日本的管理会計の探究

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吉田 栄介
福島 一矩
妹尾 剛好

定価(紙 版):4,180円(税込)

発行日:2012/05/25
A5判 / 244頁
ISBN:978-4-502-45560-5

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本の紹介
企業は戦略実現のために、英米生まれの管理会計技法を日本式に変えて、活用している。本書は、そうした実態を調査し、日本的管理会計の実像を明らかにするものである。

目次


日本的管理会計の探究
目次

 

第1章 日本的管理会計の探究に向けて
 1 はじめに:問題の所在
 2 日本的管理会計とは
 3 管理会計の理論・実務ギャップ
  3.1 日米実務ギャップ:米国的管理会計の日本企業への導入
  3.2 日本企業における管理会計の理論・実務ギャップ
 4 小  括
  4.1 本書の研究課題
  4.2 本書の構成

第2章 日本企業の管理会計実態―文献調査―
 1 研究方法
 2 日本企業の管理会計実態
  2.1 原価計算
  2.2 原価管理全般
  2.3 製品開発コストマネジメント ……ほか
 3 日本企業の管理会計実態のまとめ
  3.1 主要手法ほかの普及実態
  3.2 主要手法ほかの利用実態
 4 小括:さらなる実態調査に向けて
  4.1 残された課題
  4.2 実態調査のための研究フレームワーク
  4.3 研究フレームワークから見た既存の実態調査

第3章 わが国製造業における管理会計の実態調査
 1 郵送質問票調査の方法とサンプルの特徴
 2 本社と事業部門の会計業務分担
 3 原価計算
  3.1 標準原価計算
  3.2 直接原価計算
  3.3 製造間接費の配賦計算
 4 原価管理
  4.1 原価・物量情報の活用
  4.2 原価企画
  4.3 品質コストマネジメント ……ほか
 5 利益計画の策定
 6 CVP分析
 7 業績管理
  7.1 業績管理システム
  7.2 業績と報酬の関連性
 8 予算管理
 9 設備投資予算(設備投資案件の経済性評価)
 10 小  括

第4章 わが国非製造業における管理会計の実態調査
 1 郵送質問票調査の方法とサンプルの特徴
  1.1 調査の目的
  1.2 調査の方法とサンプルの特徴
 2 本社と事業部門の会計業務分担
 3 原価計算
  3.1 標準原価計算
  3.2 直接原価計算
  3.3 本社費・共通費の配賦計算
 4 原価管理
  4.1 原価・物量情報の活用
  4.2 原価企画
  4.3 品質コストマネジメント ……ほか
 5 利益計画の策定
 6 CVP分析
 7 業績管理
  7.1 業績管理システム
  7.2 業績と報酬の関連性
 8 予算管理
 9 設備投資予算(設備投資案件の経済性評価)
 10 小  括

第5章 日本企業におけるコストマネジメントの実証研究[1]
      ―コンテクスト要因と手法の利用―

 1 コンテクスト要因
  1.1 意思決定環境
  1.2 組織コンテクスト
  1.3 本社・事業部門経理の原価管理重視度
 2 分析フレームワークとリサーチ・デザイン
  2.1 分析フレームワーク
  2.2 データの収集
  2.3 変数の測定と操作化
 3 小括:分析結果と考察
  3.1 分析結果
  3.2 考  察

第6章 日本企業におけるコストマネジメントの実証研究[2]
      ―組織コンテクスト,原価企画とMPCの利用と効果―

 1 原価企画の利用と効果
  1.1 仮説構築
  1.2 分析フレームワークとリサーチ・デザイン
  1.3 分析結果と考察
 2 MPCの利用と効果
  2.1 仮説構築
  2.2 分析フレームワークとリサーチ・デザイン
  2.3 分析結果と考察
 3 小  括

第7章 日本企業におけるマネジメント・コントロールの実証研究
      ―コンテクスト要因,業績・予算管理の利用と効果―

 1 仮説構築
  1.1 意思決定環境の業績・予算管理への影響
  1.2 組織コンテクストの業績・予算管理への影響
  1.3 組織規模の業績・予算管理への影響 ……ほか
 2 分析フレームワークとリサーチ・デザイン
  2.1 分析フレームワーク
  2.2 データの収集
  2.3 変数の測定と操作化
 3 分析結果と考察
  3.1 業績管理の利用への影響要因
  3.2 予算管理の利用への影響要因
  3.3 業績・予算管理の組織業績への影響
 4 小  括

第8章 日本的管理会計の展開
 1 はじめに
 2 分析フレームワーク
 3 リサーチ・デザイン
  3.1 データの収集
  3.2 変数の測定と操作化
 4 分析結果と考察
  4.1 クラスター分析による日本企業の管理会計行動パターンの
     分類
  4.2 クラスター間の影響要因の差の分析
 5 小  括
  5.1 日本企業(製造業)の管理会計行動パターン(発展モデル)の
     提示
  5.2 本章の貢献と今後の課題

終 章 結論と実務家へのメッセージ
 1 本書の要約と結論
 2 実務的インプリケーション

 ■付録/わが国製造業における管理会計実態調査・質問項目

 ■参考文献

 ■索  引


著者プロフィール 【著者紹介】
吉田 栄介(よしだ えいすけ)
2000 年  神戸大学大学院経営学研究科博士後期課程修了。博士(経営学),近畿大学商経学部講師(常勤)
2002 年 慶應義塾大学商学部専任講師,助教授,准教授を経て
2012 年 慶應義塾大学商学部教授,現在に至る。
〔主要著書・分担執筆〕
『原価企画能力のダイナミズム』中央経済社,2012 年。
『会計専門家からのメッセージ―大震災からの復興と発展に向けて―』同文舘出版,2011 年(共著)。
『管理会計研究のフロンティア』中央経済社,2010 年(共著)。
『管理会計の基礎(第4 版)』税務経理協会,2010 年(共著)。
『経済・経営のための統計学』有斐閣,2005 年(共著)。
『成功する管理会計システム:その導入と進化』中央経済社,2004 年(共著)。
『持続的競争優位をもたらす原価企画能力』中央経済社,2003 年。

福島 一矩(ふくしま かづのり)
2009 年  慶應義塾大学大学院商学研究科後期博士課程単位取得退学,西南学院大学商学部専任講師を経て
2011 年 西南学院大学商学部准教授,現在に至る。
〔主要論文・分担執筆〕
「わが国製造業におけるマネジメント・コントロールによる製品イノベーションの促進に関する実証研究」『原価計算研究』第36 巻第1号,2012 年。
「マネジメント・コントロールによるイノベーションの創出:質問票調査に基づく探索的探究」『管理会計学』第20 巻第1 号,2012 年。
「組織成長とマネジメント・コントロールの変化:組織ライフサイクルに基づく考察」『企業会計』第64 巻第2 号,2012 年。
「組織成長のマネジメント・コントロールへの影響に関する実証研究:組織規模の視点からの考察」『メルコ管理会計研究』第4 巻第2 号,2011 年。
「組織ライフサイクルとマネジメント・コントロールの変化」『原価計算研究』第35 巻第1号,2011 年。
『管理会計研究のフロンティア』中央経済社,2010 年(共著)。

妹尾 剛好(せのお たけよし)
2011年  慶應義塾大学大学院商学研究科後期博士課程単位取得退学,和歌山大学経済学部講師,現在に至る。
〔主要論文・分担執筆〕
「インタラクティブ・コントロール・システムとしてのバランスト・スコアカードの検討:食品X 社の事例からの考察」『メルコ管理会計研究』第5 巻第1 号,2012 年(共著)。
「機能部門におけるバランスト・スコアカードの重要性:キリンビール株式会社の事例からの考察」『原価計算研究』第35 巻第2 号,2011 年。
「予算管理への影響要因:予算編成・目標の困難化と戦略リンクの強化への影響分析」『原価計算研究』第35 巻第1 号,2011 年(共著)。
『管理会計研究のフロンティア』中央経済社,2010 年(共著)。






















著者紹介

吉田 栄介(よしだ えいすけ)
[プロフィール]
慶応義塾大学商学部教授

[主な著作]
『持続的競争優位をもたらす原価企画能力』
『日本的管理会計の探求』
『日本的管理会計の深層』
『花王の経理パーソンになる』(いずれも中央経済社)

福島 一矩(ふくしま かずのり)

妹尾 剛好(せのお たけよし)
[プロフィール]
中央大学商学部准教授

2010年慶應義塾大学大学院商学研究科後期博士課程単位取得退学。和歌山大学経済学部講師,准教授を経て,現職。

[主な著作]
「わが国マネジメント・コントロール研究の展開:51年間の文献調査に基づいて」『会計プログレス』第21号(2020年,共著)
「予算文化が利益目標のラチェッティングに与える影響:経営者利益予想による実証研究」『管理会計学』第28巻第1号(2020, 共著)
「日本企業の予算管理の類型と探索・深化との関連の分析:探索的研究」『原価計算研究』第41巻第1号(2017年,日本原価計算研究学会・学会賞)
「変革型リーダーシップが水平的インタラクティブ・ネットワークに与える影響についての予備的研究」『メルコ管理会計研究』第8巻第1号(2015年,共著)
『花王の経理パーソンになる』(2020年,共著)
『日本的管理会計の深層』中央経済社(2017年,共著)
『日本的管理会計の探究』中央経済社(2012年,共著)