフィット調査の論点整理⑴
       ―原則主義・規則主義に関する問題
  Ⅰ はじめに
  Ⅱ いつ,どのように原則主義がIASBに現れたのか
   1 アメリカにおける原則主義の展開
   2 IASBの見解
  Ⅲ 英連邦諸国の研究
   1 Alexander[1999]
   2 Nobes[2005]
  Ⅳ  原則主義による実務の展開
      ―リース会計基準を事例とした考察
   1 現行基準の場合
   2 新基準案の場合
  Ⅴ む す び

 第4章 コスト・ベネフィット調査の論点整理⑵
       ―専門的知識の習得,トレーニングの観点から
  Ⅰ はじめに
  Ⅱ IFRS導入とトレーニング・研修の困難性
  Ⅲ 文化的差異とトレーニング・研修の困難性
  Ⅳ  IFRS導入により求められる資質とトレーニング・研修
  Ⅴ  IFRS導入コスト・ベネフィットの関係からみたトレーニング・研修
  Ⅵ む す び

第2編 会計基準のコスト分析 
 第5章 過年度遡及修正
  Ⅰ はじめに
  Ⅱ 基準設定までの経緯とIFRSとの同異
   1 基準設定までの経緯
   2 日本基準とIFRSの同異
  Ⅲ コスト増と捉えられる直接的な理由
  Ⅳ コスト増と捉えられる間接的な理由
   1 作業上のコスト
   2 思考上のコスト
   3 心理的コスト
   4 経済的コスト
  Ⅴ む す び
  IV  目  次

 第6章 連結財務諸表
  Ⅰ はじめに
  Ⅱ 識別可能資産・負債の公正価値測定
  Ⅲ 連結のれんの処理
   1 正ののれん
   2 負ののれん
  Ⅳ 連結利益の解釈
  Ⅴ む す び

 第7章 収益認識
  Ⅰ はじめに
  Ⅱ IFRS導入に伴うコスト
  Ⅲ  日本における収益の定義,収益認識規準および測定規準
  Ⅳ 物品の販売・役務の提供
   1 物品の販売
   2 役務の提供
   3 収益の測定
   4 取引単位の識別
   5 収益の総額表示と純額表示
  Ⅴ 工事契約
  Ⅵ 農  業
  Ⅶ む す び

 第8章 業績報告
  Ⅰ はじめに
  Ⅱ 1計算書方式と2計算書方式
   1  IAS1「財務諸表の表示」―1計算書方式と2計算書方式
   2  公開草案「その他の包括利益の項目の表示IAS第1号の
      修正案」―1計算書方式のみ採用の提案
   3  企業会計基準第25号「包括利益の表示に関する会計基準」
      ―1計算書方式と2計算書方式
  Ⅲ 費用項目の分類方法―性質別分類と機能別分類
   1 性質別分類と機能別分類
   2 業績報告を行う計算書の具体的例示
  Ⅳ 特別損益区分と経常利益
  Ⅴ 組替調整が行われる項目と行われない項目の区分
  Ⅵ む す び

 第9章 退職後給付
  Ⅰ はじめに
  Ⅱ 貸借対照表(財政状態計算書)
   1 IAS 19と日本基準
   2 ED IAS 19と公開草案
  Ⅲ 損益計算書(包括利益計算書)
   1 IAS 19と日本基準
   2 ED IAS 19と公開草案
  Ⅳ 数理計算上の差異
   1 IAS 19と日本基準
   2 ED IAS 19と公開草案
  Ⅴ む す び

 第10章 金融商品
  Ⅰ はじめに
  Ⅱ IASBにおける金融商品会計基準の最近の動向
  Ⅲ 金融資産の測定
   1 その他有価証券の評価差額の処理
   2 測定区分
   3 OCIオプション
  Ⅳ 償却原価および減損
   1 償却原価法
   2 償却原価で測定する金融資産の減損処理
  Ⅴ む す び

 ▪巻末付録 国際財務報告基準(IFRS)導入の
          コスト・ベネフィット調査

 ▪索  引


著者プロフィール 《編著者紹介》
小津 稚加子(おづ ちかこ)
九州大学大学院経済学研究院准教授。
神戸商科大学大学院経営学研究科博士後期課程単位取得退学。
2007年度より日本学術会議連携会員。
主要業績
『多国籍企業の会計』(監訳)中央経済社(2007年),
「EUにおける会計基準統合プロセス」『企業会計』(2009年),
「SME版IFRSの開発過程」『経済学研究』(2010年)等がある。

梅原 秀継(うめはら ひでつぐ)
中央大学商学部教授。
明治大学大学院経営学研究科博士後期課程修了・博士(経営学)。
2007年度日本会計研究学会学会賞受賞。
2011年度より公認会計士試験委員。
主要業績
『のれん会計の理論と制度』白桃書房(2000年),
「会計主体と株主持分―一般理論および連結基礎概念の適用をめぐって」『會計』(2006年)等がある。






















著者紹介

小津 稚加子(おづ ちかこ)

梅原 秀継(うめはら ひでつぐ)