- 本の紹介
- 経理部門で44年弱、そのうち約40年を税務担当として働いてきた「企業税務の実務家」が語る「現場での生きた経営税務」。税務を行う上での心得・姿勢、学び方等がわかる。
目次
第1章 経営者から期待される税務担当・税務部門の役割
(1)税務グループ5ヵ年計画の策定と経理部長への具申
(2)長い年月をかけて税務担当者の段階的増員を実現
(3)税務担当部門の適正人数とその業務分担
(4)国内税務と国際税務における実務を行ううえでの意識の違い
(5)グローバル化とデジタル化の時代に相応しいグループにおける税務組織のあり方
(6)最も重要なのはトップマネジメント(CEO/CFO)の理解・信頼・支持を得ること
第2章 税務担当に必要なスキル及び心構え
(1)経理部門の一員として求められる基本的スキル
(2)税務の専門家としての税務決算、所得金額及び税額の算出・申告、税務調査対応に必要なスキル
(3)一般常識や会計基準と異なる税務特有の取扱いについて勘所を会得すること
(4)会社の事業運営のしくみとビジネスの流れを理解すること
(5)国際社会におけるコミュニケーションツールとしての英語
(6)企業における税の実務家に相応しい人材を発掘し育成する術
第3章 各事業年度における仕事の進め方の留意点
(1)法令及び会計基準等のルールに準拠したルーティン業務
(2)会社全体及び経理部門の中期計画を踏まえた構造改革型業務
(3)財務基盤の強化及び事業の成長・収益力強化に資する税コスト最適化の取組
(4)国際社会における税制改革等に対応したプロジェクト型業務
第4章 事業部門及びその他の関連部門と税務部門との関係性
(1)事業部門等の意思を尊重し理解したうえでの税務コンプライアンス
(2)移転価格税制等事業の価格戦略に影響を及ぼす事項への対応
(3)税務マインドの啓蒙活動
第5章 経理部門の一員としての税務担当
(1)キャッシュフロー経営の実践による財務基盤の強化
(2)税引後当期純利益を決定する法人税額等の重要性
(3)経理情報の共有・有効活用による業務効率化
第6章 グローバル化の進展に伴う税務担当のあり方の変容
(1)国境を越えた事業活動に係る国際的二重課税の排除
(2)無形資産取引の増大から生じる国家間の税務紛争への対応
(3)経済のデジタル化に伴う課税上の課題を解決する新たな国際課税制度への対応
(4)企業経営の論理と課税権を行使する主権国家の論理との狭間をつなぐ税務担当の役割
第7章 外部専門家及びその他の関係者とのかかわり方
(1)国税出身の税理士・税務顧問への委任
(2)大手税理士法人への委託
(3)大学教授や研究機関等の知見の参照
(4)他社の担当者との意見交換の場
(5)税務調査官との向き合い方
第8章 産業界を通じた税制改正要望活動等への参画の意義
(1)産業界(日本経済団体連合会、日本租税研究協会その他業界団体等)への働きかけ
(2)政府機関(経済産業省、財務省等)への働きかけ
(3)OECD(経済協力開発機構)等の国際機関への働きかけ
第9章 次代を担う若い人達に伝えたいこと
(1)若者には可能性に満ちた未来がある
(2)企業がイノベーション投資を行うように個人も学び続けることが成功の鍵
(3)キーパーソンとなることで人脈を広げ信頼を得る
(4)経営者を目指すにしても得意な専門分野を有することは必要
(5)専門家であり続けることは簡単なことではない
(6)教え上手は学び上手