事例でわかる!NFT・暗号資産の税務〈第2版〉

泉 絢也
藤本 剛平

定価(紙 版):4,620円(税込)

発行日:2023/11/30
A5判 / 480頁
ISBN:978-4-502-47831-4

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本の紹介
所得税、法人税、相続税等、各税法の暗号資産に関する特別の定めを詳解。確定申告実務を見据えて、具体的な取引事例で損益計算の仕方も解説。web3の税金がわかる定番書。

目次

第1部 理論編
1 税制改正等
質疑1   暗号資産所得の分離課税・少額非課税(少額免税)の改正展望
質疑2   暗号資産同士の交換非課税の改正展望
質疑3   他社発行の期末時価評価課税の改正展望
2 全 般
質疑4   暗号資産やNFT 等の新しい資産を得た場合や、DAO、ブロックチェーンゲーム、メタバースを通じて利益を得た場合の税金
3 所得税
質疑5   所得税の概要(納税義務者・課税所得・住所と居所)
質疑6   10種類の所得(所得区分・所得分類)
質疑7   譲渡所得の特徴
質疑8   譲渡所得が優遇されている理由と所得税の税率
質疑9   一時所得の特徴
質疑10   雑所得と事業所得の特徴・相違点(損益通算、純損失の繰越控除等)
質疑11   譲渡所得、事業所得、雑所得の判断基準
質疑12 「業務に係る雑所得」と「その他雑所得」
質疑13 「業務に係る雑所得」に該当する場合と「その他雑所得」に該当する場合の取扱いの差異(必要経費の問題)
質疑14   マイニング所得が、所得税法上の事業所得ではなく、雑所得とされた裁決事例
質疑15   所得税法における暗号資産・NFT に関する特別規定
質疑16   暗号資産の贈与・低額譲渡に関する規定
質疑17   暗号資産を譲渡した場合の所得金額の算式
質疑18   年末時点での1単位当たりの取得価額(暗号資産の評価方法、総平均法・移動平均法)
質疑19   暗号資産の取得価額
質疑20   暗号資産・NFT に係る収入金額の計上時期
質疑21   暗号資産の信用取引─所得税
質疑22   暗号資産の譲渡による所得の譲渡所得該当性(MONAやファントークンの所得区分を含む)
質疑23   デジタルアートのNFT の譲渡と非課税規定の適用
質疑24   NFT の販売による所得に対する平均課税の適用
質疑25   非居住者が暗号資産・NFT を譲渡した場合
質疑26   暗号資産やNFT が消失した又は返還されない場合の損失
質疑27   NFT 取引に係る源泉徴収
4 法人税
質疑28   法人税の概要
質疑29   法人税法における暗号資産・NFT に関する特別規定
質疑30   暗号資産を譲渡する場合の計算に関する規定
質疑31   暗号資産の取得価額
質疑32   暗号資産の「種類」とコントラクトアドレス、ティッカー
質疑33   収益や原価・費用・損失の計上時期
質疑34   収益の計上額
質疑35   ICO の課税関係
質疑36   期末保有暗号資産の時価評価損益を課税所得に反映させる規定(期末時価評価課税)
質疑37   DEX 上場暗号資産・ステーキングのためにロックアップ中の暗号資産・借入暗号資産と期末時価評価課税
質疑38   暗号資産の信用取引─法人税
質疑39   宗教法人などの公益法人等によるNFT の販売
5 消費税
質疑40   消費税の概要
質疑41   暗号資産取引と消費税
質疑42   NFT 取引と消費税
質疑43   消費税の内外判定・電気通信利用役務の提供
6 相続税・贈与税
質疑44   相続税・贈与税の概要
質疑45   暗号資産・NFT と相続税・贈与税
質疑46   暗号資産による物納
7 税務調査等
質疑47   暗号資産取引所からの情報入手と税務調査
質疑48   国税庁による暗号資産取引の把握
質疑49   暗号資産の脱税(ほ脱)事件
8 その他
質疑50   NFT 取引に特有の着眼点
質疑51   NFT・FT に関する国税庁タックスアンサー
質疑52   暗号資産・NFT と財産債務調書
質疑53   暗号資産・NFT と国外財産調書
質疑54   電子決済手段(ステーブルコイン)と令和5年度税制改正

第2部 事例解説編
暗号資産関係:所得税・法人税
事例1  暗号資産取引の所得区分
事例2  暗号資産を日本円で売却
事例3  暗号資産同士を交換(利益が出るケース)
事例4  暗号資産同士を交換(損失が出るケース)
事例5  暗号資産による支払い(商品、サービスの購入、給与の支払い)
事例6  確定申告(2022年に事例2~事例5の取引をしていたケース)
事例7  総平均法の計算事例
事例8  移動平均法の計算事例
事例9  マイニング報酬、ステーキング報酬、レンディングによる利息
事例10  エアドロップ・giveaway で暗号資産を受領
事例11  ウォレットに勝手にコインが送られてきた場合(詐欺コインの取扱い)
事例12  暗号資産を相場より著しく低い価額で譲渡
事例13  暗号資産を無償で譲渡(贈与、エアドロップ・giveaway、寄附)
事例14  個人が暗号資産を現物出資して法人設立
事例15  暗号資産の廃品回収サービスの利用
事例16  暗号資産の取得価額(対価を支払って暗号資産を取得(購入)したケース)
事例17  暗号資産の取得価額(事例18以外で贈与又は遺贈により取得したケース)
事例18  暗号資産の取得価額(相続人に対する死因贈与、相続、包括遺贈又は相続人に対する特定遺贈により取得したケース)
事例19  暗号資産の取得価額(暗号資産同士の交換をしたケース)
事例20  暗号資産の取得価額(マイニング報酬、ステーキング報酬、レンディング報酬、エアドロップ・giveaway、分岐・分裂で暗号資産を受け取ったケース)
事例21  DEX に流動性を供給
事例22  LP トークンをステーキングして、ステーキング報酬を取得
事例23  ラップ・アンラップした場合
事例24  不正送信(ハッキング)被害に遭った暗号資産交換業者から暗号資産に代えて金銭の補償を受けた場合
事例25  暗号資産・NFT と国外転出時課税の適用
事例26  暗号資産FX で損益が出た場合
事例27  暗号資産の信用取引
事例28  法人が事業年度終了時に未決済の信用取引を有する場合
事例29  法人が事業年度終了時に期末時価評価課税の対象となる暗号資産を有する場合
暗号資産関係:相続税
事例30  秘密鍵の紛失と相続税
事例31  相続財産を譲渡した場合の取得費の特例の適用
事例32  相続税や贈与税を計算する場合の暗号資産・NET の時価
NFT 関係
事例33  NFT の譲渡と所得区分
事例34  NFT クリエイターが自己の作品をNFT 化して第三者に譲渡した場合(一次流通)
事例35  NFT クリエイターが自己の作品をNFT 化して第三者に譲渡した場合(一次流通)における消費税額の計算
事例36  NFT の譲渡・販売(二次流通)・ロイヤリティ収入
事例37  NFT トレーダーが他者のNFT を購入後、第三者に譲渡した場合(二次流通)における事業所得の計算
事例38  NFT トレーダーが他者のNFT を購入後、第三者に譲渡した場合(二次流通)における消費税額計算
事例39  個人が購入したNFT を第三者に譲渡した場合(二次流通)において所得区分が短期譲渡所得となる場合の所得計算
事例40  個人が購入したNFT を第三者に譲渡した場合(二次流通)において所得区分が長期譲渡所得となる場合の所得計算
事例41  役務提供の対価として取引先が発行するNFT を取得した場合
事例42  商品の購入の際に購入先が発行するトークンを取得した場合
事例43  NFT の取得価額(NFT を暗号資産等で購入)
事例44  時価のないNFT をエアドロップ・giveaway で取得
事例45  時価のあるNFT をエアドロップ・giveaway で取得
事例46  NFT の時価
事例47  NFT を消費し、何らかのサービスを受けた場合
事例48  NFT の無償提供等(エアドロップ・giveaway・廃品回収サービスの利用)
事例49  NFT 同士の交換
事例50  NFT のバーンによる新たなNFT の取得
事例51  NFT を新たに発行(ミント・mint)
事例52  第三者の不正アクセスにより購入した暗号資産・NFTが消失した場合
事例53  ブロックチェーンゲーム(BCG)アイテムやキャラクターを新たに作成・発行(mint)
事例54  ブロックチェーンゲーム(BCG)の報酬としてゲーム内通貨を取得した場合(FAQ(NFT)の簡便法)

第3部 確定申告準備・税理士依頼編
1  用意しておく資料
2  利用する取引所やDapps の選び方について
3  年末までに「必ず」やっておくこと
4  暗号資産・NFT の損益計算ソフトの選び方
5  損益計算の流れ(概要)
6  自分で損益計算を簡便かつ無料で行う方法
7  税理士に依頼する場合
8  法人設立

著者紹介

泉 絢也(いずみ じゅんや)
[プロフィール]
東洋大学法学部准教授、中央大学ビジネススクール非常勤講師、税理士。
一般社団法人アコード租税総合研究所研究顧問。一般社団法人日本暗号資産ビジネス協会税制検討部会メンバー。早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。博士(会計学・中央大学)
国内の課税問題や各国の税制との比較など、暗号資産・NFT の税制に関する書籍や論文多数。税理士として、Web3やブロックチェーンゲーム等の課税関係に関する税務相談や国税当局への照会業務にも従事。
著書に『パブリックコメントと租税法』(日本評論社)(単著)などがある。

藤本 剛平(ふじもと こうへい)
[プロフィール]
税理士。カオーリア会計事務所代表。
武蔵野美術大学映像学科卒業。大阪経済大学大学院経営学研究科卒業。
品川区役所に勤務後、税理士法人KTS、CREST 税理士法人勤務を経て独立。
暗号資産・NFT 専門税理士として、全国の個人・法人を対象に税務サービスを提供。ウォレット数2,500個超保有者や取引件数30万件超の方の取引をはじめとする様々な暗号資産・NFT の損益計算・確定申告実績を有し、暗号資産・NFT 税金セミナー講師や複数の暗号資産・NFT 損益計算サービスの開発助言にも携わる。