- 本の紹介
- 財務報告を「会計の最終章」と位置づけ、財務報告制度のインフラ整備や、財務報告をめぐる諸問題に対する企業会計の対応について提言。最高の研究の成果をまとめた至高の一冊。
目次
財務報告の変革
目次
第1部 財務報告の変革に関する研究の意義と視点
第1章 財務報告の変革に関する研究の意義
第1節 本研究の問題意識
第2節 企業価値と財務報告の変革
1 CSR
2 知的財産
第3節 本研究の視点
第4節 本研究の基礎的前提
1 財務報告の意義
2 財務報告の範囲
3 基本財務諸表 ……ほか
第2章 制度の視点からの財務報告の棚卸しと現状分析
第1節 測定情報別視点
第2節 機能別視点
第3節 チャネル別視点
1 証券取引法・金融商品取引法
2 会 社 法
3 証券取引所の規制
第4節 会計単位別視点
第5節 公開・非公開別視点
第6節 報告対象別視点
1 内部報告
2 外部報告
第7節 報告媒体別視点
第8節 報告期間別視点
第9節 情報の性質別視点
第10節 セクション別視点
1 知的財産報告および環境報告・サステナビリティ報告・
CSR報告
2 内部統制報告書および事業リスク情報
第3章 史的分析の視点からの財務報告の棚卸し
第1節 わが国の会計基準設定主体
第2節 「企業会計原則」の誕生と財務報告
第3節 「企業会計原則」の形成と財務報告
第4節 ASBJ等による会計基準と財務報告
第5節 監査基準と財務報告
第6節 原価計算基準と財務報告
第4章 欧米の財務報告制度からの知見
第1節 アメリカの財務報告制度からの知見
1 SEC
2 AICPA
3 FASB
第2節 EU等の財務報告制度からの知見
1 EU
2 イギリス
3 フランス ……ほか
第5章 実証研究の視点からの財務報告の分析
第1節 問題の提示と分析の概要
第2節 電子開示システム導入の効果に関する実証研究
1 EDGARで開示された会計情報の有用性
2 XBRLによる財務報告の導入
第3節 非財務情報の有用性に関する実証研究
1 財務情報と非財務情報の開示
2 実証研究の概観
第4節 インタンジブルズ情報の有用性に関する実証研究
第5節 人的資本に関する実証研究
第6節 従業員情報の株価関連性とリスク関連性
1 Rosettによる先行研究の概要
2 実証分析のモデル
3 実証分析のデータ ……ほか
第7節 人的資本に関する限界生産性指標
1 先行研究の概観
2 分析方法
3 サンプルと記述統計 ……ほか
第8節 総括とインプリケーション
第2部 財務報告の変革にむけての提言
第6章 財務報告の変革のあり方——FRからEBRへ
第1節 現行財務報告の限界と問題点
第2節 財務報告のボーダレス化と変革
1 財務報告への統合―ファースト・ボーダー
2 EBRへの統合―セカンド・ボーダー
第3節 エンハンスト・ビジネス・リポーティングとXBRL
1 XBRLの意義
2 XBRLを用いた財務報告の現状
3 XRBLを用いた情報開示の問題点
第4節 エンハンスト・ビジネス・リポーティングと
日本版エンハンスト・ビジネス・リポーティングのあり方
1 ビジネス・リポーティングの意義
2 EBRの意義と限界
第7章 財務報告の変革のための企業価値評価モデル
第1節 コックピット・モデル
1 コックピット・モデルの意義
2 コックピット・モデルのコンセプトと企業価値
3 コックピット・モデルの因子
第2節 企業価値評価モデルの検討
1 企業価値評価モデルの意義
2 ブランド価値評価モデル(経済産業省モデル)
3 オールソン・モデル
第3節 気候変動因子を反映したコックピット・モデル
(Cockpit Model for Climate Change;CMCC)
1 気候変動要因の重要性
2 気候変動要因への限定
3 CMCCの因子
第4節 CMCCの株価説明力に対する実証研究
1 実証分析のモデル
2 仮 説
3 データ ……ほか
第3部 財務報告の変革とEFR
第8章 財務報告の変革と基礎概念
第1節 財務報告の目的についてのサーベイ
1 財務報告の目的の嚆矢
2 財務諸表の目的から財務報告の目的への変革
3 財務報告の目的の潮流
第2節 財務報告とEFR
第3節 EFRをめぐる環境状況の変化
1 財務報告と企業会計
2 財務報告と法規範
3 財務報告と社会的・経済的背景 ……ほか
第4節 FRとEFRによって提供される情報の特徴および限界
第9章 EFRの目的
第1節 EFRの基本目的
第2節 情報利用者とステークホルダー
第3節 投資意思決定に有用な情報
第4節 企業価値評価に有用な情報
第10章 財務報告の意思決定有用性
第1節 財務報告情報の質的特徴
1 財務報告情報の質的特徴の目的
2 財務報告の目的と質的特徴
第2節 財務報告情報の質的特徴の階層構造
第3節 財務報告情報の種類と質的特徴
第4節 財務報告の意思決定有用性
第11章 財務報告のコスト・ベネフィット
第12章 財務報告の変革における過重負担と複雑性
第1節 過重負担問題の本質
第2節 複雑性問題の本質
終 章 総括と展望
第1節 本研究の特徴と意義
第2節 財務報告の課題と展望
補論1 財務報告基準の視点
1 法規範性とデュー・プロセスの視点
2 国際化または経済的影響の視点 ……ほか
補論2 SEC座談会
1 はじめに
2 SECと意見交換の趣旨 ……ほか
補論3 AICPA座談会
1 はじめに
2 特別委員会の設置目的と新たな財務報告の方向性
……ほか
■付 録
〔1-1〕 ダンジブルズとインタンジブルズの絶対額
〔1-2〕 タンジブルズとインタンジブルズの構成比
〔2〕 財務報告の変革の変遷 ……ほか
■参考文献
■索 引
著者プロフィール
〈編著者紹介〉
広瀬 義州(ひろせ よしくに)
早稲田大学教授・商学博士(早稲田大学)
〔主要著書等〕
『会計基準論』(中央経済社・1995 年,平成7年度日本会計研究学会・太田賞受賞)
『連結会計入門』(中央経済社・第1版1998 年・第5版2009 年・編著)
『財務会計』(中央経済社・第1版1998 年・第10 版2011 年)
『ブラッシュアップ財務会計』(中央経済社・第1版1998 年・第10 版2011 年)
『コンメンタール国際会計基準Ⅰ─Ⅴ』(税務経理協会・1999-2000 年・共編著)
『日本発ブランド価値評価モデル』(税務経理協会・2003 年・共著)
『知的財産の証券化』(日本経済新聞社・2003 年・編著)
『ビジネスアカウンティング』(東洋経済新報社・2004 年)
『特許権価値評価モデル(PatVM)ハンドブック』(東洋経済新報社・2005 年・編著)
『特許権価値評価モデル(PatVM)』(東洋経済新報社・2006 年・編著)
『知的財産会計』(税務経理協会・2006 年)
『IFRS 財産会計入門』(中央経済社・2010 年)
『英和和英 IFRS 会計用語辞典』(中央経済社・2010 年・共編著)
『IFRS 財務会計の諸概念』(中央経済社・第1版1988 年・増補版2002 年・共訳)
他著書・共著・編著・論文等多数