- 本の紹介
 - 近年多発する大型会計不正事件には会計における人間心理が大きく作用している。本書は、心理学をベースに会計・監査における判断と意思決定(JDM)を体系的に解説したテキスト。
 
目次
        
  
    
      
      
    
    
      心理会計学
      ─会計における判断と意思決定─
      
      
    
    
      
    
    
      目次
      
      第1章 JDM研究のイントロダクション
 1 定義
 2 会計のコアにおけるJDM
 3 会計において個人のJDMを研究する理由
 4 会計におけるJDMの研究方法
  ⑴ 会計におけるJDM研究のフレームワーク
  ⑵ 重要なJDM研究を識別すること
        ⑶  会計におけるJDM研究に心理学の理論を用いることについて
         ……ほか
 5 残りの章についての要約
      第2章 JDMの質
 1 JDMの質の定義
 2 JDMの質のプロセスの視点とパフォーマンスの視点
       3 プロセス・パフォーマンスの視点についてのJDMの質の鍵となる
         次元
  ⑴ 規範的なJDMの理論
  ⑵ 実際の結果および統計的モデルから予測された結果
  ⑶ 専門家の理論;専門家の基準とその他の規制 ……ほか
 4 質の高いJDM,あるいは「熟練」とは何か
 5 JDMの質の相違とそれら帰結に関する研究
 6 要 約
      第3章 知識と個人的関与
 1 JDMの質に影響を与える諸要因
 2 諸要因がJDMの質に影響を与えるプロセス
 3 知識と個人的関与—経験の産物
 4 知識内容と知識構造がJDMの質に与える影響
  ⑴ 定義と背景
  ⑵ 知識内容の影響
  ⑶ 知識内容に関する会計研究 ……ほか
 5 個人的関与がJDMの質に与える影響
  ⑴ 個人的関与の影響
  ⑵ 個人的関与に関する会計研究
 6 要 約
      第4章 能力,内発的動機づけ,その他の個人変数
 1 能力がJDMの質に与える影響
 2 内発的動機づけがJDMの質に与える影響
 3 感情がJDMの質に与える影響
 4 自信がJDMの質に与える影響
 5 リスクに対する態度がJDMの質に与える影響
 6 認知様式やその他のパーソナリティ特性がJDMの質に与える影響
 7 ジェンダーや文化的背景がJDMの質に与える影響
 8 要 約
      第5章 認知プロセス
 1 認知プロセスの概要
 2 認識プロセスの研究方法
  ⑴ 直接的測定法
  ⑵ 間接的測定法と操作
  ⑶ JDM改善方法の操作による処理の推論 ……ほか
 3 記憶検索がJDMの質に与える影響
 4 情報探索がJDMの質に与える影響
 5 問題表象がJDMの質に与える影響
 6 仮説生成がJDMの質に与える影響
 7 仮説評価と証拠評価がJDMの質に与える影響
  ⑴ テスト設計の影響
  ⑵ 探索と測定の影響
  ⑶ 仮説を評価する間の重み付けと組み合わせの影響 ……ほか
 8 要 約
      第6章 タスク変数
 1 タスク複雑性がJDMの質に与える影響
  ⑴ 定義と背景
  ⑵ タスク複雑性の影響
  ⑶ タスク複雑性に関する会計研究
 2 情報のレレバンスがJDMの質に与える影響
  ⑴ アンカー
  ⑵ 希薄化効果
  ⑶ 冗長な情報
 3 フレーミングがJDMの質に与える影響
  ⑴ 定義と背景
  ⑵ フレーミング効果
  ⑶ フレーミングに関する会計研究
 4 情報の順序がJDMの質に与える影響
  ⑴ 情報順序効果
  ⑵ 情報の順序に関する会計研究
 5 表示様式および応答モードがJDMの質に与える影響
  ⑴ 表示様式に関する会計研究
  ⑵ 応答モードに関する会計研究
 6 要 約
      第7章 結 論
 1 JDMの質の定義
 2 現在の会計環境に基づく将来研究
 3 要 約
       参考文献
      
       監訳者あとがき
      
       索 引
      
    
    
      
    
    
      
      
      著者プロフィール
      
    
    
      〈監訳者紹介〉
      田口聡志(たぐち さとし)
      同志社大学商学部准教授,博士(商学,慶應義塾大学)。
      ㈱GTM総研取締役。
      慶應義塾大学商学部助手(有期),新日本監査法人(現:新日本有限責任監査法人),財団法人地球産業文化研究所客員研究員,多摩大学経営情報学部助教授などを経て現職。
      
      【主な業績】
『デリバティブ会計の論理』(税務経理協会,2005年)
『会計学を学ぶ』(共著,税務経理協会,2008年)
『国際会計基準を学ぶ』(共著,税務経理協会,2011年)
      「人間心理と企業会計─会計情報の共有化が投資家の感情に与える影響に関する実験研究─」(『会計プログレス』第10号,2009年)
      「脳と会計制度:神経会計学研究へ向けて」(『同志社商学』商学部創立60周年記念号,2010年)
      「内部統制監査制度の比較制度分析:内部統制監査制度生成を巡る人間心理とその動態に係る分析的物語アプローチ」(『経済論叢』第184巻第3号,京都大学経済学会,2011年)
      「制度と実験:会計基準のグローバル・コンバージェンス問題を題材として」(『社会科学』第41巻第3号,同志社大学人文科学研究所,2011年)
      「監査制度の生成に関する実験比較制度分析─米国型監査システムは経営者を誠実にするか─」(共著,『企業会計』第64巻第1号,2012年)ほか多数。
      
      
      
      
      
      
      
      
      
      
      
      
      
      
      
      
      
      
      
      
      
      
      
    
    
      
    
  
          
- 担当編集者コメント
 - Sarah E.bonner著 Judgment and Decision making in Accounting,Prentice Hall,2007の抄訳。
著者のボナー教授は、この領域の第一人者であり、また原著は会計のおけるJDM研究を広く網羅・体系化した文献で、海外の大学院等ではテキストとして広く用いられています。 


