牧誠財団研究叢書23/レベニュー・マネジメントの理論と展開

片岡 洋人

定価(紙 版):5,280円(税込)

発行日:2024/12/24
A5判 / 272頁
ISBN:978-4-502-51941-3

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本の紹介
「コスト<販売価格<顧客にとっての価値」の関係を通じ、顧客にいかなる価値提案をして、どう収益性を作り込むかを探求し、「価値主導型原価計算」を提唱。

目次

第1章 レベニュー・マネジメントへの招待
1 レベニュー・マネジメントとは何か
2 レベニュー・マネジメントは必要なのか
3 レベニュー・マネジメントの先行研究と学際的アプローチ
4 サービタイゼーションへの展開
5 本書の目的と構成

第2章 レベニュー・マネジメントの基礎
1 問題の所在と本章の目的
2 レベニュー・マネジメントの諸技法
3 レベニュー・マネジメントと固定的資源
4 レベニュー・マネジメント技術の利用
5 本章のまとめ:レベニュー・マネジメントの貢献

第3章 レベニュー・マネジメント研究の発展
1 問題の所在
2 American Airlinesのイールド・マネジメント
3 レベニュー・マネジメント研究の動向
4 顧客の支払い意欲:理論的バックグラウンド(1)
5 Porter(1985)の競争戦略:理論的バックグラウンド(2)
6 本章のまとめ

第4章 レベニュー・マネジメントと収益性分析
1 問題の所在
2 先行研究における問題点
3 Huefner(2011)の見解とレベニュー・マネジメント
4 考察
5 本章のまとめ

第5章 レベニュー・マネジメントとビジネスモデルの多様化
1 問題の所在
2 レベニュー・マネジメントの適用と特性
3 ビジネスモデルの多様性とサービタイゼーション
4 考察
5 本章のまとめ

第6章 ソリューション提供ビジネスにおける収益配分モデル:サービタイゼーションとIFRS第15号
1 問題の所在
2 IFRS第15号の収益配分モデル
3 製造業のサービス化と収益モデルの諸類型
4 考察
5 本章のまとめ

第7章 サービタイゼーションの概念整理
1 問題の所在
2 サービス化戦略の意義と段階
3 サービス化戦略の下での管理会計システム:Pistoni and Songini(2018)の所説
4 考察
5 本章のまとめ

第8章 サービタイゼーションの管理会計モデル:原価企画とLCC
1 問題の所在
2 サービタイゼーション戦略における間接費トラップ
3 サービタイゼーション戦略の下でのLCCの意義
4 PSS の意義と類型
5 伝統的な原価企画・LCC・TLCとSettanniの貢献
6 考察と本章のまとめ:サービタイゼーション原価企画研究の課題

第9章 サービタイゼーションとコスト・マネジメント
1 問題の所在
2 先行研究にみる原価管理の展開
3 サービタイゼーション原価企画のインプリケーション
4 価値提案のためのコスト・マネジメント
5 本章のまとめ

第10章 パフォーマンス基準のサービタイゼーション
1 問題の所在
2 伝統的レベニュー・マネジメントから拡張されたレベニュー・マネジメントへ
3 PBCへの注目
4 PBCの事例:Rolls-RoyceのPower-by-the-Hour
5 考察と本章のまとめ

第11章 レベニュー・マネジメントの挑戦
1 本書の要約とまとめ
2 今後の展望と課題

著者紹介

片岡 洋人(かたおか ひろと)
[プロフィール]
明治大学専門職大学院会計専門職研究科教授,一橋大学博士(商学)。
2004年一橋大学大学院商学研究科博士後期課程単位取得,同年大分大学経済学部専任講師,2006年同助教授,2007年同准教授,2008年明治大学専門職大学院会計専門職研究科准教授を経て,2013年より現職。現在,日本原価計算研究学会副会長,日本管理会計学会常務理事,公認会計士試験委員,防衛調達審議会委員などを務める。

[主な著作]
『製品原価計算論』(森山書店,2011年)
『原価計算セミナー』(共著,2015年,中央経済社)
『日本の管理会計研究』(共著,2015年,中央経済社)