揺さぶる経営学―LGBTQから問い直す企業の生産性
- 本の紹介
- 生産性至上主義に傾斜している経営学の本質を批判的に問い直す。とりわけ、今日話題となっているLGBTQをとりあげ、社会的課題と経営学との緊張関係を示す。
目次
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まえがき
序章 マネジメント研究をクリティカルする
1 記憶の断片を集める
2 宙吊りにしたままの問い
第Ⅰ章 経営研究における生産性と多様性
1 本書の目的・問
2 なぜ性的指向・性自認についての企業言説なのか
3 本書の構成
第Ⅱ章 クリティカル・マネジメント研究(“CriticalManagement Studies”)の系統的レビュー
1 クリティカル・マネジメント研究の始まり
2 方法─システマティック・レビュー
3 ステージⅠ─レビューの計画(データの収集)
4 ステージⅡ─レビューの実施(データ分析)
5 ステージⅢ─CMSはいかに成立したのか
6 考察─CMSの分類と展開
7 小括─次章に向けて
第Ⅲ章 企業の多様性の包摂と活用
-日本企業における性的指向・性自認の多様性に関する「対応」・「取り組み」言説の変化-
1 はじめに─LGBTQ包摂の取り組みはいかに始まったのか
2 方法─CSR調査のテキスト分析
3 結果─LGBTに対する方針と施策の急増
4 議論─LGBTQインクルーシブな雇用プロセスへの示唆
5 小括─次章に向けて
第Ⅳ章 企業の「利用可能な」多様性の包摂と活用
-日本企業における性的指向・性自認の多様性に関する「対応」・「取り組み」言説の批判的考察-
1 はじめに─〈わたしたち〉は,いつから〈わたしたち〉になったのか
2 方法─批判的に言説を分析する
3 結果─基本方針・施策に関する記述欄の言説
4 考察─不十分な企業言説タイプ
5 小括─次章に向けて
第Ⅴ章 マネジメント研究はクリティカルされたか
1 本書が分析してきたことはなんだったのか
2 第Ⅲ章と第Ⅳ章の差異
3 CMSがかかえる課題
4 結び─マネジメント研究はどこに向かえばよいのか
あとがき
- 担当編集者コメント
- 表紙に掲載されている猫の版画は著者(柳先生)の自作です。
その版画にまつわるエピソードを著者自らが語ってくれました。
詳しくは、こちらをご覧下さい。
https://digital.chuokeizai.co.jp/n/n2aaa2d9ffbf2